2023年2月18日土曜日

『感情を引き出す小説の技巧 読者と登場人物を結びつける執筆術』(フィルムアート社)を使った勉強会を開始しました

 「引き出す会」を開始しました。ALL REVIEWS友の会の「執筆研究部」内の勉強会です。テキストは『感情を引き出す小説の技巧 読者と登場人物を結びつける執筆術』(*)です。

(*)(フィルムアート社)、ドナルド・マース (著), 佐藤弥生 (翻訳), 茂木靖枝 (翻訳)

昨年は『文体の舵をとれ』をやったのですが、練習問題は今回のもののほうがずっと高度です。実際に小説を書いている人向けらしいです。私のような「読むだけ」の人には無理なのですが、持ち前のずうずうしさで参加しています。1回めの演習の題材に『トニオ・クレーゲル』を使うという暴挙をあえて行いました。いろいろ「書き直し(!)」をしてみた結果、やはりトーマス・マンは偉大だと納得しました。今回トーマス・マンの偉大さの理由が少しだけ分かり、喜んでいます。

ドナルド・マースはエライ編集者なのです。そして、最近読んだ『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』を思わせて感慨深いです。

『感情を引き出す小説の技巧 読者と登場人物を結びつける執筆術』は、編集者がいかにして小説家に「書き直し」をさせるかを具体的に語っているので読むだけでもとてもおもしろい。



2023年2月14日火曜日

田邊園子『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』(河出文庫)読了

田邊園子『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』(河出文庫)を読みました。
作家を叱咤激励する鬼編集者のイメージは坂本一亀(かずき)によって作られた……わけではないでしょうが、ピッタリしすぎと思います。

辻邦生も『夏の砦』の原稿を3度書き直しさせられたとこの中に書いてあります。



2023年2月7日火曜日

野崎まど『タイタン』、筒井康隆『モナドの領域』他

 最近読んだ本


野崎まど『タイタン』(講談社)

AIが意識を持つというテーマには興味があったので読みました。今年のALL REVIEWS友の会執筆研究部の勉強会の例題回答作成の参考にします。


筒井康隆『モナドの領域』(新潮社)

痛快!次はやっと『虚航船団』を読みます。


(以下は、国会図書館デジタルコレクションで流し読み)

日本放送協会『新ラジオ技術教科書 基礎編 増補改定版』(日本放送出版協会)

1960年出版、この当時のラジオは内部構造がわかりやすかったです。今は素人にとっては中身がブラックボックス化していて、知ろうという気がおきないのが困ります。

『滴る雫 : 寿岳文章随筆集』(河原書店)

高遠弘美先生のご示唆のおかげで読みました。