2010年4月13日火曜日

良い課題を発見するのが良い研修

 最近放送大学に入り、ある講義を取ることにしました。もちろん怠惰だった実際の学生時代とはちがい、きちんと予習をおこたりません。(放送大学の手引き書によると単位を与える前提として1時間の講義に当たり2時間の自己学習が課されています。)予習では、テキストを見ながら、講義のあらすじを自分で書き出し、わかっていることは確認し、疑問点を見つけだして時間の許す限り解決策を調べて置きます。講義中に解決できればいいなと思うわけです。
 実際の講義を聴くと、驚くのは、テキストの筋書き通りには必ずしも講義は進まないのと疑問は解決されるどころかもっと増えるまたは深まることです。それはそうだよなと言う気持ちとなるほどという気持ちになります。
 一方通行の講義なのでこうなるのは当たり前なのですが、もっと深い意図も含まれていそうです。
 疑問あるいは課題は、単純なものならその場で解決できますが、理論の背景とかその応用上の意味づけなどはそもそも解答が得られない、あるいは一見して得られたとしても立場が変わる(一般にはその領域の理解が進む)ともっと課題が進化(深化)してしまう。
 そもそもそのような課題を見つけることが重要なのではないか?と感じはじめました。
 学生時代や研修受講時に何とかして「良い課題」を発見しその解決に向けて自分をコントロールしていくことが大切なのでしょう。すると、研修終了時によくわれわれは「アンケート」をとったりとられたりしますが、「よくわかりました。満点です。」というアンケート結果は必ずしも喜ぶべきでなく、「わかりませんでした」という結果には「ある疑問を抱いていたが、その疑問はもっと深くなった、困った。でも自分で解決しようと思えた。」という意味が含まれているのならば、大成功と思われます。ただし、その疑問つまり課題の解決に向けての学び方のヒントを与えてくれるのが良い研修・講義なのでしょう。

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