昨日の晴天はどこに行ったかと思わせる、雨の土曜日。気温も低い。花屋さんで会った猫ちゃんも今日は寒がっているだろう。置物だけど。
2011年2月5日のブログに取り上げた『詐欺師フェーリクス・クルルの告白』の中の、クックック教授の宇宙論の由来を調べる案件を復活させてみる。
新潮社版のトーマス・マン全集第七巻461ページ。
命題1 「われわれの銀河は、…、幾十億もの銀河のうちの一つ」
命題2 「太陽系は…銀河の中央から三万光年も隔たる周辺部に…位置している…」
命題3 「地球…時速千マイルで地軸を中心に回転し、秒速二十マイルで太陽のまわりを回る…」
命題4 「水星は…公転を八十八日で行い、同じ時間をかけて一回だけ自転する」
命題5 「シリウスの白い伴星は地球より三倍大きいだけだが、…一立方インチの物質が地球の一トンになるほどの比重をもつ」
リスボンに向かう列車の食堂車でクルルは、教授にこのような宇宙論を吹き込まれ、それに魅了される。
この論議の天文学史的な意味を追求してみるのが、面白いだろう。できたら天文学会で発表してやろうか(^_-)
冗談はさておき、手がかりは以前少し調べてやはりブログに書いたジーンズ卿の件である。参考書は昨年の教科書『現代天文学史』やジーンズ卿の著書(インターネット・アーカイブで読めたはず)。まず、ジーンズ卿がどんな通俗本を書いたか調べよう。
(後記 2019年3月7日)
ジーンズ卿の本はこれかも知れない。邦題『神秘の宇宙』。英語版なら無料でインターネット・アーカイブで読める。
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