『トーマス・マン日記』の続きを読む。この巻もあとすこしを残すだけ。
『クルル』ファンにとっては不安な毎日の記述。つまり長編はまったく書いてないようだ。旅行中なのだからと、不安に思う(私のことです)に言いきかせる。
1952年8月12日、ザンクト・ヴォルフガング、ペンジオン・アペンバハ。
きのう5時半、荷物を一杯積み込んだミンクスで、ここオーストリアの避暑地に到着。グレートが坊やたちと迎えに出ていた。フリードは成長し、喜びと優しさに溢れていた。エヒョー時代の感情の名残。
きょうは休息。トルストイを読む。青年期の記憶の正確さによる感嘆すべき自然描写。
8月13日。
7時起床。午前中仕事をする。その後出かけ、Kが湖で水浴する間も、少し書き進める。
8月14日。
短編小説の困難を克服するのに気が乗らない。ロザーリエにもケンにも共感を持っていない。医学的経過についてはっきりしない点が残っている。
8月15日。
久しぶりの水浴び。
8月16日。
8時起床。仕事をしたが、ほとんど進まない。
8月21日、ガスタイン、ゲルケ館。
「旅行」はどんどん進んで行く。これはどうなるだろうか。
8月23日。
原稿と取り組む。温泉医を訪れる。お茶のあとライジガーが『クルル』のクックックの章を聴きにくる。
8月24日。
母娘の第一の対話を書き進める。
8月25日。
仕事をする。非常に消耗して疲労。
8月29日。
またも入浴。力が付いてきた体調。安楽椅子で仕事。
8月30日。
リカルダ・フーフの最後の頃の詩に深い感銘を受ける。「わが心よ、眠りに就け、今はその時! 永遠が冷たく吹き渡る。」
8月31日。
母娘の対話を書き進める。
***
ARのボスから誘われて、oViceというソフトを使った、ヴァーチャルなコワーキングスペースに行ってみた。意外に面白いので、長居をする。世の中、便利になったものだ。夜は、これを利用した打ち合わせを傍聴。「みんなのつぶやき文学賞」運営の方針が議題。
喫茶店風なレイアウトにしてある https://www.notion.so/oVice-3b4cbbfd9e6841c1aac01723197f8960 |
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