2022年2月26日土曜日

PASSAGE by ALL REVIEWSの開店準備に孫はあまり役に立たなかった(要するにおじゃま)

土曜日は孫の育児補助の日。今日は2時半まで家で預かって(父親と二人)、その後帰ってもらうことにしていた。しかし父親の希望で(昔大学に通っていて懐かしいらしい)、散歩代わりにすずらん通りまで一緒にやってきた。電車に1時間近く乗っていたが騒いだのは5分程度。お腹が空いたせいだ。


せっかくなので(こちらの都合のせっかくで必死の仕事中の皆さんには申し訳なかったが)PASSAGEの中を覗かせてもらうことにした。さすがに、1歳半の孫にはなにがなんだかよくわからなかったようだ。父親は本棚の中身を見て興味深そうにしていた。ぐずりだしたので、10分程度で直ぐ帰したが、なんとその後1時間ぐらい神保町をベビーカーを押して歩き回ったらしい。風邪を引かせたのではないかと心配。

(写っていないが)後方で作業中の皆さまお邪魔してすみませんでした

私は、作業を16時45分に開始して、書評家さんの書棚ひとつ分の価格シール貼りをしただけ。今日はお休みに近い。明日は頑張る。マンションの管理組合の総会があるが、配偶者だけに出席してもらう。いつもは二人で出るが、密を避けようという口実で。


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まだ二日間を残しているが、クラウドファンディングは見事目標150万円を達成した。中心となって頑張ってくれた学生諸君には感謝したい。昨秋には実現できると思わなかった。自分の不明を恥じる。それ以上に若さの偉大な可能性を感じた。


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負けてはいられぬと、PASSAGEの書棚に置くリーフレットの文章の第2稿を書いた。

BOOKS HIRO店主のわたくしが読書、なかでも日記文学の読書をおすすめする理由

なぜ自分は読書を好むのか、というギモンに対する一つの答えを見いだしました。それは、同好の士に会えるからです。同好の士は、時空を超えて存在します。毎日『トーマス・マン日記』を読み続けた今は、トーマス・マンは同好の士です。自分と似たようなことで悩み、あるいは喜びを感じる人がいる。そこに、こよない嬉しさを覚え、孤独の哀しみが和らぐ気がします。

少し前に書いた文章を引用します。
「トーマス・マンが自分と同じ年齢で、頑張って著作にはげみ、その材料収集だけにとどまらない膨大な読書を、不自由な亡命先で続けている。肺の感染性膿瘍(たぶん結核が原因)で、危険な手術を受けながらもなんとか回復して、書き続け読み続ける。入院先では、看護人の優しさに魅せられたり、麻酔術を受け意識の遠のきと回復を興味深く体験し、はじめてベッドから立ち上がるときのときめきや虚脱感のなかで、生きていることを実感する。これらの感覚は3年前の入院時にわたくしもほとんど同様に感じた。トーマス・マンは自分の「弱さ」も、亡命先での不便な生活の苦しさも、「正直」に日記に書き込む。世界のこちら側でわたくしは『トーマス・マン日記』や『ファウストゥス博士の成立』に書かれた文章を読んで、そうだそうだと一人で相槌をうつ。」

大げさに言えば、この宇宙の中で自分は一人ではない、自分と同じ考えの人がいるのだと思うと、安らぎを感じるのです。

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