2010年4月7日水曜日

要件定義にペルソナ法で魂を入れる

 せっかく作ったシステム、懸命に要件定義し、設計し、実装したのにさっぱりお客さんが喜ばない。これがわれわれSEの一番がっくりすることですね。
 正しく作るのではなく、正しいシステムを作れとよく言われます。「正しい」かどうか判断するのは顧客です。その顧客に役立つ、使いやすいシステムを作ればいいわけです。
 顧客とよく相談すれば良いのか?そうですね。でもそれだけでは不足です。実際に要件定義をするときに顧客の要求をとらえ、推測し、補いながら「正しい」システムの姿をとらえないといけません。
 このためにわれわれが使える手法の一つが「ペルソナ」法です。ペルソナつまり典型的なエンドユーザーの実際の性格や行動パターンや価値観などを具体的にとらえ、このエンドユーザーはいかなるシステムであれば満足するのかをイメージして要件定義を進めます。
 ここでイメージしたペルソナは設計や実装時の担当者にも、イメージを共有してもらいます。それによりシステム開発中の誤解を防ぎ、顧客またはエンドユーザーに使いやすいシステムを供給することができます。
 このペルソナ法は、実は、社会生活のいろいろな場面で応用されています。たとえばお医者さんや看護師さんの世界で「病気をみるな、患者をみよ」とか、「患者の生活全般をよく見た上で治療方針を立てる」と言われますが、これはペルソナ法の典型的応用でしょう。 皆さんもペルソナ法を学び、システム開発だけでなく、生活に応用しましょう。

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