2016年12月15日木曜日

『岩手における転形期の群像』の紹介 その5(第二部下)

『岩手における転形期の群像』(三浦宗太郎著、昭和37年、とうほくずうずうべん鼓社発行)。

 第二部「文化運動とその周辺」の71ページで、
花巻における「光太郎詩碑「一億号泣」撤去」問題を取り上げている。もちろん、「戦争指導者の責任問題は、そのまま棚上げしておいて国民は号泣した」とするのは許せなかったようだ。そうして、「詩碑撤去は、岩手も恥の上塗りをせずにすんだというものであろう。」と結んでいる。(73,74ページ)

 その後の記述は煩瑣にわたるので、省略する。盛岡での自らおよび知人たちを含む人々の「文化活動」について、ページ数をとって紹介している。個人的な思いでとして、自宅にはよく知人が訪れ好きな日本酒を飲み交わしながら、夜を徹して話し込み、妻を驚かす話が書き込まれている。(77ページ)
 私としては義父母の姿が目に浮かび、懐かしさを覚える。

 執筆当時に特に親しかったと思われる人々からのその後の贈呈本が数冊、この本と一緒にみつかった。
 『啄木とその周辺』(浦田敬三、1977年、熊谷印刷出版部)
 『日本人の起源と沖縄』(小野隆祥、1972年、三一書房)
 『宮沢賢治入門』(「宮沢賢治批判」を含む、佐藤勝治、1974年、十字屋書店)
など。



 これらも調べて、面白そうなら紹介したい。次回は「民主戦線」の話に戻る。

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