ベランダに鉢植えした梅が今年はじめての花を咲かせた。春はもうすぐだ。嬉しくて涙が出た。花粉症のせいかも知れないが。
カナダのことを知りたくなり、とりあえずKindle Unlimitedで読みやすそうな、歴史の本をよみはじめた。寒そうだが面白い。セルビア付近からもベーリング陸橋を伝って、アジア系の種族がきている。他にもシベリアなどからイヌイットなど。10世紀にはじめてのヨーロッパ人が来た。アイスランド近くから、漂流して。
『マイルス・デイビス自叙伝1』。1949年5月に23歳のマイルスはパリに演奏に行った。パリは気に入ったらしい。サルトルやピカソやジュリエット・グレコに会った。話があった。グレコとは話があいすぎて、恋におちた。セーヌの岸辺を一緒に散歩もした。
アメリカにもどったが、寂しさのあまり、ヘロイン中毒が亢進。このあと4年も苦しむことになる。
父親の助けを借りて入院したり、刑務所に「自主的」に入ったりして(!)ヘロインと手を切ろうとしたが、なかなかうまくいかない。
そのなかでも音楽は続けた。プレスティッジやブルーノートからそのころ実用化されたLPレコードに吹き込んだ作品を出した。3分というSPレコードの時間制約がなくなり、表現の幅が広がった。
有名になるにつれて、白人達がクール・ジャズとして俺の猿真似をしはじめた。ヘロインに苦しめられた精神の生んだ、悪口と捉えたい。
新進トランペッターとしてチェット・ベイカーが持て囃されているが、本当にすごいのはクリフォード・ブラウンだぜ。
1952年26歳のマイルスを、批評家は過去の人としてとらえはじめていた。(254ページ)
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