2018年5月6日日曜日

自然にも完全な白や黒は存在しない

 春から夏への季節の変わり目。そして、晴天から雨天への天気の変わり目。今日の午後の空には多くの種類の美しい雲が通り過ぎていった。

 一枚写真を撮ってみた。形が面白いと撮ったが、今あらためて大きな画面でみると、上空に彩雲があり、素晴らしく美しい。大袈裟に言うと、地球は美しい。



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 来客(息子だけど)があり、あまり本は読めなかった。「レオナール・フジタ 私のパリ、私のアトリエ」(2011年 ポーラ美術館)を、眺めるように斜め読みする。

 もともとは、展覧会のカタログだったものを、独立した出版物に仕立てたらしい。ポーラ美術館所蔵のフジタの作品の図版と、幾つかの解説記事が掲載されている。

 もちろん、フジタを貶めるような記事は載っていない。これと、本人の随筆集「地を泳ぐ」を読んでいると、先日読んだ「評伝」の一部のような、エグいフジタの像は、誇張だろうという気がしてくる。

 もちろん、人間に黒白の判定をすることは出来ない。ほぼ、すべての人はグレーゾーンの中でうごめいているのだろう。

 それだけに、黒の方ばかりを強調することは慎むべきと思う。たとえ、そのようにすることによって視聴率や出版物の売れ行きが上がるからと言っても独立した個人の足を引っ張ることは人間として許されない。

 老書生の戯言と言われるかも知れないが、金や名声にとらわれないことに、今は徹したい。

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 明日は、雨が降りそうだ。出勤や買い物がなければ、雨もまた楽しい。

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