2018年11月12日月曜日

「百鬼園戦後日記」は日記好きの人と内田百閒ファンには超オススメです

 「百鬼園戦後日記」を読み終えた。十日かかった。新居に移ってからは明らかに生活が変わって、普通の(?)文士生活に戻れたのは喜ばしい限り。それまでの3年間は、トイレも風呂も台所もない、キャンプみたいな生活だったので、原稿を書けなかったのは当たり前といえる。むしろ、そんな中で日記は克明に書いていたのと、お酒をしっかり飲み続けたのは素晴らしい。克明に書いている項目は、旧暦日付、気温、酒の量と、引っ越し前は酒の値段、起床時間(わりと寝坊)、体調(喘息発作と不整脈=結滞の有無)、原稿を断った相手の会社名と氏名。原稿料や印税の受取額。そして、こまめに出版社などに出かけている。

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 これらのことを、読者を想定しながら、余裕と諧謔をもって書き続けたのには頭が下がる。

 この時期には錬金術の成果として「贋作 吾輩は猫である」を書いたらしいので、これを次に借りて読むことにする。

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 「日記」上下二冊と多和田葉子さんの本を返して、次の3冊を借りてきた。買い物ついででなく、午前中に図書館だけに行ってきた。iPadを館内で貸し出しているが、ぜひ国会図書館デジタルの一般向けでない本の閲覧もできるようにしてほしい。図書館に働きかけてみよう。



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 校正のオシゴトをやっていたら、プリンターのインクが無くなって困った。純正インクは高い。そこで、画面だけで校正をした場合の見落としを防ぐため、テキストの読み上げ機能を活用しようと思い立った。今日行った一ページをMacの「スピーチ」機能で読みあげさせて、一方でiPadに転送表示させたオリジナル原稿と突き合わせる。少しずつ区切って行うほうが正確かもしれない。

 うまく出来るようになったら、そしてWindowsでもできることを確認したら、事例としてSlackで仲間に知らせたい。「もうやってます」という人と、知らなかったという人がいるだろう。

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