2019年1月9日水曜日

クライバーンも年をとる

 「ホワイトハウスのピアニスト」読書は終盤に近づく。あと50ページ位。

 久しぶりにソ連(クライバーンにとってはロシア)に戻り、コンサートの前にフルシチョフの配慮で郊外の別荘に泊めててもらう。美しい草原に寝転んで、幸せを感じる。ここは、グレン・グールドの隠棲した、グールド家の別荘での様子に似ていて悲哀を感じる。ふたりとも俗世間に疲れている。

 ただし、クライバーンの方がナイーブ。忙しくコンサートを続けていく。当然体調も悪くなっていく。その間、ソ連とアメリカの間の情勢はキューバ危機を挟んで、最悪となる。しかしクライバーンに対するソ連側の好意は変わらいように思えた。

 フルシチョフ失脚。ソ連に行っても、政府からは冷たい対応となる。ブレジネフは何を考えているかわからない。というか、クライバーンを無視している。

 敏腕マネージャも父親も死去し、クライバーンは新しい演奏契約を受けなくなった。その後残った4年間の契約を果たすと、田舎で母親と「恋人」と暮らすようになった。大邸宅でグランドピアノが40台ちかくあったのだそうだ…本当なら凄い。普通のひとなら調律するだけで破産しそう^^;

 グールドは作曲や指揮や著述など多方面に手を出したが、クライバーンは作曲や指揮を少しやっただけ、社会貢献のほうが好みだったようだ。

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 今日も年賀状を一枚書き、午前中の便(11時27分)に間に合うように、出しに行く。風が冷たい。猫はいつもの草むらでなく、塀のそばの風の当たらないひだまりで寝ている。


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