2020年6月27日土曜日

サガン『心の青あざ』を本人は「エッセー的小説」という、読んでいると量子力学が勉強したくなる(^^)



『心の青あざ』を読み続ける。サガンの筆は、天馬空を行くがごとくだが、ときどきは鬱っぽくなる。123頁にこれは「エッセー的小説」なのだと自身で書いている。1971年に書いたので、「五月革命」の挫折がもたらす鬱もあるだろう。本人は否定しているが……
Judith Gravesのサガン評伝によると、Autobiographical Textsの仲間になっているが。


ともかく……

79頁。
この世の中で最も多く共感をよぶのは常識ではない、感情なのだ。

91頁。
黒い木立のうしろに二月の赤い太陽が沈んだ。ノルマンディの自分の家の窓から、不幸な女流三文文士は一日が暮れるのを眺めていた。四十八時間彼女は一語も書けないでいた。……彼女は十八歳の時、きれいなフランス語作文を書き、それが出版され。彼女を有名にした。

112頁。
私は自分の人生が、長い古典のフランス語作文であってほしかった。常時プルーストの引用、バカンスにはシャトーブリアン、十八歳の時にランボー、二十五歳の時にスコット・フィツジェラルドを。

121頁。
ダショ――そのブルドーザーとその死体の山。

125頁。
モデスティ・ブレイズの《クローズ・コンバ》

この作品の魅力、私だけかも知れない、は当時の映画に関する言及が多いこと。「モデスティ・ブレイズ」は人気漫画で映画化(『唇からナイフ』)された女ルパンのような主人公。サガンも映画ファンだったのだろう。同時代の映画ファンとして親しみを感じるのだ。

***

なんとなく、新しい量子力学を勉強したくなったので、インターネットでテキストを捜した。この二つが良さそう。

http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~yuichiro.sekiguchi/lecture_QM.pdf
http://kurasawa.c.ooco.jp/qm_a.pdf


ドライブをかけるために、YouTubeも援用したい。

https://youtu.be/wkaLqFOCGjk?t=35


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