早朝に『頼山陽とその時代』を読む。
134頁。
山陽の三子、頼聿庵・頼支峰・頼鴨崖(三樹三郎)の話。
聿庵(いつあん)(1801〜1856)。母淳子は離婚、父(山陽)は家を出て行き、京都で再婚してしまう。頼家のあとつぎは春風の子景譲だったが、その死により、聿庵が春水の嫡子となる。月並みな儒官であり、不平を持つ地方官となる。支峰をひきとったが、いじめた(山陽の母静子の日記)。
『近世名家詩抄』(安政五年 1858年)にわずかに勤王不平家的な詩が取り上げられる。
138頁。
支峰(1823〜1889)。全体としては幸福な町儒者。父の名声のおかげ。
明治22年、67歳で死。『支峰詩抄』(1899 明治32年)。山水逍遥が健康の秘訣。一時は東京で大学教授もした。御茶ノ水に在住。でもすぐ職を辞する。生まれながらの都会人。中村真一郎先生好みの。
143頁。
頼鴨崖(三樹三郎)については明日。
***
『サンセット・パーク』を読み終える。一見幸せに見えた若者たちの共同生活は、予想通り権力の手により破綻。若者たちはまた過酷な運命の手に委ねられる。厳しい結末だが、例によって、次回作を期待させる、ポール・オースターお得意の余韻を持って終る。さすがに、うまいなあと思わせる。大作『4321』(2017)の邦訳はまだ。お忙しいであろうけれど柴田元幸さんに期待する。
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