『頼山陽とその時代』の続きを読む。今日は父春水の部分。
88頁。
頼山陽が編集した『春水遺稿』11巻、別巻3巻、付録1巻。山陽は編集の才能もあることをこれで証明した。中村真一郎先生によると、上手な編集により、春水の内面と外面を彷彿させているのだという。
インターネットを検索して、早稲田大学のサイトで『春水遺稿』の画像を見つけた。このような字なら読みやすい。活字だろうか?
89頁。
頼山陽は菅茶山に序文とあとがきを依頼した。菅茶山は山陽の意外な才能に感嘆し、自分の遺稿集『黄葉夕陽村舎詩遺稿』詩2巻、文2巻も編集を依頼した。『春水遺稿』の方は詩8巻で春水の内面が窺え、文3巻で外面がわかる。別冊3巻は交遊録やメモワール。
90頁や91頁の春水の五言絶句は、若くて気楽な頃の感情がストレートに出ていて、好ましい。春水がもしこのまま町儒者で暮らしていたら、「ストレス」もなく、山陽の病気も起きなかったのではないかと、中村真一郎先生は書いている。しかし、現実世界には「もし」はあり得ない。そしてそれは春水が自ら求めた道なので仕方がない。
93頁。
後期になっても詩には若い頃の「筋」が残る。ただ、一方でその頃の文章を読むと、松平定信の生真面目な政治改革による成果を喜ぶ、春水の姿もある。春水は松平候のブレインの一人だった。
96頁。
若い世代の考え方はわからないという春水の繰り言。頭が固くなっていた。
100頁。
春水没。
***
『サンセット・パーク』も読み進めた。
第2の登場人物、ビング・ネイサンの話。彼は「こわれた物の病院」を経営して、気ままに物の修理をやって暮らしを立てて(あまり立っていないけれど)いるが、パートナーたちと市の所有物件に無断で入り込み、暮らし始める。
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2ヶ月ぶりに、要するに年金が入ったので、床屋に行く。旧日本軍の潜水艦の話で盛り上がる。伊四百型潜水艦のプラモデルを作ったらどうかと提案された。700分の1なら千円以下なので、考えてみても良い。
出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons) |
帰ってきてみたら、非常に涼しい。
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