2020年11月7日土曜日

はるか昔に観た『晩春』(小津安二郎監督)はすごい名作だ

米国大統領選挙の開票は続き4日目。ほとんどの開票中の州が民主党の青色で染まった。面白い図解ページがあった。各州それぞれの人口に比例した大きさの丸が、合衆国地図の上に書いてあり、その丸は共和党の赤と民主党の青に塗ってある。すると、直感的に支持者の多さがわかる。データ表現に工夫が要るということだ。

『殉愛 原節子と小津安二郎』の続きを読む。

52頁から。
吉村公三郎『安城家の舞踏会』(1947)にフリーで出演。「戦後民主主義の希望の星」。

木下恵介『お嬢さん乾杯』(1949)で新時代を生きる旧華族令嬢を演じる。

今井正『青い山脈 前後編』(1949)で東宝作品にも出演。島崎先生役。

ここで、やっと小津安二郎が登場する。女優として本気になってきたと思える原節子の演技に、「熱い生きた血が注入される」。名作『晩春』の監督小津安二郎により。(58頁。)

ということで、夕方、Amazonプライムビデオで『晩春』を観ることにした。

映画『晩春』(1949年)のオリジナルポスター
出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)


その前に、鎌倉から1980年の成城へワープする。

『成城だより』の続き。

3月6日。
71歳の誕生日。戦争に行ったのが35歳で、戦後35年生きた。核、人工衛星、人類が月面を歩くなどのことがあった。「資本家が軍備拡張し、兵器を輸出して利潤を確保しようとするさまに、拍手を送る手合いの発生には驚くほかなし。」

ボルヘスの言うがごとく亡却が得策、ならばこちらもぼけて、近いことから忘れつつあるのは良いことだと。

悪く言うと、大岡昇平の老いの繰り言だが、同い年として考えれば、うなづける。

3月9日。
朝日新聞は学識ある評者を採用し、文芸誌作品でなく単行本を文学として扱っている。一理ありと。文芸時評でなく「文化時評」だと。いろいろ意見はある。

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