2021年5月15日土曜日

1950年にIoTを作品に取り入れていたクラークはやはりすごい


『都市と星』をKindleで読む。孫の世話を手伝いに行く最中の電車内。「中央コンピュータ」で本文検索すると、70件くらいヒットする。以下のところは A.C. クラークの先見の明がいかんなく発揮されているところだろう。 IoT【モノのインターネット / インターネットオブシングス / Internet of Things】 を1954年に客船ヒマラヤ号の上で、考えついている。彼は、通信衛星の生みの親であり、科学と技術に広い見識を持つ立場だったので、空想でなく当然の帰結として論理的に考えたのだろう。大したものだ。

「中央コンピュータ」という用語だけが古いが、これは仕方がない。

「アルヴィンはもう、このひっそりとした白い構造物群のどれが〈中央コンピュータ〉なのかと自問したりはしなかった。そんなに単純なものではない。ここのすべてを包含するものが──この大空間のはるか外にまで拡張され、動くものと動かないものとを問わず、ダイアスパーにある無数の機械のすべてを包含するものこそが──〈中央コンピュータ〉なのだ。アルヴィン自身の脳が、奥行二十センチたらずの頭蓋に詰めこまれた、何十億もの独立した細胞の集合体であるように、〈中央コンピュータ〉の物理的構成要素もまた、ダイアスパーという巨大な都市全域に分散しているにちがいない。ここの大空間にあるのは、もしかすると、都市じゅうに分散した全ユニットを相互に接続するための、……」(『都市と星(新訳版)』(アーサー C クラーク著, 酒井 昭伸訳 )より)

https://a.co/9zrRmqJ 

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改めて、『都市と星』と『銀河帝国の崩壊』を邦訳版と原文で読み直し、クラークの先見性を勉強し直さなくてはならない。もっと、今の我々でも驚くようなことが含まれているだろうと思う。

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孫と十分遊び、部屋の掃除をし、父親・母親用の夕食を作っておいてきた。帰りの電車で、マスクをしていない人のそばにうっかり座ってしまい、気がついてすぐ席を移動した。

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