2022年2月20日日曜日

古本を買いまくるだけの『蒐書日誌』(大屋幸世)がなんで面白いのか


大屋幸世『蒐書日誌 一』を読み続ける。なるほどと思ったところをメモしてみた。

6頁。

谷崎精二訳『赤い花』……ガルシンの日本の受容史、書誌を考えている……

7頁。

松崎天民本書誌はまだ当分作れそうもない。

9頁。

かろうじて『目醒時計』の並本が手にはいる。手元不如意を思ってホッとしたところもある……

#でも3万5千円! ここで問題にされているのは砂子屋書房版、赤塚書房版は「あっても」と8頁に書いてある。

天民本の異本四冊となる。

『お冬さん』を二百円で得る。これで市民文庫151冊になる。あともう一歩で書誌を作れるところまで来たが、この一歩が一年かかるか。二年かかるかわからない。今日一本を得て心楽しい。

#この『お冬さん』も5月には国会図書館デジタル・コレクションで閲覧できそう。そうなれば、皆の予測とは別に、もっと古書店に通うようになるだろう。「呼び水」というコトバは井戸にだけ当てはまるのではない。

12頁。

家内と香織の退院の日。……帰宅後、家内のうらめしそうな目を背に感じながら、神田に出向く。……小宮山書店の解放された倉庫へ行く。……安く大量に買い込んで帰宅、家内あきれている。もっともなり。

19頁。

〈宇宙〉としての書物というものも考えている。無限の世界……をひとつの理想的な型のうちに封じ込めてしまう行為もあってよい……

35頁。

創元社は大正14年6月10日創業。創元社史すこし知ってみたい。

34頁。

評論「皮膚文学と臓腑文学」……かつて私の編んだ『森茉莉 ロマンとエッセイ』の著作年譜には書きもらしたものである。

このペースで全部を読み続けると、いつ終わるかわからない。おまけに『蒐書日誌 二も今日注文してしまい、それも気に入ったら『三』と『四』も手に入れそうなこわい予感がする。拾い読みに切り替えることにしたい。幸い、索引はしっかりしている。

日本、カーリング女子、銀メダル!おめでとう。

***

この後、『読書とは何か』の巻頭言原稿を提出稿にし、仲間にチェックしてもらう。メルマガ発行は火曜日。 

この作業をしている最中に偶然に見つけた素晴らしいサイト:「古雜文庫」

http://kozats.work/index.html

明日精査しよう。

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