2022年7月10日日曜日

反町茂雄の勉強雑誌『玉屑』の作り方・姿勢は参考になるだろう

反町茂雄の『一古書肆の思い出 1』の268ページに書影がある、『玉屑』(ぎょくせつ)誌。これは反町茂雄が中心で、一誠堂の店員が終業後おこなっていた勉強会から発生した、「勉強雑誌」です。1931年に第一号が出ています。それまで、取り扱いの経験がなかった和本・古典籍の勉強をして店で正当に取り扱うことが出来るようになっていく勉強の過程での成果をまとめたものです。当時は店員は皆店に住み込んでいたため、寝る前の自由時間を勉強に費やした、その結果一誠堂は不慣れだった、和本や古典籍を取り扱えるようになり、しかもそれを主力商品に育て上げたわけです。

国会図書館で読めます

〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉でも、今取り扱っている本のジャンルに甘んじることなく、もっと違う種類の本を取り扱うようにできないか。単なる例にすぎませんが、理系の本とか、広い分野の専門書とか、漫画、美術書、洋書、和書など。スタッフのみの力ではできませんが、現在・未来の棚主さんたちの協力を仰ぐ必要があるのは、言うまでもありません。この方向が正しいのかという議論も含めて、考えていきたいです。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿