2020年11月11日水曜日

笠智衆『小津安二郎先生の思い出』を読みながら彼の映画を観るのはとても面白い

大岡昇平『成城だより』の続きを読む。

1980年4月3日。
平野謙の三回忌。仏事には出席せず。平野が75年に癌で入院した時、こっちは白内障手術で入院したことがある。

『レイテ戦記』補遺を書きたい。

史実記述の正確性を追求した三田村鳶魚と、物語性を追求した直木三十五の確執話。

4月6日。
老人は近所の桜がいつ咲くかを知っている。

井上靖を資料改竄で少し非難しているが、「洪水」は傑作と褒めている。(# 読みたい。)

司馬遼太郎の読者は、高度成長下に増加した中流階級。サラリーマンの程度に合わせているのがヒットの原因か。

三田村鳶魚の読者は、右よりの官僚知識層、「日本及日本人」読者。史料発掘と考証に終始。『大衆文芸評判記』や『時代小説評判記』で、藤村、菊池寛、藤森成吉『渡辺華山』にふんまんをぶつける。

4月7日。
『ハムレット日記』?新潮社に訂正稿。

4月8日。
野上弥生子先生は90歳を越えて健筆をふるうが、自分は71歳で雑文しか書けない…

『富永太郎全集』にとりかかる。詩集として考える。中原と吉田秀和の交流。

***

『トーマス・マン日記』の続きも読む。

1951年2月15日。
家を賃貸に出し、ヨーロッパに行く案を考える。

2月20日。
昨日、ジッド死去。第8章を書き進める。口内炎?。喫煙の害だ。

3月12日。
第2部第8章を書き終えた、地勢関連の修正は残る。

***

笠智衆『小津安二郎先生の思い出』(朝日文庫)を読み始めた。

48頁。「言われるままに」
小津は笠に対しては演技をすべて細く演出した。昭和17年。『父ありき』から本格化。ビデオを少し観た。面白そう。

61頁。
表情はナシで「お能の面」でいってくれ。歌舞伎調はきらい。

83員。
『長屋紳士録』(1947年)、得意だった「のぞきからくり」の口上は黙ってやらせてくれた。このビデオも、このシーンまで観た。

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