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「樹の声 海の声」(下)、残りの300ページを、一気に読み終えた。
主人公が女性というのは、辻邦生先生お得意だが、時々その生き方についていけないこともある。
こんな描写があった。地球の回転と時間の経過が同期していると感じる。
これは、どうも男性にはわからない。頭では理解できるが、それを体で感じるということはできそうもない。
政治に関する話も出てくる。
ただし、これは主人公の兄の口を通して語られる。そして、欧州の危機、ポーランドの悲劇に精神を病む夫を助けて、脱出に力を尽くすのは、政治音痴の主人公なのだ。
ともかく、久しぶりに熱中し、読後のカタルシスを感じさせる本だった。
辻先生の本を、もっと読みたくなり、図書館に予約を入れた。
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