2019年10月18日金曜日

ALL REVIEWS 友の会イベント「アニエス・ポワリエ × 鹿島 茂 スペシャルトーク」現地観覧の予習を少しだけ

アニエス・ポワリエの『パリ左岸 1940-50年』(木下哲夫訳 白水社)
https://allreviews.jp/column/3838

に関する、著者と訳者と鹿島茂さんの鼎談が明日、ある。月刊ALL REVIEWS友の会の催し。
https://allreviews.jp/news/3821

ビデオ収録の現地で観覧できることになっているので、予習をする。

『パリ左岸 1940-50年』はまで入手してない。間に合いそうもないので、Kindleで原著『Left Bank: Art, Passion and the Rebirth of Paris 1940–1950 (English Edition) 』のお試し版をダウンロードして読む。


緊迫した1940年前半のパリの様子が読める。サルトルはボーボワールと引き離されて、収容所にいる。占領軍の文学検閲担当者ゲルハルト・ヘラーのおかげで多くの文学者は助かっている。一方、ヴェルコールの『海の沈黙』は地下出版された。この『海の沈黙』は、原二郎先生の先生、河野与一さんと加藤周一さんの訳で岩波文庫から出ている。(読んでない。)
懐かしくなり、『羊の歌(下)』を出してきて読む。戦後のヨーロッパでの加藤周一さんと奥様の恋物語が秀逸だ。


『羊の歌』を掘り出していたら、『パリスケッチブック』(アーウィン・ショー ロナルド・サール絵 中西秀男訳 1986年 サンリオ)も、出てきた。2013年に古本屋で買い、読まずじまいだった。アーウィン・ショーも『パリ左岸』では取り上げられているはずだ。最初を読む。
パリ開放の日に、アーウィン・ショーは米軍の兵士として、残ったドイツ軍兵士と市街戦を続けながら、パレードをする。狙撃されて倒れた兵士の頬に、歓迎のキスの口紅が残ったまま…という場面にも出くわす。





そのころ、ヘミングウェイはシルヴィア・ビーチのシェイクスピア書店を「開放」していたのだろう。これも『パリ左岸』には出てくるだろう。

ともかく、知りたいのは、この後の「新左翼」(資本主義勢力でも共産主義勢力でもない第三勢力)の、誕生と発展と衰亡の経緯だ。サルトルたちの言動を追えば参考になるものが出てくるだろう。そして、それは日本における動きに呼応する。現在の日本の閉塞状況を打開するヒントが見つかるかも知れない。

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夕方、図書館に行って、また7冊借りてきた。借りる前に6冊ほど返した。『JR』は重すぎるので、後で返すことにした。



先日の『古本屋散策』と『出版状況クロニクル』は、リクエスト本にすることにし、リクエストカード用紙をもらってきた。

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