2019年10月21日月曜日

『お楽しみはこれからだ』…(T_T)

亡くなられた和田誠さんをしのんで借りてきた『お楽しみはこれからだ』(和田誠=文と絵 1975年 文藝春秋)を読んだ。全体に目を通し(つまり絵と紹介された名セリフと映画題名をチェックし)、一部は本文も読む。「キネマ旬報」に連載されていた記事をまとめたものであることは言うまでもない、が言ってしまった。

「カサブランカ」がとくにお好きだったらしい。記事が3つもある。

「ゆうべどこにいたの?」
「そんなに昔のことは憶えていないね」
「今夜会ってくれる?」
「そんなにさきのことはわからない」 (10頁)

「十年前、君は何をしてた?」
「歯にブリッジをしていたわ。あなたは?」
「職をさがしてた」(20頁)
ブリッジとは歯列矯正のハリガネのことだそうだ。映画を見たときには私は気づかなかった。二人の年の差をあらわすのですね。

「ルイ、これが友情の始まりだな」(240頁)
最後の場面。このあと、本当に友情が続くかはギモンだが…

やはり、土曜日の『パリ左岸…』の対談を聞いたから、フランス戦中戦後のことに関心が向いた。この本を借りたのは和田誠さんの訃報をきいたからだが、潜在意識は常に私の行動に口を出してくるようだ。

表紙は「サンセット大通り」のグロリア・スワンソン。これも素晴らしくいい映画でしたね。

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