2020年6月21日日曜日

吉田松陰も野山獄で読書会というより勉強会をやった

昨日の続きを考えている。

『刑務所の読書クラブ』のエピローグを読むと、かなり考えさせられることが書いてある。刑務所内の読書会では積極的に参加したくさんの本を読んでいた受刑者が、釈放されるとさっぱり本を読まず、スマホでインターネットに夢中になるのだ。単純に考えると、他にやることのない刑務所内でのほうが集中して本を読めた、ということだが……

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日本ではどうなのか。少し古いが、吉田松陰の「野山獄」での様子も、国会図書館デジタルコレクションで少し読んでみた。
吉田松陰言行録』や『講孟余話. 上』。







松蔭は他の受刑者に『孟子』をわかりやすく講義、説明には天下国家のことを使ったとあるが、刑吏がよく許したものだ。制止するどころか自分たちも感心して聞いていたという。他の受刑者も得意なこと、習字や作句を教えた。松蔭もこれらには熱中していたという。深くはまだわからないが、おおらかなものだ。
松蔭は『花燃ゆ』を観たときもそう思ったが、根っからの教育者だったのだろう。野山獄のことはその小さな表れにすぎない。思想家松蔭については『吉田松陰: 「日本」を発見した思想家』(筑摩書房)を読んでみたい。ARでの書評は、
https://allreviews.jp/review/1859

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