2020年10月11日日曜日

『賢者の街』を読んで疲れたら、エンターテインメントとしてのアガサ・クリスティーと『モヒカン族の最後』をよむべし

先日読み終えた『賢者たちの街』を何箇所か、あとがきも含めて読み直してみた。この本のなかで「本」は重要な役割を果たしている。後に雑誌の編集者になる主人公は、子供のころからの本の虫だ。待ち合わせの前に時間があると(時間をわざと作ってかもしれないが)、ヴィレッジの古本屋で本を捜して買ったりする。旅行に出るときに本を持つが、足りなくなるのを恐れて、駅の売店で他の雑本よりはマシだろうといままで読んでいなかったアガサ・クリスティーを買ったりする。そしてアガサ・クリスティーにはまり、その後数ヶ月でほぼ全作品を読む。

全作品と言っても、主なストーリーは1937年から38年なので、『ポワロのクリスマス』までを読んだということだろう。アガサ・クリスティーの生涯の著作の半分くらいまでは出ていたのだろうし、人気抜群の流行作家とみなされていたと思える。

実は私は、いままでほとんど読んでいないので、この機会に読もうかと考えている。著作リストを片手に片端から読んでやろうと思っている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%81%AE%E8%91%97%E4%BD%9C%E4%B8%80%E8%A6%A7

不実なボーイフレンドとの会話に出てくるのは、子供時代に二人共読んだフェニモア・クーパーの『モヒカン族の最後』。この題名には、私もかすかな思い出がある。小学生の頃読んだ。原作をInternet Archiveでさがして眺めたが、ピンとこない。数時間潜在意識に脳内を探索させたら、どうも漫画化されたものだったと思い出した。杉浦茂の画だった。キーワードが見つかったので、しばらくInternetで捜し、BOOK☆WALKERというところで電子版を見つけた。画像の品質はあまりよくないがほぼ読めるし、なにより330円なので安い。

さっそく読み、昔の面白さが蘇った。ただし、内容は今考えると問題無しとしない。『賢者たちの街』の著者もそれはわかった上で引用していると思う。『モヒカン族…』は映画化も何回もされている。こちらも時間があれば……

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