徐々に読書が楽しくなりつつある。体調との関連があるのだろう。エンジンがかかってきた。
空海熱はすこし冷めつつある。『密教の水源をみる』(松本清張)のちょっと突き放した記述が、今回のポイント。ただし、空海の人間性を考え得たというところが大きい。
『三教指帰』で空海自身が若き自分を語っている。儒教をベースとした現実出世主義には、もちろん飽き足らない。道教の語る厭世主義もちょっと違う。仏教の語る、悩める人(まず自分)への救いに希望を持った。もちろん、悟りの境地そして理性主義はすでに身についていただろう。衆生を救う力を持たなければならず、そのための最新の知識や方法は、本場(中国本当はインド)に行かないと手に入らない。
うまく手に入ったのが中国密教というツール。かれはそれを持ち帰り、空海自身の密教と言う形で花開かせて、嫌っていた権力も手に入れる事になってしまった。
これは彼の本意だったのか?そうだと思う。しかし、長安の街歩きで発見した、自由な自分も懐かしかっただろうと思う。
1000年以上前の人なのに、空海が皆に好かれいや話題にされる理由は、彼のこのような複雑性言い換えれば現代性だと思う。かれの俗物性をなじるだけでなく、彼の多様な側面を推測して、自分の身に置き換えて考えるのが、空海熱を楽しむコツだと思う。突っ込みどころが多いというのがスターのいや超人の超人たる所以だ。
日曜に買った雑誌「新潮」を読む。長谷川郁夫さんの「編集者 漱石」が面白い。漱石の初期作品(幻影の盾や草枕や猫他)の成立の舞台裏が知れる。長谷川さんの評伝「吉田健一」も読みたくなった。
キケンキケン(*^^*)
昨日までの雨が晴れて、春らしい雲が浮かぶ空のもと、これから買い物に出かけます。デパ地下のカレイの塩焼きが楽しみ。
2017年4月12日水曜日
2017年4月10日月曜日
松本清張は刑事のごとく空海を追いかける
『密教の水源をみる』を久しぶりに紐解く。他の空海賛辞本にくらべ、辛口な推測が書かれている。
「空海は私的な通訳として遣唐使藤原葛野麻呂に雇われて行った。正式な留学僧の立場でなかったが、持ち前の押しの強さで唐の朝廷や長安の仏教界に取り入った。帰国時にすぐ京にいけず大宰府に滞在したのは、身分が正式でなかったせいだ云々。」
松本清張さんご本人の推理小説の泥臭い刑事のように、ゲンバに足を運び、自分の感覚で大胆な推測を述べる。
ロマンという人もいるし、強引すぎるという人もいるだろう。私も読んでいるうちに微妙な気持ちになってきた。
ともかく、20年ぶりくらいに読んでみると、彼の読んだ資料の幾つかは青空文庫や国会図書館デジタル文庫などで簡単に読めるようになっており、嬉しい限り。
もっとも、ご本人は現地滞在中も本屋に行き資料の収集に余念ない。
大宅壮一さんや司馬遼太郎さんや松本清張さんは、あるテーマを書こうとすると、そのテーマに関する本を「トラックいっぱい」買ったと言われる。インターネット時代の今でも、いわゆるスニーカーネットを大規模に金の力で行うこのやり方は有効と思う。
夏目漱石が倫敦で「ほそぼそ」と、生活を切り詰めて大量の本を買ってきたらしいが、それはその後の日本の文化の発展に対して、彼の目論見以上に非常に有効だった。
森鴎外はシベリア鉄道を有効活用しヨーロッパの新刊書物や新聞を数日で入手していたらしい(『椋鳥通信』=これは当時のTwitterだ(*^^*) )が、情報を早く大量に握るのが勝敗の分かれ目だ。
クロード・シャノンも読みたくなってきた。でもその前にウィトゲンシュタインを何とかしないとね^^;
我が家の桜はまだまだ綺麗!
「空海は私的な通訳として遣唐使藤原葛野麻呂に雇われて行った。正式な留学僧の立場でなかったが、持ち前の押しの強さで唐の朝廷や長安の仏教界に取り入った。帰国時にすぐ京にいけず大宰府に滞在したのは、身分が正式でなかったせいだ云々。」
松本清張さんご本人の推理小説の泥臭い刑事のように、ゲンバに足を運び、自分の感覚で大胆な推測を述べる。
ロマンという人もいるし、強引すぎるという人もいるだろう。私も読んでいるうちに微妙な気持ちになってきた。
ともかく、20年ぶりくらいに読んでみると、彼の読んだ資料の幾つかは青空文庫や国会図書館デジタル文庫などで簡単に読めるようになっており、嬉しい限り。
もっとも、ご本人は現地滞在中も本屋に行き資料の収集に余念ない。
大宅壮一さんや司馬遼太郎さんや松本清張さんは、あるテーマを書こうとすると、そのテーマに関する本を「トラックいっぱい」買ったと言われる。インターネット時代の今でも、いわゆるスニーカーネットを大規模に金の力で行うこのやり方は有効と思う。
夏目漱石が倫敦で「ほそぼそ」と、生活を切り詰めて大量の本を買ってきたらしいが、それはその後の日本の文化の発展に対して、彼の目論見以上に非常に有効だった。
森鴎外はシベリア鉄道を有効活用しヨーロッパの新刊書物や新聞を数日で入手していたらしい(『椋鳥通信』=これは当時のTwitterだ(*^^*) )が、情報を早く大量に握るのが勝敗の分かれ目だ。
クロード・シャノンも読みたくなってきた。でもその前にウィトゲンシュタインを何とかしないとね^^;
我が家の桜はまだまだ綺麗!
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