2019年7月18日木曜日

『コンタクト』を読めば『三体』がもっと楽しめる



『コンタクト 上巻』を本格的に読み始めた。まだ、100ページだが、『三体』はこの本から大いにヒントを得ていると言ってもいいだろう。『コンタクト』は専門家(天文学者)のセーガンが書いたので、個々の記述に大きな破綻がない。まさにハードSF。文章の上品な味わいと含蓄には、クラークに通じるところがある。逆に、一般読者には難しすぎるのかもしれない。何部売れたのかまだ調べていないが、『三体』の十分の一にもならないだろう。訳文はやや古風(格調高いと言ってもいい)。

以下、感銘をうけたところ。

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43ページ 主人公(奇しくも『コンタクト』も女性電波天文学者)の、電波天文学への目覚め。ソ連の金星探査がきっかけ。探査機からの情報と、電波望遠鏡での観測結果が一致することに驚いたという設定。本人は子供の頃からエレクトロニクス好きだった。

65ページ 「人類が電波天文学を追求しはじめてから、まだ数十年しか…」たっていない…。私は数年しかたっていない…。

66ページ 「アーガス計画」というSETIプロジェクトが出てくるが、これは実世界で何かに対応するのか…調べたい。

79ページ 「野辺山天文台」は実名で出てくる。DNA部品の有機分子を分子雲中に発見したとある。これも要調査。そして、主人公が好きな天体はアルファ・ケンタウリであり、それは三連星だという記述がある。しかも、三連星の太陽のもとに惑星があったら…暑いだろうという記述まで…(*^^*)

99ページ 突然素数の連続の電波信号が来たのはこと座のアルファ、ヴェガから。これは地球から26光年先。

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このあと、悪いニュースが入り、読書どころではなくなった…
「京都アニメーション」ビル火災(放火)で死傷者多数(ToT)

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