2019年1月30日水曜日

国会図書館での単独書評ハント印象記または老いの繰り言

 17時。そろそろ疲れてきた。コピーカウンターの女性に、声をかけられたが、マフラーを落としたのに気が付かなかったらしい。図書館のIDカードも置き忘れた。これは自分で気づいて取りに行った。こうしたポカミスが多くなるのは疲れた証拠なので、作業はやめて帰ることにした。

 国会図書館を出ると、議事堂がライトアップされているのが見える。いつもそうしているのか、国会開会中だからか…ともかく美しい夕景。



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 話を戻す。

 朝、10時に家を出る。改札口に行ってPASMOカードを出そうとしたら、ない、財布ごとわすれて家を出たらしい。戻って、出直した。

 朝は気持ちが良い。ものすごく久しぶりに学生に戻った感じだ。辻邦生さんのパリでの修行時代(1957年以降。「パリの手記」参照。これは一番好きな日記文学だ。)の国立図書館通いにあこがれていたが、その境地に近い。大袈裟だ。

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 電車の中で、飲み仲間のメールに気づく。闘病中。自分もいつそうなるかと思うが、あえてそんな気持ちは振り払う。「歩道橋の魔術師」を読み始める。表題作の短編18ページほど、を読み終える頃、永田町につく。今日はおやつは買わないで、図書館に直行。

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 新聞閲覧室に行き、目星をつけていたK. M. さんの書評の載っているであろう新聞(Sankei express )の2013年9月後半分冊子とその直後の2冊を借り出す。一回に借り出せるのは3冊までだ。掲載日付は一つだけわかっている。9月29日。これはすぐ見つかった。問題は彼(K. M. さん)の他の書評がどんなサイクルで、いつ掲載されているかだ。

 他の2冊のうちの一冊に、10月27日付で書評が載っていた。どちらも日曜日だ。この新聞には日曜日に書評が載るとわかった。多分S.M.さんは一ヶ月サイクルで一つ書評を書いていらっしゃったのだろう。月の後半かと思い、その後3ヶ月の各月後半分を借り出す。全然見つからない(T_T)

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 少し行き詰まったので、それより空腹なので、食堂に行くことにした。国会図書館の食堂は初めてだ。有名なメガカレーは敬遠して、一番安そうな570円の定食を頼んだ。ささみ明太焼き。うまくもまずくもない。次回からは弁当持参が良さそうだ。



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 新聞閲覧室に戻り、もっと書評を探す。今度はさかのぼって3ヶ月後半分を借りた。一件ヒット。月後半に限らず前半も借りてみた。2件ヒット。ようするにここまでは虱潰し。見つかった書評の日付を一覧にしてみる。月一回。月前半が3ヶ月続くと後半3ヶ月が続く。結局、一年分24冊のうち21冊借り出して、11編の書評を見つけた。2013年11月だけは書評が掲載されていない。忙しかったのか。



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 5時間稼働して、11編。自分としてはよくやったと思うが、書評ハントの上手い若手ハンターにはかなわない。どうも体力の問題のような気がする。ボランティアだし、許してもらおう。

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 同じことばかりやっていると疲れるので、合間にデジタルライブラリーを眺めた。外部からは見られない本がたくさんある。今日はSFマガジンの1962年5月号を見た。クラーク先生の「前哨」が掲載されている。小隅黎さん訳。「前哨」は『2001年宇宙の旅』のプロトタイプである。この号にはキャンベルや、ラインスター、ブラッドベリ、光瀬龍、石森章太郎、草下英明、原田三夫などの作品も掲載されている。スゴイ。SFマガジンは全巻デジタル化されているらしい。国会図書館でしか見ることができないのは残念だ。

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 このあと、冒頭に書いたように、頭脳不明晰になり、冊子の巻号も間違えるようになったので、切り上げて帰途についた。疲れたけれど楽しい一日。国会図書館は安上がりに楽しめるのでまた行きたい。交通費がかさむのが玉に瑕。次回はもう一時間早く行こう。財布は忘れずに。

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