2019年2月22日金曜日

「変分法」を理解出来なくても「あなたの人生の物語」は理解できるはずだ

 午前中は、書評校正のチェック(われわれは「後攻」と呼んでいる…校正そのものは「先攻」ね…)を行った。まだ掲載前なので内容は書けないが、著名な作家のノンフィクション書籍を、やはり著名な作家が取り上げたもの。私なら、期待はずれと書くところを、この書評では作家の新しいものの見方・ノンフィクションの常識を打ち破ったものだと書く。さすがだ。勉強になる。

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 何らかの用事で、ベランダから外を見ると地域猫たちに何回も餌やりのひとが訪れている。今日は暖かいからか…とか、考えていたら、Jが「今日は猫の日だから…」と言い出した。2月22日の語呂合わせ。にゃんにゃんにゃんだから。

 多分そのせいだろう。毎日決まった時間に決まった人から世話してもらっているのだが、今日はいつも以上に「おやつ」がもらえた幸せな猫たち。腹をこわさないといいのだが。

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 『あなたの人生の物語』を数日前に読み始めていたが、今日は表題作を読んだ。ファーストコンタクトものだが、なかなか凝っている。「変分法」が取り上げられていて驚いた。もちろん、著者(テッド・チャン)なりの説明が図付きで書かれているので知らなくても問題はない。

 「変分法」を知っているつもりだったが、これを取り上げた真意がわからない。わからなくても鑑賞には問題ないのだが、一応理学部出身としては気持ち悪い。要するに知ってはいるが、理解してないのだ。クヤシイので、調べはじめた。高木貞治さんの「解析概論」かなと思ったが、ここ数年見つかったことがない。田舎の実家にあるのかも知れない。国会図書館デジタルで調べたら、こんなのが出てきた。少し思い出した。


この本は全コマPDFでダウンロードしたが…読むかしら?


 「最小作用の原理」という話をファインマン先生が良くしていたはずだ。『ファインマン物理学』を捜し出した。重い本が5冊。どこかに書いてあるのだが…と一冊ずつ取り出して索引を見る。

 結局5冊目でみつかった。『電磁気学』の巻末に特別講義と銘打って収録されていた。高校生の時に先生に教わったとファインマンは書いている。



 だいぶ思い出したが、まだ知識レベルなので、テッド・チャンの、<真意>はわからない。あきらめて、同じ本の中の「理解」を読む。これもオモシロイなあ。

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 寡作だそうだが、テッド・チャンの作品はもっと読みたい。1967年生まれだから、期待できる。

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