2017年6月13日火曜日
「騎士団長殺し」購入後三ヶ月半、ついに話が動き始めた
2月25日の発売日前に、予約しておいた本ので、当日から読み始めたはずだが、中断していた。
途中、入院したので読めると思って病室に持参したがまったく読めなかった。入院前には150ページ程度まで読んでいたが、興が湧かなかった。重要人物が出現したがまだ、動いていなかった。
こういう本には時々遭遇する。かなり、気合を入れて最初の部分を読み進めなければ、面白くならない。村上さんの本は初期はそうでもなかった。一行目から引き込まれた。漱石の「虞美人草」や「草枕」みたいに。
「1Q84」あたりから、最初の読みにくさが目立ってきた。物語の流れにのるのに暇がかかる。漱石だと、晩年の作品ではそうなってきた。「門」や「明暗」など。
途中に上田秋成が引かれている。一般的な作品でないので、手軽に参照はできないだろう。私はジャパンナレッジの個人会員なので日本古典文学全集で電子的にだが読めたのでラッキー。途中で引用される音楽たちもストリーミングで聴きながら読む。
超自然的な話が出てくるが、これも読者を戸惑わせる。絵画論も同じ。
具体的な話で、一般論を語っているが、読者の心に余裕がないと良さがわからないかもしれない。
ただし、すべて村上春樹さんの思う壺にはまっているという可能性もある。分かる読者のために、もっと言うと自分のためだけにこの物語を書いているのだろう。ここまで到達できれば、小説家としては以て瞑すべしだ。
昨夜最初から読み直して、現在350ページ付近。このペースで行けば明日の夜には読み終える。
途中で投げ出した方にはなんとか200ページまで到達することをオススメします。面白くなります。
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