2021年7月3日土曜日

『読む・打つ・書く: 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々』(東京大学出版会)をARを通じて購入手配した


『読む・打つ・書く: 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々』(東京大学出版会)の紹介文(著者の解説文)を、

https://allreviews.jp/review/5552

で読んだ。

ひとりの “理系” 研究者がこれまでどのように本を読み、書評を打ち、著書を書いてきたかを、一般論ではなく、できるだけ具体的な自分自身の経験に基づく考察としてまとめた本である。

書評は「打つ」というのは知らなかったが、まあ書評が読まれるかどうかはバクチのようなものかも知れない。大抵の書評はキーボードで「打たれる」からだろう。

さらに、実名あるいは匿名で書かれた書評をどのように読み解けばいいのかについても考察した。書評の書き方についてはこれまでいろいろ論じられたことはあったが、書評の読み方についてのまとまった議論は本書が初めてではないだろうか。

ここを読んで、あわててこの本を注文(もちろんAR経由で)することにした。3000円するので今の私には決して安い買い物ではないが、いま興味を持っている「書評」に関して新しい知見を与えてくれるだろう。

明日か明後日には届くようだ。楽しみに待つ。大雨の影響が出て遅れる可能性もある。今朝の熱海の土石流の様子を写した動画がテレビでしきりに流れる。怖い。東日本大震災のときの動画と同じく、トラウマになりそうだ。でも見てしまう。被害が最小限であることを祈るのみ。

***

土曜日なので孫の世話を1人でしている息子の援軍として、現地に出向く。さんざんあそんで、夕方電車で戻る際に、優先席で隣り合ったほぼ同年輩の老人が、新聞を読んでいるのを珍しく眺める。昔は当たり前だった光景なのだが今や稀有と言っていい。考えてみれば携帯電話でニュース記事を見ているのと、内容は変わらない。仕掛けが違うだけだ。ただし、新聞は大見出しというのがあって、近所の人もそこまでは読める。ここが人に優しいと言えるかも知れない。乗客同志にかすかなコミュニケーションが生じる。このひとはこんな記事を読んでいる……あるいは大事件の報道記事を無視しているこのひとは大物だ……覗き込んでくるこいつは気に入らないので見せないようにしよう、好きな球団が負けたことだし……

空いた車内だったが何人かいた乗客はほぼ全員携帯電話をいじっている。ニュースをクリックしているが、この老人はニュース記事を「読んで」いる。異彩を放っている。

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