放送大学の講義を聞いていて気づいた。教え方がうまい先生のお話を聞いていると、内容のイメージが沸き上がってくる。銀河系宇宙の大構造やその進化のしくみ(仮説であっても)が具体的なイメージとして想像出来るようになる。これは言葉であるいは数式を用いて理解・記憶するのとは違う、快感を伴った理解といえる。
コンサルテーションも研修の講義もイメージまたはモデルを媒介あるいは主体として成り立たせるのが効果的なのだろう。そのためにはコンサルタントまたは講師の頭の中に語るためのイメージが出来ていなければならない。あるいは顧客や受講者とともにイメージを作り上げていくにせよ、自分たちなりの完成イメージを持って置く必要がある。
辻さんは小説を書き始める前にその「イメージ」が完成しているという。そのイメージを描写するために細かい表現の断片を積み重ねていく。目的を失った部分の積分として作品が構築されるのでなく、完成品に近づくために部分を連ねる微分的作業なのだとか。
たしかにお互いのイメージをすり合わせるために話しあう、図を使う、グラフのパラメータを検討する、文章の表現を調整するという行き方のほうが上手くいくイメージがある。
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