2018年10月31日水曜日

餅のことは餅屋さんに訊くのがモチロンはやみち

 机の下の片付けは一応めどが付いた。のんびりしようと思ったら、「今日は買い物に行く予定でしたよね!」という声がした。

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 出かける前に、車の掃除(先日の台風で汚れたまま)が必要だ、と先に玄関を出ようとしたら。「地下散水栓のところのホース付近から水漏れするので、接続器具を買い直す。先に見ておいて…」とまた天の声。



 こうなっていた。ホースも破損していたが、ホースと水栓をつなぐ管のようなものも劣化している。名前がわからないと買えないかも知れない。写真を撮った。

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 買い物は他にもあって、園芸用の土と砂利(T_T)

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 車で15分ほどのDIYショップで、名前のわからない器具を探す。「水道器具」と書かれたコーナーに行ったが、写真でみたようなものが見つからない。似たようなのがあるが、2000円近くする。予算は500円前後。おかしい。ここのは屋内用の水道器具らしい。

 少し諦めかけたが、「園芸用品を買う…」と言われ、そのコーナーへ行く。近くに水槽があり、メダカがいたり、別のケースにカエルがいたりしたのでそれを眺めていたら、「こちらへ…」とまたまた天の声。なんと、そこには散水栓用の器具が並んでいた。店の人に選んでもらい、このパッケージのものを選ぶ。確かに400円強。アイリスオーヤマってなんでも作っているのですね(^o^)



 カエルを見せたら、「置物でしょう…」とそっけない。そんなことはない、よく見ると呼吸しているぞといいながら、写真を撮ってやったら、可愛そうなカエルは驚いて飛び上がった。着地した瞬間の写真がこれ。



 モリアオガエルかと思ったが、シュレーゲルアオガエルかも知れません。よくわからない。ともかく脅かして悪かった。反省してます。

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 可憐なカエルは買わないで、土と砂利を買って、うんうんうなりながら車のトランクに積み、帰宅。

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 帰宅後すぐ、「地下散水栓口金」と「ワンタッチコネクター」を設置して、うまく水は出るようになった。やれやれ。

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 ひさびさの「路面写真」2009年今日のマカオ聖ポール天主堂跡の裏道で。小さく写っているのはこの地域のボス犬らしい。まだ元気ならいいが…


2018年10月30日火曜日

PCを廃棄するなら「みんなのメダル・プロジェクト」がおすすめ


 18年くらい前に自作し、もとの会社を定年でやめる頃まで使っていた自宅用PC。作業机の下に押し込んでいたが、図体が大きく邪魔になってきたので、廃棄することにした。周りに古い本や雑誌が積み上げてあり、それらをよけて引っ張り出すだけで一苦労。

 ディスクは再活用したいと思い、取り外した。640ギガのSATA。とりあえず、USB変換アダプターを介してMacBookに繋いでみたら、ちゃんと読み込めた\(^o^)/

 昔の写真が入っていた。これは定年記念パーティーで飲んだくれているところ。酒は青森県の「菊駒」(うまいよ)。



 他の写真もサルベージしてAmazonのクラウドに一括で上げておきたい。

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 通常、廃棄するには3000円くらい金がかかるが、今回はオリンピックのおかげで無料で引き取ってくれるサービス「みんなのメダル・プロジェクト」を利用することにした。そこのページの情報では金が0.5グラムは入っているそうだ。もちろん、他に銀や銅も利用されるはず。

 11月中は、一台無料引き取り。梱包材料があればまったく無料らしいが、材料調達が面倒なのでダンボールを先に送ってもらうことにした。400円。今週金曜にダンボール箱配達で、来週月曜に集荷してくれる。

 ひとつ、懸案が片付いてめでたしめでたし。

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 Amazonの写真貯蔵サービスの情報によると、定年直後の今日は息子とマカオに行っていたらしい。澳門葡京酒店(リスボアホテル)はリピーター候補と認識してくれて、グレードアップの部屋に泊めてくれた。こんな豪華なホテル部屋ははじめてで感激した^^; 今となっては懐かしい。退職金を使っていたわけで、それをとっておけばよかったのだが、まあ一生に何度もないことなので許すことにする。思い出はプライスレス。


2018年10月29日月曜日

内田百閒に借金の極意をまなぶ^^;

 今朝の林檎は、シナノスイーツ。さわやかな甘さ。長野産。ことしはどこの林檎もできがいい。


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 「新・大貧帳」(内田百閒 1989年 福竹文庫)を読む。借金を返すためにまた借金をする。あるいは昔借りた借金は高利貸に頼んで一部返却で許してもらう。このかけひきのやり取りで高利貸と仲良くなってしまう。大学教員の互助会にも借金をして、自分の枠は使い果たし、他の教員(たとえば森田草平)にも借りさせてそれを使う。



 非常に厳しい話を書いているのだが、どこかにユーモア・余裕が感じられる。彼の性格によるものらしい。子供の頃からあまりめげない正確だったと自分で書いている。

 これを読んでいると、勇気づけられる。ありがたい本である。おすすめ!

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 この本は先月、I田先輩に頂いたのだが、そのI田先輩とS先輩との月例飲み会に行ってきた。お二人とも酒に弱くなってきたので早々と切り上げて帰ってきた。大丈夫かなあ。帰ってきたら外猫Alちゃんが出迎えてくれた。


2018年10月28日日曜日

「準結晶」というものがあるとはじめて知った(勉強不足だった(T_T) )

 今朝の散歩は数年ぶりにつるまの森の散策。



 先日の台風で樹木が折れたので、通行不可のところもあった。



 手入れされている森は、昔とあまり変わらない。ただい、数年のうち若木が大きく育っている。



 何回か通わないと、小さな虫の姿は目に入らない。そして姿勢を低くしないといけないが、足腰をもう一度鍛えないとムリ。

 なんとか、蜘蛛は見つけた。目の高さに巣を作っていたので。



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 Twitterを見ていたら、2011年度ノーベル化学賞を「準結晶の発見」でもらったダニエル・シェヒトマンという記事が目にとまった。全然知らない話。結晶解析は大学の時の実験テーマだったのに(T_T)


 少し調べたら、「準結晶」とは結晶と非晶質の間に位置づけられ、金属の場合電気抵抗が異常におおきいなど珍しい性質を備えている。1982年ころ発見されたのだそうだ。すると、私の学生時代には知られていなかったわけだ。ホッとした。

 準結晶にX線を当てると、結晶のように対称性のある回折像を得ることが出来る。ただし、その対称性は5回、8回、10回または12回対称で、結晶のような(1回、2回、3回、4回および6回という単純な)ものではない。


 これは面白い。図案ではすでに人間が知っていたような気がする。昨日見たクレーの画集にも、似たような絵がある気がする。

 ちょっと調べて見る価値はありそうだ。準結晶を取り扱った教科書は高そうなので、インターネットで論文や資料を探そう。

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 ところで、ブーゲンビリアの花は、この黄色の小さな部分だということをはじめて知った。いまベランダで咲いている。


2018年10月27日土曜日

ポール・クレーとチェーホフと「人体」中の巨大ネットワーク

 明け方は雨。昼前からはよく晴れた。この時期にしては温かい一日。16日頃の月が輝く。



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 「クレーの日記」(2018年 みすず書房)をかなりの部分だが、拾い読みした。面白い。彼の絵のように「色彩豊か」な文章。



 クレーの画集も出してみている。昔から好きなのだが、なぜ好きなのかよくわからない。ペーソス?

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 ついに「チェーホフ全集」を全部引っ張り出してきた。カバーのビニールが汚れていたので剥がしてみた。本体は綺麗だ。この配色(黒と赤)は何回見ても秀逸。



 チェーホフの短編で好きな物があったのだが、だいめいがおもいだせない。田舎に住んでいる友人を訪ねるは話だったような、最後に近くの川で泳いだら、汚れた体の垢が落ちてインクのように黒い水が広がった…

 全集をすべてサーチしないといけないかしら。今夜寝れば思い出すかも知れない。

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 昼過ぎにカリンのジャムを作リ始めた。試しにと思ってやったが、まだ熟れていなくて固かったので、風味が出てこない。一晩寝かせてみよう。

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 さきほどまでNHKBS1で新シリーズの「人体」を視聴。体内には広範なネットワークが広がる。人体の各部分はそれぞれがメッセージを発して、他の部分とコミュニケーションを取っているという興味深い話。脳が他を中央集権的にコントロールしているのではないという。インターネットシステムと対比してみると面白い。草の根民主主義的。

2018年10月26日金曜日

「帰ってきたヒトラー」は必見の映画

 「腕一本」(藤田嗣治 1984年 講談社)を読む。



 彼の書いたエッセイをまとめたもの。書きっぱなしに近い感じを出した達意の文章は軽快で、デッサンを思わせる。文章が練れていないと文句を言う人もあるかも知れない。

 彼の持論が展開される。いわく、先生の言うことだけ聞いているやつは大成しない。稚拙に見えても自分のオリジナルなものを出さないといけない…

 最初から名誉や金銭を望んで仕事する輩は、長続きしない…

 たとえば正面からみた鼻の描けない場合は、10日なり20日なりルーブルでそればかり注意して見て研究する。そうすればたいていの疑問は解決する…(オリジナルなことはその後で始めるのだろう。)

 もっとも自分の書きたい部分、膝のシワでも、そこから絵は描き始める。そこが描ければ、絵の大半は完成している。他の部分はその後書き足せばよい。このようにすると、「描けない」というスランプはなくなる…

 いちいち最もなことばかりだ。絵だけでなく仕事全般に通じるだろう。

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 読み終わった頃に、Twitterを眺めていたら、「帰ってきたヒトラー」がAmazonプライム・ビデオに降りてきたとの知らせがあった。早速、観た。非常に面白い。2回観た。(実は一回目は居眠りしながらみたのでよくわからないところがあった^^; )



 ここで風刺されているような、現代の社会の危うさ(いつヒトラーが復活してもおかしくない…)は、日本でもありそうだ。

 難民の苦難に目をつぶるドイツ人が、ヒトラーが噛まれてカッとなって子犬を撃ち殺したときに轟々たる非難を浴びせ、しかも動物愛護協会に寄付をしたと伝わると、犬の件を不問にふす。痛烈な批判である。

2018年10月25日木曜日

「10月1日では遅すぎる」という題名はうまい

 きょうは昼過ぎに散歩。途中で日和って書店で立ち読みした。結局トータル7440歩。昨日より少ない。目指せ一万歩。
 写真は、そろそろ戻ろうとした時に見つけた小公園。



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 立ち読みしたのは、最近校正界で評価の高い牟田都子さんも寄稿されている「本を贈る」。当然、牟田さんのところは全部読んだ。牟田さんにかぎらず校正校閲者がお使いなのは、書見台でなく「見台(けんだい)」というらしい。独学だそうだ。ただし、最初に校正の名人に指導を受けておられる。黒鉛筆で校正するのは著者や編集者に気を使っているからだ。

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 「天国の囚人」は今朝読み終えた。オモシロイが、シリーズ第一作と第二作のつなぎであるし、第四作への希望をもたせる比較的短い作品。第四作の状況を調べたが、9月に英訳は出ている。Kindle化もされているので、とりあえず見本本はダウンロードした。これは長い作品のようだ。多分翻訳されるだろうが、いつになるかについての情報はまだ見つけられない。

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 「10月1日では遅すぎる」(フレッド・ホイル 伊藤典夫訳 1976年 早川書房)を読み始める。これは、ある方に思い出させてもらった作品。たしか大昔SFマガジンに連載されたと思う。そして読んだ記憶もあるがおぼろげ。国会図書館で調べたら、あった。1968年。この年には小松左京の「継ぐのは誰だ」も掲載された。SF黄金期?



 読み直してみるとやはりオモシロイ。ちょっとひねったパラレル・ワールドもの。この筋でA. C. クラークに書いて欲しくなった。ムリだけど。

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 一ヶ月ほど遅らせたが、MacBookのOSをMojaveにアップデートした。特に問題なし。

2018年10月24日水曜日

林檎と読書だけでなく、散歩も日課にしたい

 今朝の林檎。スターキング。



 形に特徴がある。おしりがすぼまって、下面が凸凹している。



 旬のものは香り高く、味も良い。果肉が柔らかいのか痛みやすいのが欠点かも。

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 朝起き抜けに、ゴミ捨てのついでに30分ほど散歩。近所にできた市の集会所の偵察に行ってきた。共有スペースに読書向きの長机の席があった。朝なので中には入れなかったが、日中にも偵察の必要がある。



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 昼前にも図書館に行って、本を交換してきた。夕飯の買い物と合わせ今日は8千歩。散歩でもう少し足を伸ばして、一万歩にしたいものだ。



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 「天国の囚人」(カルロス・ルイス・サフォン 木村裕美訳 2014年 集英社文庫)を読み始める。すぐ三分の二まで読んでしまった。もったいないので中断。これはシリーズ第3作で、時代的には1,2作の間をカバーする。あいかわらず、悪役が出てくるが諸悪の根源は独裁政治なのだろう。

 第4作(El laberinto de los espíritus, 2017 (The Labyrinth of Spirits))の邦訳はまだ出ていないようだが、早く読みたい。木村裕美さんに頑張っていただきたいものだ。

2018年10月23日火曜日

「誤植読本」から「夢の宇宙誌」へ

 満月に近い月が雲の間から顔をだした。傘をかぶっている。iPhoneで写してみたが、月と傘が分離できてない。人間の目の優秀さを感じる。



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 「誤植読本」(高橋輝次編著 2000年 東京書籍)を読んだ。作家や編集者や校正者たちの書いたエッセイ集。「校正畏るべし」(福地桜痴のコトバ)は大抵の方が引用する。



 校正というか、文章を発表することの難しさがわかる。もちろん、完全はありえない。そして、どんな仕事もそうだろうが、校正も突き詰めていくと大きな世界につながっていく。

 校正で気をつけるべきは、著者にむやみに用語の統一を迫ることである。初心者ほどこれをやりやすい。コンピュータを使っていると陥りやすい罠である。もちろん著者の意向を十分に汲んで対処しなければならない、そうである。

 校正に直接絡む話ではないが、中学や高校での「書き取り」の練習。これがその人の書き言葉に関する生活に大きな意味を持つ。そこで身につけたことは良きにつけ悪しきにつけ、一生ついてまわる、そうである。これはうなずける。高校生の時のテキストをまた読んでみたくなった。名前がまだ思い出せない。いつかふっと出てくるかも知れない。四文字熟語の項など好きだった。いまでも友達と四文字熟語だけの会話というのを戯れにやるくらい。

 校正用紙の微妙な匂いが好きだという方もいる。プルーストに限らず、匂いの持つイメージ喚起力はすごいと思う人が多いのかしらん。

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 「夢の宇宙誌」(澁澤龍彦 1984年 河出文庫)も読む。これは最近の文庫本だが、昭和39年つまり1964年に美術出版社から出た単行本を持っていた記憶がある。最近読みたくなったが、見つからないのでやむなく図書館から借りてきた。図版が多いので単行本のほうが具合がいいのだが。
 あまりノスタルジーにふけるのも良くないので、深入りしないように、軽く読むことにする。でもオモシロイ。

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 いただいたサツマイモを蒸して昼食に食べる。美味しい。

 明日以降カリンのジャムを作ることに挑戦する。いまのところ玄関や居間で香りだしている。

 

2018年10月22日月曜日

絵の才能はないが絵についての話は好き

 

 福島の兄からたくさんの収穫物を送ってもらった。カボチャとサツマイモはいいとして、カリンとザクロはどうするか思案中。兄の奥様からはカリン酒とザクロ酢(ザクロス!っておもしろい)を進められた。カリンはジャムにする手もあるな。
 まず、かごに盛って絵を描けと言う人もいる。カリンはしばらく置いて匂いが立ってきてから処理すべしとのこと。

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 「蕩尽王、パリをゆく 薩摩治郎八伝」(鹿島茂先生 2011年 新潮社)を読み終えた。ちょっと掴みどころのない人だが、メセナというか日仏友好に役立つ文化事業をやったという点ではエライ。親から受け継いだ資産をキレイに(つまりまた金儲けするための資金でなく)使い果たしたというところが、特にエライ。

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 同時代に福島繁太郎という人がパリにいて、この人も薩摩治郎八的生き方をしたらしい。この名前はどこかで聞いたことがあると思って、調べてみた。学生時代の読書ノートの一番古い部分(1968年)に福島繁太郎の書いた近代絵画の入門書(多分岩波新書)の題名が書かれていた。その近所には林謙一の「日曜画家」も。

 ちょっと懐かしくなり、図書館にあるかと調べたがとりあえず見つからない。実家にあるかも知れないがすぐには探せない。Amazonの古本で手にはいりそうだが、買うかどうかは図書館で借りて調べたい。

2018年10月21日日曜日

サフォン「天使のゲーム」は面白すぎる



 「天使のゲーム」(カルロス・ルイス・サフォン 木村裕美訳 2012年 集英社)読了。

 今朝10時過ぎから21時まで、食事時間以外の約8時間読み続けた。800ページ位あるので、時速100ページ?

 今日はネタバレをやめるが、今回は作家が主人公。作家だけれどミステリーのならいで行動はずいぶん荒っぽい。バルセロナの街を駆け回る。「本の墓場」は今回も健在。

 やはりアンダーウッドのタイプライターが重要な小道具として登場する。

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 印象に残ったフレーズ。

 「本のほうが人を選ぶんだ…」

 「日課というのはインスピレーションの鍵番だ…」

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 作家と若いアシスタントとの会話など、どうも村上春樹の影響を受けているとしか思えない。いま、調べてみたら、村上春樹の小説の多くがスペイン語に訳されている。

 ますますバルセロナに行ってみたくなる本だ。

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 シリーズ第3作「天使の囚人」も予約してある。楽しみ!

2018年10月20日土曜日

ことしの薔薇は匂い薔薇

 J子さんの誕生日のお祝い。薔薇3本の花束。夕食はステーキを焼いた。



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 「片岡義男〔本読み〕術 私生活の充実」(片岡義男 1987年 晶文社)を読む。読書のヒントがたくさん。そのなかで、「読書のためだけ」の旅、してみたい。

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 読書がはかどり、「湯川秀樹日記」(2007年 朝日新聞社)も読み終える。昭和9年つまり中間子理論を構成していた時期の日記。第2子も生まれ、やさしいパパぶりを発揮しながらも、すごい研究の日々。あたりまえだが、原書の専門書も毎日のように読み終えている。それらを探して読んでみるのは…大変そうなのでやめておく。

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 「蕩尽王、パリをゆく」(鹿島茂先生 2011年 新潮社)を読み始める。200億以上の富を文化的に使い切るという考え方がすごい。

 薩摩治郎八は1920年、日本郵船の北野丸でロンドンに渡り、その後パリにも足を伸ばす。アラビアのロレンスやイサドラ・ダンカンにも会っているという話だが真偽の程はどうなのだろう。フランスの外人部隊にも半年ぐらい在籍し、負傷もしたのだとか。ロンドンについてすぐやったのは高価な服を新調すること。これで周囲は二十歳の若者に一目置くようになったとも。うむむ。

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 ステーキ肉を買うついでに図書館に寄り、予約本を受け取った。




  サフォンのシリーズ3作目も図書館にあったので予約。ついでにさっき思い出したホイルの「10月1日では遅すぎる」も予約^^;


2018年10月19日金曜日

「風の影」(集英社文庫)は抜群にオモシロイ

 「風の影」(カルロス・ルイス・サフォン 木村裕美訳 2006年)を昨日読み始めたが、今日の夕方までに上下二巻ともに一気に読み終えた。非常に面白かった。



 シチュエーションが秀逸。主人公はバルセロナの古書店主の息子。秘密の図書館で彼の運命を左右するであろう稀書「風の影」にめぐりあう。時は1945年。大戦は終わったがスペインはフランコ総統の圧政のもとにある。稀書の謎の著者も交えた奇想天外なストーリー。舞台はパリに少しだけ移動するが、主として美しいバルセロナ。かなり陰惨な話も出てくるが、バルセロナのさわやかな風が、怖さを和らげてくれる。後味もいい。

 アンダーウッドのタイプライターやモンブランの高級万年筆も重要な小道具として登場する。

 以下はネタバレなのでご注意ください。



*********************ここからネタバレ…

 最後の場面で主人公ダニエルが悪徳刑事に撃たれる。肋骨が2本折れ動脈をかすめ周辺組織を引きずって銃弾は貫通。どこを撃たれたのか、iOSアプリ(ヒューマン・アナトミー・アトラス)で確かめてみた。心臓周辺の循環系を表示し、骨を表示し、肺を消してみる。(これらが自由にでき、拡大回転も自在。このアプリはスバラシイ。高価だがプロモーション時に格安で入手できた。)多分肋骨のおかげで弾がそれて心臓直撃を避けられたのだろう。とっさのことで刑事の狙いが外れたとも考えられる。そして、74秒間心臓は停止していたが、その後蘇生する。悪徳刑事は善良な警官と稀書の謎の著者により倒されたので、その後人工呼吸も出来たのだろう。

***********************ここまで

 同じ著者の続編「天使のゲーム」は、この「風の影」の続編だが時代は遡るらしい。これも図書館で予約した。


 翌日調べたら、第3作「天国の囚人」も書かれていて、ダニエルも登場する。これも予約だ!

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 現実世界では季節がどんどん進んでいる。長袖長ズボン必須。朝晩は暖房が必要かと思うくらいだ。まだつけていないが。

2018年10月18日木曜日

きょうも読書三昧\(^o^)/

 長大な(って言っていいのかな)本を読み終えた。呪縛が解けたように、図書館借用積読本をどんどん消化し始めた。

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 その前に、これは先日いただいたお土産本を、購入した人が写したお店の写真。後ろ姿はその人の奥様。



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 「おかしな本棚」(クラフト・エヴィング商會 2011年 朝日新聞出版)。クラフト・エヴィング商會とは、吉田篤弘さんご夫婦のデザインユニットのことらしい。面白い本だ。基本的には吉田さんの蔵書の紹介。多数の本の(主に背中の)書影。書影の写真だけで読みたくなる本がたくさんあることに驚く。紹介された本をどんどん読みたくなるというキケンな本だ。楽しく読了。



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 「風の影」(カルロス・ルイス・サフォン 木村裕美訳 2006年 集英社文庫)も読み始める。2ページほど読んだところで、この本の魅力にとりつかれた。バルセロナの古本屋、図書館、貴重な古書などが出てくるからだろう。書誌編集の仕事で知って、あまり期待せずに借りてきたが、かなり読み応えがありそうな予感。



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 ALL REVIEWSのTwitterアカウントでチェーホフ研究書『チェーホフ 七分の絶望と三分の希望』(講談社)著者:沼野 充義の書評が紹介された。これを読んでいたら、前から気になっていたことをやりたくなった。昔買い集めたチェーホフ全集(揃い)を書斎に持ってくることである。とりあえず、3冊のホコリを払って持ち出してきた。この装丁は見事である。



 明日以降、並べて拾い読みをしてやりたい。

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 忘れるところだったが、今朝の林檎は「とき」。黄色に紅がさすその色から付けられた名前だろう。ジューシー。


2018年10月17日水曜日

食べて、読んで、床屋にも行ってきた

 料理のアイディアが浮かばないときには、インターネットやテレビの情報のお世話になる。

 今日の昼食はトマトとベーコンのパスタ。玉ねぎも少しだけ切ってベーコンと炒める。トマトは生のを使った。うん、うまい。

 夕食は、家人が朝の情報番組でみたという、鶏肉のくわ焼き。これも簡単にできて、非常にうまい。ご飯のおかずに最適。

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 4週間近く読み続けた「マロニエの花が言った」(清岡卓行さん)を、やっと読み終える。1200ページの大作なので、途中斜め読みした部分が、3割程度ある。一応筋は追えるように読んだ。フジタとシュールレアリストの関係や、薩摩治郎八や金子光晴との交友などを新しく知ることが出来た。岡鹿之助についてはもっと調べたい。藤田嗣治の「腕一本」と、「蕩尽王、パリをゆく」(鹿島茂先生)は、今日図書館で借りてきた。その意味で、「マロニエの花が言った」は良い本だったと言える。

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 「ハッブル 宇宙を広げた男」(家正則)も読了。
岩波ジュニア新書ではあるが、おどろくほど速く読み終えた。図書館本積読を解消。長い本をやっと読み終えた反動か。



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 机の上の本棚の本の配置を変更する。だんだん学生時代の机に近づいてきた。いいのか悪いのか。



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 先程述べた本を含め、4冊図書館で借りてきた。読み終えた本たちは返した。


2018年10月16日火曜日

ミクロとマクロの架け橋・統計物理学

 今朝の林檎はシナノスイーツ。色はこの写真より薄い。上品な甘さ。



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 今朝も部屋の模様替えを行う。サブのレコード棚をメインのレコード棚の奥に持っていき、その上に昨年夏に手に入れた(オヤジの遺品の)書道全集を並べる。全集は全てではなく六割ぐらいだが、こうして並べておけば、なにか調べたいときにすぐ手に取れる。やはり同時に入手したジャンル別百科事典があるが、まだこたつの下に押し込んである。当然、こたつを使う前には取り出してどこかに並べなくてはならない。場所の捻出がむつかしい。



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 午後はまた疲れたので、寝転んで「マロニエの花が言った」を飛ばし読む。今度は金子光晴の伝記的事実がながながと述べられる。頑張って飛ばし読みし、やっとフジタと出会いそうになったが、時間切れで明日までお預け。

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 途中、気分転換に、慶応大学の統計物理の講義ビデオを眺める。なかなかオモシロイ講義だ。最後まで見ると13時間ぐらいかかるので、これも明日以降のお楽しみ。わかるところだけ楽しもうと思う。

2018年10月15日月曜日

冴えない天気の日は、模様替えが吉?

 トニオ・クレーゲル風のぼんやりとした日が昇った。



 それを見届けて、朝食の支度。今朝の林檎。早生ふじ。姿は綺麗だが、多少ちいさい。味は良かった。



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 思い立って、テレビやビデオ機器とLPレコード300枚程度を収納しているスチール棚の位置を動かすことにした。テレビが見やすいようにと斜め置きしていたが、デッドスペースがあったので、窓に平行にすることにした。両脇にあるスピーカーを片寄せ、LPレコードを全部出す。これが入っていては重くてびくとも動かない。
 レコードは重い。部屋の隅なので十分なワーキングスペースがない。全部出して、棚を動かし、ホコリを取り去り、レコードを戻す。結局10時から12時までかかった。腰も痛くなった。明日は寝込むかも^^;

 気分転換のためには模様替えは最高。スッキリした、もうじき使うであろうこたつの置き場所も広くなった。

 作業の副次効果として、いままですぐには手に取れにようになっていたレコードが、さわりやすくなった。

 本とレコードはひと目で全体が見渡せるようになっているのが、理想的だ。人はいつもなにかを探して時間を無駄にしている。それどころか貴重なコレクションの存在を忘れることさえある。それをなくすのが部屋のレイアウトの極意だ。と言っても、狭いうちに住んでいると理想には程遠いが…

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 久しぶりの肉体労働で疲労コンパイル^^;

 「マロニエの花が言った」を読むが、シュールレアリスト達の消息ばかりのところでつまらない。適当に読み飛ばす。デスノスが愛したイヴォンヌ・ジョルジュの唄がないかとYoutubeを探したが2曲しかない。良さがわからなかった。他の(ピアフなど)シャンソンを聴いて昼寝。

 夜は冷たい雨になった。