2019年1月31日木曜日

装幀に込められた深い愛情

 朝、起床まえに寝床でiPadをもちいて、「月刊ALL REVIEWS」ノンフィクション部門第1回・アーカイブ」を観た。これは「ALL REVIEWS友の会」会員のみ観られる特典映像だ。
鹿島茂先生がメインパーソナリティで、今回のゲストスピーカーは原田マハさん。
 取り上げられた本は、フィリップ・フック、中山ゆかり訳の
『ならず者たちのギャラリー 誰が「名画」をつくりだしたのか?』(フィルムアート社)
https://allreviews.jp/review/2709
であった。

 この本が読みたくなるのはもちろんだが、話の終わりに紹介された本たちも超魅力的。

 中山ゆかりさんの訳本。二冊。
 (1)「美術品はなぜ盗まれるのか: ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い
 (2)「印象派はこうして世界を征服した
Amazonで見たら、他にも中山さん訳で面白そうな本がたくさんある。

 そして、原田マハさんの新刊。
常設展示室: Permanent Collection

これらは、なんとかして読まねばならない。またバックログが増えた。

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 対談中に、ちょっとだけ本の装丁の話が出た。その文脈とは違うが、「装幀」という単語から栃折久美子さんの「モロッコ革の本」(1975年 筑摩書房)を連想した。この本は出版と同時に買って読んだ。ルリユールと呼ばれる装幀技術を単身渡欧して学んだ栃折さんの勇気に感心し、装幀という文化に憧れた。



 一方、同じ頃、森有正先生の著書をほぼ全部読み、こちらにはしびれるような尊敬の念を抱いていた。森先生の本の装幀は栃折さんが手がけたものが多い。深い青色の装幀の美しさに打たれた。森先生もあとがきなどで栃折さんの装幀に感謝の念を表明されていた。

「フィレンツェだより」
森有正全集


 後に、栃折さんの「森有正先生のこと」を読み、お二人の間のことを知って驚いた。そう思って、「モロッコ革の本」を読み返すと、実名は出てこないが森有正先生への深い思慕が記されているのに気づいた。栃折さんの思いが森先生の本の装幀の悲しいまでの美しさにあらわれていると思った。

 栃折さんはまだご存命かと思う。90歳になられているのではないだろうか。

2019年1月30日水曜日

国会図書館での単独書評ハント印象記または老いの繰り言

 17時。そろそろ疲れてきた。コピーカウンターの女性に、声をかけられたが、マフラーを落としたのに気が付かなかったらしい。図書館のIDカードも置き忘れた。これは自分で気づいて取りに行った。こうしたポカミスが多くなるのは疲れた証拠なので、作業はやめて帰ることにした。

 国会図書館を出ると、議事堂がライトアップされているのが見える。いつもそうしているのか、国会開会中だからか…ともかく美しい夕景。



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 話を戻す。

 朝、10時に家を出る。改札口に行ってPASMOカードを出そうとしたら、ない、財布ごとわすれて家を出たらしい。戻って、出直した。

 朝は気持ちが良い。ものすごく久しぶりに学生に戻った感じだ。辻邦生さんのパリでの修行時代(1957年以降。「パリの手記」参照。これは一番好きな日記文学だ。)の国立図書館通いにあこがれていたが、その境地に近い。大袈裟だ。

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 電車の中で、飲み仲間のメールに気づく。闘病中。自分もいつそうなるかと思うが、あえてそんな気持ちは振り払う。「歩道橋の魔術師」を読み始める。表題作の短編18ページほど、を読み終える頃、永田町につく。今日はおやつは買わないで、図書館に直行。

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 新聞閲覧室に行き、目星をつけていたK. M. さんの書評の載っているであろう新聞(Sankei express )の2013年9月後半分冊子とその直後の2冊を借り出す。一回に借り出せるのは3冊までだ。掲載日付は一つだけわかっている。9月29日。これはすぐ見つかった。問題は彼(K. M. さん)の他の書評がどんなサイクルで、いつ掲載されているかだ。

 他の2冊のうちの一冊に、10月27日付で書評が載っていた。どちらも日曜日だ。この新聞には日曜日に書評が載るとわかった。多分S.M.さんは一ヶ月サイクルで一つ書評を書いていらっしゃったのだろう。月の後半かと思い、その後3ヶ月の各月後半分を借り出す。全然見つからない(T_T)

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 少し行き詰まったので、それより空腹なので、食堂に行くことにした。国会図書館の食堂は初めてだ。有名なメガカレーは敬遠して、一番安そうな570円の定食を頼んだ。ささみ明太焼き。うまくもまずくもない。次回からは弁当持参が良さそうだ。



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 新聞閲覧室に戻り、もっと書評を探す。今度はさかのぼって3ヶ月後半分を借りた。一件ヒット。月後半に限らず前半も借りてみた。2件ヒット。ようするにここまでは虱潰し。見つかった書評の日付を一覧にしてみる。月一回。月前半が3ヶ月続くと後半3ヶ月が続く。結局、一年分24冊のうち21冊借り出して、11編の書評を見つけた。2013年11月だけは書評が掲載されていない。忙しかったのか。



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 5時間稼働して、11編。自分としてはよくやったと思うが、書評ハントの上手い若手ハンターにはかなわない。どうも体力の問題のような気がする。ボランティアだし、許してもらおう。

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 同じことばかりやっていると疲れるので、合間にデジタルライブラリーを眺めた。外部からは見られない本がたくさんある。今日はSFマガジンの1962年5月号を見た。クラーク先生の「前哨」が掲載されている。小隅黎さん訳。「前哨」は『2001年宇宙の旅』のプロトタイプである。この号にはキャンベルや、ラインスター、ブラッドベリ、光瀬龍、石森章太郎、草下英明、原田三夫などの作品も掲載されている。スゴイ。SFマガジンは全巻デジタル化されているらしい。国会図書館でしか見ることができないのは残念だ。

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 このあと、冒頭に書いたように、頭脳不明晰になり、冊子の巻号も間違えるようになったので、切り上げて帰途についた。疲れたけれど楽しい一日。国会図書館は安上がりに楽しめるのでまた行きたい。交通費がかさむのが玉に瑕。次回はもう一時間早く行こう。財布は忘れずに。

2019年1月29日火曜日

車も人間も放置しっぱなしはダメ

 一昨日、金沢城は中までは入る時間がなく、石川門というところの周りを少し見物した。石垣や門扉の重厚な美しさに惚れた。





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 七尾の歴史を勉強したくなり、とりあえずは現地で頂いたパンフレットを眺めた。国会図書館デジタルに行き2冊ほど関連書籍を見つけて目を通す。基能登国、加賀国、その離合集散と、地頭大名だった畠山氏と戦国後の前田氏の交代劇。そこで翻弄された長谷川等伯…などがとりあえず、頭に入った。ロシアとの交易の母港としての七尾も見逃せない。




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 夕方、改めて考えると、七尾にちょっと行っただけで、歴史などを知りたくなるのは良いが、自分の今住んでいる(もう30年以上お世話になっている)大和市のことは殆ど知らないで済ませているのは、なんたるたわけか…というわけで、「大和市史(ダイジェスト版)」(大和市役所総務部総務課市史編さん担当 2006年 大和市)を、図書館で借り出してきた。速読したい。

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 買い物に出ようとして、駐車場を通りがけに、しばらく放置していた車が動くか確かめてみたら、見事にアウト。バッテリーあがりだろう。明日は出かけるので、明後日JAFを呼ぶつもりだ。

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 飲み仲間のKさんは前立腺肥大、Iさんは大腸ポリープ。他人事にあらず。体には気をつけないと。

2019年1月28日月曜日

思いつきだよ人生は!

 まだ、旅の余韻が残っている。気分だけでなく、体にも。たとえば、温泉に長く浸かったので、顔はもとより、手足などもすべすべしている。皮脂も浮かんでこない。でも、これは長くは続かなおことが、過去の経験でわかっている。記憶とともにこの感覚が二三日で薄らいでいく。

 買い物ほかで、何度か外出したが、風が強くしかもその風が乾燥していて、ホコリもたっているのに辟易する。せっかくのなめらかな皮膚もすぐがさがさになる。喉もいがらっぽくなる。健康に悪い。能登の柔らかな風がなつかしい。

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 飲み会に出かける電車内で、「七尾の歴史」と「北陸の<だし>」勉強をしようと思いついた。思いつきだけれども、これがいいのだ。



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 図書館で本を二冊借りた。自分の読書傾向(というものがあればだが…)は、ミーハー的とわかった。純粋に思いつきでその時点での変わりやすい関心にのっとっている。能登っている?



 これは悪いことではなく、かえって、達人の読書と言えよう。(いや全然言えないですって? うるさいな。)


2019年1月27日日曜日

和倉温泉から金沢ヘ

 昨日の酒池肉林の余韻が残ったまま、朝ご飯に突入。温泉に入ってなるべく腹を減らしておいた。その成果により、お代わりもして完食。




 旅館の女将以下多くの見送りを受けて、和倉温泉駅へ。駅で記念写真を撮ろうとすると仲居さんらしい人が先方からシャッターを押しましょうと言ってくれる。涙ぐましい努力で温泉旅館ナンバーワンの地位にあるようだ。(われわれを世話してくれたのは「すみれ」さん)

***

 金沢への特急は前日の下りと異り、混んでいる。大阪行きなのも手伝っているのだろう。

 金沢ではバスの一日乗車券を買って、茶屋街→兼六園→金沢城と見て歩く。

 この三日間歩きづめなのでやや疲れて足が重い。



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 早めの夕食(釜揚げうどん)を食べ、18時47分金沢発の「かがやき」で東京へ向かう。

七尾の人々の優しさにふれることができた、良い旅だった。

2019年1月26日土曜日

食べた食べた

金沢の夜は雷が主役だった。おかげさまで少し寝不足。ホテルの9階の部屋だったから音が大きかったからかも知れない。

8時56分発の特急自由席で七尾へ向かう。乗客は我々ともう一組で7人だけ。トイレのついでに隣の車両を覗いたが誰もいない。朝なので少ないと思うことにしたい。

金沢では雨がパラついていたが列車が進むにつれて、晴れてきた。


列車は金沢を出ると能登半島の西側を北上。羽咋(はくい)で東ヘ向きを変えて能登半島を横断する。七尾は日本海に面しているのではなく、東に海(能登湾)をのぞんでいる。


昼食は七尾一の評判の「幸寿司」にご招待いただき、感動的に美味しいお寿司を食べた。長生きしてまた食べに行きたい、という意味で、寿命ののびる味。



手作り和ローソク、昆布のお店(ここでは海草の「おしば」を見てちょっと感動)。花嫁暖簾博物館、食祭市場など見物して、和倉温泉へ向かう。

天候は変わりやすい。晴れたかと思うと雪が凄い勢いで降ってくる。これも北陸の特徴かも知れない。

加賀屋さんという大きな温泉旅館。風呂に入り、期待の料理をいただく。

招待者のこれまたご好意により舟盛り(全重両8kg)もいただく。食べきれないか、と思ったが、全部完食)。

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大坂なおみ選手が全豪オープン優勝。素晴らしい。

五箇山ヘ

1月25日の旅行メモ
昔はよくこの路線で会社に通ったもんだ。田園都市線。
今やこの電車にのるのは楽しい。定年直前に、会社に行くのも旅行と同じだと思うと我慢できるようになった。悟った。エライ。

***
東京駅で乗った北陸新幹線を富山で下車。乗り換える。
あいのかぜ鉄道 で、話し好きの姉へ隣のおじいちゃんがあめちゃんをくれた。ついでに私達へも。こちらの人は男性でもあめちゃんを配るのか。
高岡で五箇山世界遺産バスに乗車。高岡で4名 新高岡で16名(韓国の方々)乗車、運転の姿さん英語と韓国語で頑張る。バス停ごとに携帯で(無線が壊れたので)乗客数を会社に報告。大変だ。

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山の上は新雪。ただし今日は青天。「村上家」に行き、住宅の説明などを受ける。



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帰りも例の運転手さん(すぐ感情を表に出す好人物)だった。

金沢駅前の某有名ホテル。露天風呂もある大型浴場が売りもの。露天風呂に入っていると冬の雷がパワフルに鳴った。風呂に雷が落ちたら、どうなるか。早々に屋内へ移動した。


2019年1月24日木曜日

見た目を信じすぎてはいけない

 なんの脈絡もないが、昔撮ったヒヨドリくんの写真です。

***
 PC上で校正作業をしていて、便利なのはスピーチ(読み上げ)機能だ。校正すべき文章を読み上げさせておいて、自分は元原稿をみながら聞いている。
 校正の対象はほぼOCRでデジタル化されたものなので、見た目だけでは、間違いに気づかないことがある。今回見つけた間違いの例は
 『荘洋としていて』
 『人問関係もいい』
 『密窒の芸術』
といったもの。

 文章の中に埋もれていて目で見るだけでは気づかなかったが、PCに読み上げさせてみると、あれ、おかしいな! と気づく。自分で読み上げてもいいが、人間の目は信用できない。無意識に正しく修正して読んでしまうことがある。PCは、このようなことがない。ときどき、おかしな漢字の読み方をすることがあるが、それは一定しているのであまり問題にならない。

***
 ところで、さっきの間違いを修正すると、こうなる。
→『茫洋としていて』
→『人間関係もいい』
→『密室の芸術』
 
 OCRのソフトにAIの技術を入れれば、ミスはもっと少なくなるかもしれない。少し調べてみても良さそうだ。

***
 私が校正するのは主に、書評記事。有名書評家の記事をたくさん読めるのが役得だ。校正の鉄則で、文章の意味を考えながら作業してはいけないというのがある。意味を考えると気が散ってしまう。そして見つけるべき誤植を見逃すことが多くなってしまう。「無心」に原稿と校正対象の文章を比較しなければならない。これは意外に難しい。特に面白い記事を見るとどうしても「読んでしまうので無心になるのは相当困難だ。

 過去に雑誌や新聞などに発表されたものがほとんどなので、校閲はほぼ必要がない。素人の私でもなんとかやっていける。怖いのは見落とし。ダブル(実質はトリプル)チェックを行っているので少し安心だが、油断だけはしないように心がけたい。

***
 大坂なおみ選手が全豪オープンの準決勝にぎりぎりで勝利。このレベルの試合に出てくる選手は、フィジカルなトレーニングを積み重ねて、そのことによりメンタルな面を磨き、試合中には様々な雑音やアクシデントにめげず無心にプレーをするのだろう。無心の上にさらに勝利への意欲が自然ににじみ出るのは凄い。

2019年1月23日水曜日

「自転車泥棒」から「歩道橋の魔術師」へ

 「自転車泥棒」をほぼ一週間かけて読み終えた。後記で著者が述べている。

 『この小説は「なつかしい」という感傷のためではなく、自分が経験していない時代とやり直しのできぬ人生への敬意によって書かれた。』

 なつかしい自転車は、物語のきっかけかつ狂言回しとして用いられていたのだ。

 豊崎先生のおっしゃられたとおり、ゆっくり読むべき小説だった、そして私にはゆっくりしか読めない小説だった。

***
 同じ著者、訳者の「歩道橋の魔術師」(呉明益 天野健太郎訳 2015年 白水社)を読み始める。こちらのほうがより一層「なつかしい」小説かもしれない。



***
 久しぶりに校正の仕事を始める。なんだか落ち着く。

iPadからの投稿テスト

Chromeから

金沢の菓子「福梅」旨い、甘い。

2019年1月22日火曜日

あるメルマガ検討のためのプロトタイプ…まだ完全に私的なものですのでフィクションとしてお読みください



メール・マガジン創刊準備第一号 (2019年1月22日非公式版)

<今週のおすすめ書評>
 こんにちは。
 今週の新着書評から、心に残った一つを選びました。それは

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「百年ほど前のヨーロッパの文化と接触した『源氏物語』を現在の日本語の場へ連れて来る意欲的な試み」
『源氏物語 A・ウェイリー版1』(左右社) - 著者:紫式部 翻訳:毬矢 まりえ,森山 - 蜂飼 耳による書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2846 
***

 源氏物語は高校の古文の時間に原文を(半分くらい?)読み、最近では「青空文庫」の与謝野晶子訳を読みました。最近と言っても数年前。瀬戸内寂聴さんの訳は第一巻だけ読みました。ウェイリー訳があることは知っており、インターネットで数行読んだだけ。でも噂ではなかなかの物と聞いていました。

 そのウェイリー訳をまた日本語に戻し訳したとは、驚きです。しかもこの毬矢 まりえ,森山 恵さんの戻し訳は、二回目の試みだったと知り二度びっくりしました。

 村上春樹さんは初期の小説を英語で書いたあと、日本語に訳したとのこと。簡明直接な表現のためだったらしいのですが、戻し訳をしたらどうなるのか。源氏物語の複雑なイメージがどのように伝わるのか、そんな期待を持って、『源氏物語 A・ウェイリー版1』(左右社)をぜひ入手して読んでみたいと思わせる書評でした。

 あー、読んでみたい


<今週の新着書評>

出典

122

【新着】「卓越した文学評論の名に値するすべてが本書にはある」
『国境 完全版』(河出書房新社) - 著者:黒川 - 小野 正嗣による書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2850 

【新着】「憎悪と暴力の連鎖に終止符を打つために知るべきこと」
『蛮行のヨーロッパ:第二次世界大戦直後の暴力』(白水社@hakusuisha) - 著者:キース・ロウ 翻訳:猪狩 弘美,望 龍彦 - 猪狩 弘美による訳者あとがき ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2848 

121

【新着】「川端と大宅軸に描く大正のメディア絵図。青春のガツガツ──。「濃い人」が続々登場する。」
『猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第3 マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一』(小学館) - 著者:猪瀬直樹 - 中野 翠による書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2849 

120

【新着】「行政の助成に頼らず工芸大国をつくる方法とは。日本最良のクオリティー企業の姿がここにある」
『日本の工芸を元気にする!』(東洋経済新報社) - 著者:中川 政七 - 楠木 @kenkusunokiによる書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2847 

119

【新着】「フェミニズム小説としては韓国では異例の大ヒット。社会現象を生みだした話題の書」
82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房) - 著者:チョ・ナムジュ 翻訳:斎藤真理子 - 鴻巣 友季子@yukikonosuによる書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2843 

【新着】「百年ほど前のヨーロッパの文化と接触した『源氏物語』を現在の日本語の場へ連れて来る意欲的な試み」
『源氏物語 A・ウェイリー版1』(左右社) - 著者:紫式部 翻訳:毬矢 まりえ,森山 - 蜂飼 耳による書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2846 

118

【新着】「社会学の理論「構築主義」を正面から論じる力のこもった一冊。著者の力業に敬意を表する。」
『社会制作の方法: 社会は社会を創る、でもいかにして?』(勁草書房) - 著者:北田 暁大 - 橋爪 大三郎による書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2842 

【新着】山崎正和「2018 この3冊」
内田洋一『風の演劇 評伝別役実』(白水社)、御厨貴『天皇の近代』(千倉書房)、三浦篤『エドゥアール・マネ 西洋絵画史の革命』(KADOKAWA) - 山崎 正和によるコラム ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/column/2840 

117

【新着】「神々をいざなう日本の伝統食“キナ粉”の力とは!」
『日本の食文化 1: 食事と作法』(吉川弘文館@yk_sales) - 著者:小川 直之 - 野本寛一によるエッセイ ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2839 

116

【新着】本村 凌二「2018 この3冊」
佐藤優『十五の夏』(幻冬舎)、ジョナサン・ハリス『ビザンツ帝国』(白水社)、ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』(河出書房新社) - 本村 凌二@motomurajpによるコラム ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/column/2837 

115

【新着】「マーク・トウェインの未発表原稿が1冊の本に!」
『さらわれたオレオマーガリン王子』(福音館書店@Fukuinkan_PR) - 著者:マーク・トウェイン,フィリップ・ステッド 翻訳:ひこ・田中,横川 寿美子 - 石原剛によるエッセイ ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2825 


114

【新着】「父が犯した殺人の真相を知る女が、奇妙な死を遂げた。記憶と夢の謎に挑むミステリー」
『貘の檻』(新潮社) - 著者:道尾 秀介 - 杉江 松恋@from41tohomaniaによる書評 ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/review/2834

【新着】養老 孟司「2018 この3冊」
鈴木大介『脳は回復する』(新潮社)、新井紀子『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)、南直哉『超越と実存』(新潮社) - 養老 孟司によるコラム ALL REVIEWS #書評 https://allreviews.jp/column/2835 

<友の会会員向けのお知らせ>
***
【新規企画|#いだてんを10倍楽しむ本 #ALLREVIEWS
このプロジェクトについては以下を御覧ください。 
https://www.facebook.com/groups/allreviewsjp/?multi_permalinks=641094406349720&notif_id=1548160428056210&notif_t=group_activity


***
【アーカイブ映像置き場2019】が新設されました。 
「月刊ALL REVIEWS」をはじめ、様々な映像はここに保管していきます。
第一弾はこちら
■「月刊ALL REVIEWS」フィクション部門第1回(音声補正版)
メインパーソナリティ:豊崎由美さん
ゲスト:柴崎友香さん
対象本:呉明益著,天野健太郎訳『自転車泥棒』(文藝春秋)
https://youtu.be/Ni5wo9XPhi4

以上 作成日 2019年1月22日

2019年1月21日月曜日

「ALL REVIEWSの歩き方」その4

 素晴らしいALL REVIEWSの紹介記事をTwitterで発見した。私のブログなどおよびもつかないプロの筆力。凄いと思いながら、作者をよくみたらアキオさんだった。私と同じくALL REVIEWSサポートスタッフの方で面識がある方だ。

 これがあれば、私のこの短期連載は不要かなと思ったが、いろいろな紹介があってもいいだろうと開き直ることにした。素人が自分で「書く」ことに意味がある…などと理由付けをして。

【ベクトルは未来→未知のわくわく+新発見】ALL REVIEWS(好きな書評家、読ませる書評。オール・レビューズ)

***
 さて、短期連載の続きです^^;



3. イべント参加実録
 ALL REVIEWSを知って嬉しかったのは、読めば面白いのにいままで存在を知らなかった本をたくさん紹介してもらえることだった。おかげで、読書の範囲が拡がり、読む楽しみが増えた。

 その勢いで、サポートスタッフにしていただき活動を続けるうちに、ただ読むだけでなく読書周りのことを他の読書好きさんと話し合うこの上ない喜びが人隠居生活に加わった。孤独に読んでいるだけだった人生に光がぱっとさしてきたような感じだ。自分の発信(拙いものだが)がきっかけになって新たな何かを生み出す、この充実感を会社をやめてからは、すっかり忘れていた。若い方に仲間に入れていただくのも大きな楽しみ…

 以下はこのように私の目を開いてくれるきっかけともなった、様々なイベントの体験記である。過去のブログをご覧いただく。

***
 イベントのうち、最も印象に残ったもの。それは「月刊ALL REVIEWS」の第1回、豊崎由美さんと柴崎友香さんの対談のYoutube放映。しかもその現場に立ち会えた。その様子は当日2019年1月14日のブログを見て欲しい。

 なお、「月刊ALL REVIEWS」は「友の会」の会報に相当する。月二回会員向けに放映され、アーカイブも見ることができる。

***
 次にご紹介するのは、サポートスタッフとしての活動。過去に雑誌や新聞に発表されたが、埋もれている書評の発掘イベント。国会図書館に何人かが集まり、やや不確かなこともある書評の存在情報をもとに、目指す書評を探し出してコピーを持ち帰る。この書評をデジタル化してALL REVIEWSに掲載していく。疲れるが、大切なイベント。
 2回参加したので、その日のブログもご覧頂きたい。
 ・2018年12月15日
 ・2019年1月19日

 このイベントの後は、いつも貴重な書評記事が散逸を免れてよかった、そしてそれに少しでも尽力できてよかったとしみじみ思う。

***
 最後に、楽しいイベントつまりスタッフ懇親会の紹介。日頃の地道なサポートスタッフ作業の息抜き。で、かつ重要な意見交換の場でもある。ここから次のスタッフ活動のヒントがたくさん生まれる。
 ・2018年10月11日
 ・2019年1月13日
 
***
 以上で今回の短期連載を終わる。今後もALL REVIEWSに関しては発信を続けるつもりである。



2019年1月20日日曜日

「ALL REVIEWSの歩き方」その3



2. ALL REVIEWS友の会の歩き方

 「ALL REVIEWS友の会」は今年(2019年)はじめに生まれたばかりのファンクラブ。有料。現在の会費は月間1000円。これは他のファンクラブ型サービスに比べ格安といえる。私は年金生活者で、余裕はないが某有名音楽ストリーミングを解約して、こちらの支払いに当てた(*^^*)
 わりと好きだったストリーミングサービスだが、ALL REVIEWS友の会の方に価値を感じたことになる。

 ALL REVIEWS友の会の特徴は2つある。

(1)ALL REVIEWS友の会の非公開Facebookグループページによると…
『月二回、「今月必読の本」を紹介する非公開YouTube番組!を視聴できる。フィクション回のメインパーソナリティーは豊崎由美さん、ノンフィクション回のメインパーソナリティーは鹿島茂さんが担当、毎月ゲストと共に必読の1冊を読み解きます。』

 …書評家の豊崎由美さんの第一回は、話題の『自転車泥棒』を題材にした、対談番組。対談相手はなんと芥川賞作家の柴崎友香さん。感激のあまり聞き逃したことが多く、今はアーカイブされたものを繰り返し視聴している。…(*^^*)

 この特典だけでも十分スバラシイが、他サービスとまったく違う、2番目の特徴がある。

(2)会員は自分たちの力で、自分の読書生活を改善できる、そしてそれが出版界に良い刺激を与えることになる。

 友の会の活動の目的を、また上記Facebookページの表現を借りて示すと…
「出版業界を『書評という切り口でどう盛り上げていけるか』を『考えて行動する』ファンクラブを目指す!」…
となる。
 ALL REVIEWSが2017年に開始されたときの衝撃。書評を通じて出版業界が激変するだろうという予感。その波が本の読者のところにも具体的にとどいてきたのだ。読者側で波を増幅するための、母体となるのが「ALL REVIEWS友の会」と言える。
 まだ、始まったばかりだが、Facebook内での議論のうねりを見ると、近い内に具体的行動を通じてなにかが起きるだろう。これについては私の見聞きできる限りのものはこのブログで紹介するつもりだ。

 なお、Facebook内では、次のような項目について会員の話し合いが盛り上がりつつある。
 ・自己紹介
 ・なんでも質問
 ・なに読んだ?
 ・雑談と交流
 ・意見と改善
 ・新規企画
 ・月刊ALL REVIEWS

***
 今すぐ、友の会に入会したいと思われるかも知れない。でも少し待たされることになる。1月はじめに会員を募集したが3日間で当初定員枠100名が埋まった。ビッグネームも多いようだ。
 次回の募集も近々あるだろうが、まだ具体的な日程は発表されていない。

***
 友の会会員向け情報。
 Facebookにたくさんの発言があり、全体像が見えない場合、ここを見るのが良さそう。

https://www.facebook.com/groups/allreviewsjp/announcements/



2019年1月19日土曜日

ALL REVIEWSのフリーワード検索はできます…と国会図書館書評ハント二回目印象記

昨日のブログにはよく確かめないで書きました。ゴメンナサイ。
ALL REVIEWSトップページからのフリーワード検索は、*できます*。

いま国会図書館で書評ハント中です。というかほぼ今日の予定は終了!

***
 上記は、国会図書館で16時頃かいたもの。帰ってきて以下を書くのだが、予定の「ALL REVIEWSの歩き方 3」は明日に延期。疲れているときに書くと上記のようなハメになる。

***
 今日の印象記を書いておく。これは「ALL REVIEWSの歩き方 4」の材料にもなるだろう。


***
 ALL REVIEWSサポートスタッフによる国会図書館での書評ハントの第2回目。
 前回は初めてだったので、全てのことにうろたえて、実作業はさっぱりはかどらず、わずか1.5本しか記事を収集できなかった。午後1時から4時すぎまでがあっという間に過ぎた。トイレにもいかず水も飲まずに頑張ったのに。頑張りすぎると、パフォーマンスが落ちるとよく言うが、その見本のようなことをやらかした。

 なので今回は、担当記事を事前に教えてもらい、システムの利用者登録が済ませてあるのを幸い、大部分の記事を検索して、システムのカートに入れておいた。余裕で雑誌(今回のは「群像」)を借り出して、コピーを依頼するつもり。

 もうひとつ、館内の各種サービスカウンターが離れているので、最適に巡回しなくてはならない。土曜日なのでカウンターは混み合うことが予想されるから、なおさらだ。電車の中で館内レイアウト(「フロア案内」)を眺めながら行こう。

***
 …と気合を入れてでかけた。永田町駅でクリームパンと紅茶を仕入れた。駅から地上に出ると、美しい風景。またまたパリ気分。





 少し早くついたので、入口の前でさっきのクリームパンをいただく。



***
 13時15分集合し、総勢8人で作業開始。私は今回は事前に検索を済ませていたので、問題なく7件の書評・対談記事をゲットできた。コピー代金は322円。

 でもやはり疲れて、それ以上の作業ができなかった。まあいいか。7件でも貴重な記事を掘り起こしたと思うことにする。一緒に作業をした若い方は、初めてにもかかわらず16件(含む新聞記事)ものにしている。スバラシイ。

 ギャラリーが館内にあり、過去のものが少し並べてあった。このカードケースは懐かしい。たしか30年くらい前に来たときは、これで本を検索して、申込用紙に書き込んで、カウンターで貸し出してもらったような気がする。




***
 このあと、飲みに行く人も多かったが、大人の事情で今日はここで帰途についた。うまかったので、さっきのクリームパンをお土産にして、夕食後Jと食べる。


 

2019年1月18日金曜日

「ALL REVIEWSの歩き方」その2 

第2回です。



1. ALL REVIEWSの歩き方

1)まずはALL REVIEWSのトップページを眺めよう
 「ALL REVIEWS」でググってみると、今(2019年1月18日11時半)現在、検索結果のトップで表示される。もちろん、
https://allreviews.jp/
で行っても良い。このブログの右側にもリンクがはってある。

 スッキリとした読みやすいページ構成だ。ロゴの下には検索窓(これの活用については後述)があり、記事の大まかなジャンルメニュがあり、書評の詳細なジャンルメニュがある。もっと詳細に渡るメニュはページの最下部にもある。

(2)ALL REVIEWSの目指すところ
 メニュの最初の項目「ALL REVIEWSとは」、をクリックすると、鹿島茂先生の書かれた文章が読める。ここは必読。
 なぜ、ALL REVIEWSという書評サイトを立ち上げたか、その目的はなにか、誰にとって利益があるかなどが書かれている。
 ALL REVIEWSの読者も中の人々も、ここに書かれたことに時々立ち返ってみるといいと思う。ぜひぜひ読んでください。

(3)書評家がこんなにたくさん
 「書評家」、を触るとたくさんの(100人以上?)書評家の紹介がされている。スバラシイ書評家の数の多さに驚くが、各書評家の名前をクリックすると現れる情報の多さにまたびっくりする。ここを読むだけでも幸せな気分になる。
 もちろん、そこから書評を選んで読み、これはと思った本を探して自分でも読んでみれば至福のときが訪れること間違いなし。

(4)書評のジャンルは…
 トップページのメニュ構成によると、こうなっている。
 文学・評論
 人文・思想
 社会・政治
 ノンフィクション
 歴史・地理
 ビジネス・経済
 投資・金融・会社経営
 科学・テクノロジー
 医学・薬学・看護学・歯科学
 その他

 自分の好きな分野の書評を探して読んでみよう。書評記事の数は2500件(私の推定)だろうが、毎日増えている。すごい。

(5)ニュースを見逃すな
 「ニュース」メニュをクリックする。
 新たな書評のリリースはもちろん、各種ニュースサイトへの書評記事紹介の配信や、「友の会」メンバーの募集開始など、知っておきたい話題が満載されたページを見ることが出来る。新しいニュースをプッシュしてもらいたければ(8)を参照して手に入れよう。ここ大事。

(6)索引を活用しよう
 この書評の集まりはデータベースと呼べるが、データベースは索引機能を自ら使いこなすことが肝要。使いこなすことでその何倍にも何十倍にも楽しむことが出来る。トップページの一番上に索引窓があるので、ぜひ活用したい。

 現在、書籍名・著者名・書評家名をキーワードにして検索できる。ワタクシ的にはフリーワードでも検索できるようにしたい。さっそく管理者にお願いしてみます。

 (5時間後の後記 Google検索で site:URL キーワード とすればフリーワード検索は出来ると思いつきました。 たとえば、「大相撲」について検索したければ、Googleで site:https://allreviews.jp/ 大相撲 とする。でも上記のお願いは やはりしたいかな。)

 (1日後の後記 管理者に伺ったら、フリーワード検索は出来るとのこと。さっそくやってみたら…また「大相撲」で…できました。不確かなことを書いてしまい申し訳ありません。)

(7)サポートスタッフたち
 ここを紹介するのは、少し面映い。私の名前も出てきてしまう。私は別として、たくさんの(100名)ボランティア・サポートスタッフがALL REVIEWSを支えていることにエールを送ってほしいです。

(8)LINE、Twitter、Facebook、メルマガで最新情報ゲット
 トップページ右上、または一番下に各種SNSなどを通じて情報を受け取れるようにボタンが用意してある。好きな媒体を通じて最新の書評記事のニュースなどを受け取ろう。

2019年1月17日木曜日

「ALL REVIEWSの歩き方」その1



「ALL REVIEWSの歩き方」 ← #ちょいふる風なネーミングだが気に入っている

<目次>
☆ まえがき
1. ALL REVIEWSの歩き方
2. ALL REVIEWS友の会の歩き方
3. イヴェント参加実録
 ALL REVIEWSサポートスタッフ/ALL REVIEWS友の会各種イヴェントの実態(体当たりレポート風)

***
まえがき
 ただの読書好き老人の私が、ALL REVIEWSに出会ったのは、発足の頃。2017年。鹿島先生のツイートを読んで、ALL REVIEWSの存在を知り書評を読んで楽しみはじめた、そして2018年夏に同じく鹿島先生のツイートでサポートスタッフの募集を知り、大胆にも(普段はこんなことしない)応募してなにかの間違い(?)で採用された。
 書評記事の校正をやるらしいと聞き、まあ出来るかなと始めてびっくり。けっこう大変なシゴト。しかもボランティア。

 ゆるめながらも(*^^*)必死でシゴトをした。結果はぼろぼろ。でもボランティアの強みを生かし、若い仲間に教えてもらいながらやっていくうちに楽しさも感じるようになった。なんと言っても自分の子供のような年代(以上も)のヒトたちと、やや真面目に付き合えるのが嬉しい。皆も驚くことに年長者を立ててくれる。シゴトの実態の一端は3.でご覧になれるだろう。

 2019年初。ALL REVIEWS友の会発足。早速会員になる。こちらでも多くの人たちそして鹿島先生だけでなく、書評家・作家の先生の話をナマで聞くことが出来る。これも嬉しい。本の読み方について目からウロコの体験もした。

 これからもALL REVIEWSと友の会の活動を活発に続けたい。そこで一度初心に立ち返るというか、そもそもALL REVIEWSとは何かとか、ALL REVIEWSをどう読めばいいのかとか。友の会に入って何をすればいいのかを自分なりにまとめたくなった。知識の整理をして、今後もっと「ALL REVIEWSのある生活」を楽しむ知恵を見つけたい。

 ひょっとすると、ALL REVIEWSに出会ったばかりでなんだか良さそうだけれど、どう楽しめばいいのかワカランぞ、と言う人に読んでもらえるかも知れない。それならば嬉しい。参考になるとは保証しません。自己責任でお願いしたい。

***

2019年1月16日水曜日

「アイテム」集めをするのはゲームだけでいい



 「自転車泥棒」、半分まで読んだ。216ページに「シャドウ・オブ・ユア・スマイル」というJazzの曲名が出てくる。このような「アイテム」を見つけると、私は「子供」なので、すぐ調べたくなる。まあ、このアイテムは知っているのでYoutubeで聴いてみたりする。無限の時間を費やせるなら、このような読書方法も良いだろう。しかし人生は有限だ。そして感興や記憶の鮮度はあっという間に落ちていく。

 「シャドウ・オブ・ユア・スマイル」を聴き込んで、その雰囲気を思い浮かべられるなら、どんどん読み進めないといけない。活字から想起されるイメージはどんどん薄れていく。消える前に次のシーンに突入しないといけない。フロー状態にならないといけない。

 本を読むと、細部に拘って、どんどん調べていくうちに無限地獄に落ちる…と昔、あるカイシャの先輩に言ったことがある。「理系のひとはそうですよね…」と彼は否定も肯定もしなかった。でもいまわかった。そんな読み方は少なくても文学の世界では許されないとおっしゃりたかったのだ。

 最近、本を読むスピードが落ちているのは、「アイテム」にこだわるから…とわかった。(諸説あります…。)

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 横綱稀勢の里が、怪我には勝てずついに引退。ご苦労様でした。これからも応援したい。

2019年1月15日火曜日

「歩道橋の魔術師」を次に読む

 昨日Youtubeで放映された(クローズドです)「月刊ALL REVIEWS」のアーカイブビデオを見直そうとしたが、なぜかその元気がなく、明日にまわす。

 そのかわり、当日対談で紹介された本を調べた。まずは、今読んでいる「自転車泥棒」。そして同じ著者・同じ訳者の「歩道橋の魔術師」。こちらは、「自転車泥棒」と中華商場という共通のキーワードを持つ作品、と昨日柴崎先生と豊崎先生がおっしゃっていた。

 この他、ビデオの終わりではアジア系の多くの作品が紹介された。これらは友の会ページの中では共有化されている。

 「自転車泥棒」を読み終えたら「歩道橋の魔術師」も読みたい。さっそく市立図書館システムに聞いてみたら、蔵書にある。しかも貸出可能だったので、即予約。

 これらの本に関する書評や書誌は残念ながら、まだALL REVIEWSに登録されていない。「歩道橋…」のほうは何かあっても良さそうだが。「自転車泥棒」は昨年11月に出たので、仕方ないかも。

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 ALL REVIEWS友の会の非公開ページの使い勝手がイマイチなので、改善策を考え始める。
(1)ページのトップに「ALL REVIEWS」(Webページ)へのリンクを設置する。
(2)乱立するコメントスレッドの目次を作る。
(3)検索機能の基本的な使い方をマスターする。
少しずつ改善していこう。

2019年1月14日月曜日

「月刊ALL REVIEWS」第1回、豊崎由美さんと柴崎友香さんのお話を生で伺った\(^o^)/

 「月刊ALL REVIEWS」フィクション部門第1回の課題図書「自転車泥棒」(呉明益 天野健太郎訳 2018年 文藝春秋)の続きを早起きして読む。自転車が最初の話のきっかけとなる。

 作者は1971年生まれ。訳者もだ。作者の分身と思える主人公が父親の自転車に乗せてもらうシーンを読むと、私自身が青森県八戸で、父親の自転車のトップチューブ上に取り付けた補助座席に乗せてもらった記憶が鮮やかに蘇る。こちらは1950年代。小説の自転車と同じごつい実用車だった。

 感慨にふけっていたので、結局午前中に読めたのは150ページまで。三分の一くらい。

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 12時過ぎに、新宿に行くJと電車ででかけた。渋谷でJと別れて東横線にそして中目黒で日比谷線に乗り換え、広尾につく。「月刊ALL REVIEWS」の収録会場は鹿島先生の書斎スタジオ。

 どちらかというと、書斎を拝見に行った(スミマセン)ので、書棚をひたすら眺めた。素晴らしい蔵書…涎が出る(ズルズル)。




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 「月刊ALL REVIEWS」第一回のメインパーソナリティ:豊崎由美さん、ゲスト:柴崎友香さん。豊崎さんと、あの芥川賞作家の憧れの柴崎さんのお話を、伺って幸せな気分になった。舞い上がりすぎて話の内容が自分の記憶からだいぶ飛んだので、明日以降にビデオをじっくり見ることにする。「自転車泥棒」という小説の良さ、そして作者と訳者の素晴らしさは十分に伝わったと思う。関連する本の紹介も受けたので、そちらを読むのも楽しみになった。

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 収録後は、鹿島先生も参加して、簡単なワインパーティーを開催していただいた。このとき、私の自転車の記憶の話を豊崎さんにお話し、全部読んでなくて残念と申し上げたら、「ゆっくり読みなさい…」というアドバイスをいただいた。時間をかけないと作品の良さが味わえないとのこと。まったくそのとおりで、一言もなし。

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 打ち上げを近くの飲み屋さんで行って帰った。飲み屋の前のお店は自転車屋さんだ。なんというシンクロニシティ。


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 なぜか今日も午前様。早く帰ったつもりだが、不思議でしょうがない。ブログの投稿日付が翌日にずれるのはイヤなので、電車の中で仮の投稿だけしておいた。従って、このブログは1月14日付けとなっているはず(*^^*)

2019年1月13日日曜日

「自転車泥棒」(呉明益)はノスタルジックな佳品らしい

 ALL REVIEWS友の会の課題図書「自転車泥棒」(呉明益 天野健太郎訳 2018年 文藝春秋)を、月曜の昼までに読まねばならない…ので、午後読みはじめた。

 作者の分身のような主人公が、父や祖父の愛用した鐵馬(ティーべ 自転車)を自分も愛し、とくに父が盗まれた鐵馬を探し当てるというお話。もっともこれは71ページまでの概要。繁体字を使う台湾の小説は翻訳者のご努力もあって、日本の小説と変わりないテイストを感じる。しかもどこか懐かしさも感じる。そして主人公の祖父は私の父親とほぼ同年代だし。

 大相撲の中継が始まってしまったので、仕切り中に読んで、立ち上がったら画面を見るという悪癖を出したので、さっぱり進まなかった(T_T)

 今夜徹夜はできそうもない。昨夜は遅くまで駒沢大学駅前で飲んでいたので…

 明日朝に期待しよう。フランス語講座を聞いた後に集中して読む。

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 昨夜、ALL REVIEWSサポータースタッフのパーティーで使った本屋さんの写真が、まだあるので、貼ってみる。まず、この「読書器」。以前から欲しかったが、また欲しくなった。


 サリンジャーの本の山。このまままるごと手に入れたい。



 コーヒーサーバーがあって、本の品定めをしながら飲めそう、いいね。チップ制。


 営業時間はここに書いてあった。

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 ということで、次回の訪問をたのしみにしている。

ALL REVIEWSサポータースタッフの1月懇親パーティーは大盛会

 ALL REVIEWSサポータースタッフの「1月懇親パーティー」に出席。寒い、実際に雪もちらつく中、駒沢大学駅からタクシーで現地へ向かう。「スノー・ショベリング(雪かき)」というパーティースペース。実は書店だ。村上春樹さんのいう「文化的雪かき」からとった名前らしい。我々がやろうとしている、書評の校正と編集とWebでの発表はまさに文化的雪かきだ。天候のこともあり、素晴らしい場所を選んで頂いた。ありがとうLさん。参加者は18名。

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 入り口が地味。とてもここがお店とは思えぬ。



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 ケータリングや買い出しや持ち込みで、パーティーの準備は万全。雰囲気のある良い会場だ。




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 パーティーそのものはこのメンバー全員の人徳で、和やかにスムーズに進んだ。言うことなしの司会のLさん、もう一度ありがとう。本屋店内サーチ作業の結果のお土産サイン本も10冊あり、不肖ながら小生も一冊頂いた。ありがたや。これも前回同様家宝と致す。



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 古本中心の本棚には貴重な本がたっぷり。敬愛する植草甚一先生の本も何冊か発見。全部持っているので、購入には至らず。





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 本以外の古物(聞いてないが非売品だろう)も味わい深いものが多い。タイプライターは持ち帰りかけたが、重そうなのでやめた。





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 店主のご厚意で貸していただけたトイレにも文庫本が。思わず腰掛けて数ページ読んだ。



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 2次会にも連れて行っていただき、終電にも乗せてもらって無事帰宅。これもありがたやです。

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 夕方、近所の図書館でゲットしたALL REVIEWS友の会の課題図書「自転車泥棒」を、月曜の昼までに読まねばならない。