偶然、潜在意識を考慮すると必然、再会したKV(J)の本。『屠殺場5号』だけで許してもらおうとしたが、やはりそうはいかない。
昨日午後、駅前のマクドナルドで最後の部分と訳者後書きを読む。
人生にはいろいろな局面がある。幸福な瞬間に意識を集中し、不幸な場面は無視せよ、とKVJは言う。永劫は幸福な瞬間にあるそうだ。スバラシイ。
もっとも、主人公ビリーは人生のいろいろな瞬間を行ったり来たりできるので、上記の教訓を楽しめる。
後書きには、ドレスデン爆撃と広島(長崎)を死者の人数で比較している作者は、広島(長崎)の放射能症を考慮したかという訳者(伊藤典夫さん)のコメントが含まれる。
この件はやはり追求しなければいけない。
KV(J)の著作はたくさんある。手元には1970年前後に出た邦訳本が数冊有るだけだ。全部読まないと気が済まないが、なにから読んでいけばいいのか。
慶応出身の永野文香さんの論文(の査読記録)など参考にすると、まず『猫のゆりかご』(1979年 ハヤカワ文庫)から始めるといいようだ。幸い手元にあるし。広島に原爆が落ちた日に原爆を作ったひとは何をしていたのか主人公が調べて本を書こうとするというのが、この本の発端である。
『屠殺場5号』以上に『猫のゆりかご』に関しては記憶が薄い。というか、まったく記憶にない。気合を入れて読むには好都合だ。
脱線する。これほど記憶力が悪いと、心配になってくる。生きていく上で大切なことを、実はもう忘れ果てているのではないか。大丈夫なのか。前頭葉とか理性とかいう言葉が浮かんできたが、なんとなくぼんやりとして…
2017年5月24日水曜日
2017年5月23日火曜日
『屠殺場5号』を読んで色々考えた
良い本の条件は以前考えた。「他の本を一冊以上紹介してくれること」である。直接書名を言及してあってもいいし、挟み込んだ広告に紹介があってもいい。潜在意識に働きかけて、連想で他の本を想起させてもいい。
これを拡大解釈してもよかろう。『屠殺場5号』は広い意味での良書である。カート・ヴォネガット・ジュニア(KVJ)の『SLAUGHTERHOUSE-FIVE』(1969)を伊藤典夫さんが訳し、1973年に早川書房が出版した。
KVJは1945年のドレスデン空爆のとき、捕虜として現地に居たのだろう。その前後の恐怖体験を20年以上経って、やっと小説にした。直接的には書けなかったので、SF小説仕立てにしたと思われる。
ドレスデンには10年以上前に観光で行ったことが有る。爆撃でバラバラにされたマリーエン教会の復興はほとんど未完成だった。崩れ落ちた石のかけらが拾い集められ、番号をつけて棚に並べられていた。その後、原型に近く修復されたと聞く。
無差別爆撃はその後、東京などにも行われ、広島長崎は原爆でやられ、ベトナムもやられ、イスラム諸国も…
KVJと略したが、1976年以降はジュニアはとったので、KVだ。
本の裏扉に「1976.2.22 渋谷大盛堂」とメモ書きがある。このようなメモは私としては珍しい。
40年前に読んだはずで、たしかに全体の雰囲気と、断片的な記述の記憶はある。しかし、細部のプロットや言い回しやジョークはまったく覚えていない。なので、結構楽しめる。
こうなると、昔購入した本を、改めて読み直すのも悪くないと思えてきた。経済的理由で新本はなかなか買えないが、買えなくても困らない。昔の本を引っ張り出して読めばいい。自分の好みに合った本を選ぶのは難しいが、昔の自分に選んでもらえれば確実だ。
良い本の定義をまたひとつ考えた。
「読み直しても再発見がある本。」
これを拡大解釈してもよかろう。『屠殺場5号』は広い意味での良書である。カート・ヴォネガット・ジュニア(KVJ)の『SLAUGHTERHOUSE-FIVE』(1969)を伊藤典夫さんが訳し、1973年に早川書房が出版した。
KVJは1945年のドレスデン空爆のとき、捕虜として現地に居たのだろう。その前後の恐怖体験を20年以上経って、やっと小説にした。直接的には書けなかったので、SF小説仕立てにしたと思われる。
ドレスデンには10年以上前に観光で行ったことが有る。爆撃でバラバラにされたマリーエン教会の復興はほとんど未完成だった。崩れ落ちた石のかけらが拾い集められ、番号をつけて棚に並べられていた。その後、原型に近く修復されたと聞く。
無差別爆撃はその後、東京などにも行われ、広島長崎は原爆でやられ、ベトナムもやられ、イスラム諸国も…
KVJと略したが、1976年以降はジュニアはとったので、KVだ。
本の裏扉に「1976.2.22 渋谷大盛堂」とメモ書きがある。このようなメモは私としては珍しい。
40年前に読んだはずで、たしかに全体の雰囲気と、断片的な記述の記憶はある。しかし、細部のプロットや言い回しやジョークはまったく覚えていない。なので、結構楽しめる。
こうなると、昔購入した本を、改めて読み直すのも悪くないと思えてきた。経済的理由で新本はなかなか買えないが、買えなくても困らない。昔の本を引っ張り出して読めばいい。自分の好みに合った本を選ぶのは難しいが、昔の自分に選んでもらえれば確実だ。
良い本の定義をまたひとつ考えた。
「読み直しても再発見がある本。」
2017年5月22日月曜日
YMOを聴き、カート・ヴォネガット・ジュニアを読んだ遠い日々。
いつの間にかYMOがAmazonプライムにもAppleミュージックにも降りてきている。のに気づいたので、今朝からBGMとして流している。発売当時はワクワクしながら聞いていたが、今はのんびり仕事の片手間に聴けるのはなぜ?音楽は直接に脳に作用するので、慣れると感覚の麻痺性が薄れるからか。
話題の映画や展覧会にからむ、要するに映画の原作や絵のテーマを題材とした小説など、を捜して読む。必ずしも全部読みたいとは思えないときには、保険をかける意味で、Kindle本を捜し、お試し読みをする。それだけで用が足りてしまうことも多い。
Kindle本を捜すと、当然Amazonさんは、関連したおすすめ本を勧めてくる。ここで引っかかることも多い。
昨日は映画「Lion」の原作や「メッセージ」の原作をチェック。「メッセージ」の原作は「Story of Your Life(1998)」というテッド・チャンの短編で、短編集をお試し読みしたら、肝心な作品ではなく、「バビロンの塔」という作品だけが読めた。それがかなりいける。面白い。
そうこうして遊んでいたら、「スローターハウス5」を、Amazonさんが推薦した。読んだことはあるのだが、とりあえずダウンロードしてみた。読むと、懐かしい。言い換えると、そういえば読んだことを微かに覚えている程度に忘れている。ヴォネガットのいいまわし、「そんなもんだ」というのを、村上春樹さんが真似していると勝手に思っていたのも思い出した。
本棚の二層目(一層目に隠されている)に、カート・ヴォネガットの本がいくつか有るはずなので、掘り出してみた。四冊ほど見つかった。また読むか否かは難しいが、拾い読みはしてやろう。なぜ、そんな気になったかを言葉で説明できる程度に。
発掘作業中に前回の発掘では見つからなかった「蕪村俳句集」が出てきたのは快哉をさけんだ(大袈裟)。
話題の映画や展覧会にからむ、要するに映画の原作や絵のテーマを題材とした小説など、を捜して読む。必ずしも全部読みたいとは思えないときには、保険をかける意味で、Kindle本を捜し、お試し読みをする。それだけで用が足りてしまうことも多い。
Kindle本を捜すと、当然Amazonさんは、関連したおすすめ本を勧めてくる。ここで引っかかることも多い。
昨日は映画「Lion」の原作や「メッセージ」の原作をチェック。「メッセージ」の原作は「Story of Your Life(1998)」というテッド・チャンの短編で、短編集をお試し読みしたら、肝心な作品ではなく、「バビロンの塔」という作品だけが読めた。それがかなりいける。面白い。
そうこうして遊んでいたら、「スローターハウス5」を、Amazonさんが推薦した。読んだことはあるのだが、とりあえずダウンロードしてみた。読むと、懐かしい。言い換えると、そういえば読んだことを微かに覚えている程度に忘れている。ヴォネガットのいいまわし、「そんなもんだ」というのを、村上春樹さんが真似していると勝手に思っていたのも思い出した。
本棚の二層目(一層目に隠されている)に、カート・ヴォネガットの本がいくつか有るはずなので、掘り出してみた。四冊ほど見つかった。また読むか否かは難しいが、拾い読みはしてやろう。なぜ、そんな気になったかを言葉で説明できる程度に。
発掘作業中に前回の発掘では見つからなかった「蕪村俳句集」が出てきたのは快哉をさけんだ(大袈裟)。
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