2010年8月10日火曜日

[書籍]間違いだらけのソフトウェア・アーキテクチャ

出版されました。あのエンゲルバーグさんの本です。(翻訳:長谷川裕一さん、土岐孝平さん)
すでに店頭に並んでいるらしい。もう買いましたか?

驚くほど面白くて、悲しいほどリアルです。さすが、エンゲルバーグ。

amazonではここ。

2010年8月9日月曜日

ゲゲゲの資料集めと貼紙

 ひさびさのヒット朝ドラを見ていると本筋以外にも興味深いシーンが多い。
(1)スクラップブックが大量にある。
 ごく一部は奥様も(TV局のテーマで)お手伝いされたようだが、ほとんどゲゲゲ先生が自力で新聞や書籍、週刊誌などからイメージが主となる材料を集めて主題別に作成されているようだ。テーマは「墓場」とか「妖怪」とか...漫画を描くときに背景のイメージなどに参考として使用するらしい。
 これはわれわれもメモを作ったり、最近だとブログに書きまくったりする文章の「覚え」にあたるものだろう。イメージの形で保存されているので情報量は多そう。
 本棚の大部分はこの資料が占めている。もとろんご自分の出版本や市販本などもあるが。
 創作の原点にはこのような努力があり、どの世界にも欠かせない。食事中に読んでいる新聞も資料の一部となる。
(2)机の周りやトイレの中まで貼紙がいっぱい。
 仕事の思い付きであったり、処世訓であったり、いたるところに貼紙がされてある。
 われわれだとよくポストイットでやっているあれである。
 仕事に必要な外部記憶は基本的には上記のスクラップだろうが、「中期記憶」としては貼紙方式がよかろう。今日はトイレ中に窓からのぞく猫にも、「こう貼紙にかいているではないか」と諭されていた。
 貼紙にせよ猫にせよ、ものを考えぬいていれば意外なところから、思わぬヒントが生まれてくる。

2010年8月4日水曜日

大学など研究機関に対する予算削減に反対

天文学会HPにも掲載された以下の声明(提言)をお読みください。
http://www.asj.or.jp/news/100804
今の大学、研究機関などのあり方は(自由な研究の擁護という意味で)必ずしもすべて満足とはいきませんが、予算を他と一律に10%ずつ下げるというのは問題です。次世代のために教育への投資は別枠で考えるのが良いと考えます。

2010年7月20日火曜日

非線形・非平衡・開放系の自然観と人間集団観

 放送大学「進化する宇宙」の最終講義では杉本先生は、宇宙は非線形・非平衡・開放系の自然観で見ることができるとされ、社会や人間(集団)も相互作用が強くて非線形が重要ととらえてシステムの探求や理解につなげたいとおっしゃっている。熱力学の第2法則(エントロピーは増加する)を拙劣に適用すると、宇宙は単純に熱的死を結末とする無秩序へ向かう道をたどるように思われてしまうが、これは誤解というわけである。
 G.M.ワインバーグ先生も著書「スーパーエンジニアへの道」でまさにプロジェクト内の技術革新などで、このことをおっしゃっていた。変化の激しい時代や分野のことに対しては有効な考え方と思う。

2010年7月15日木曜日

すばらしいインターネットの世界

 トーマス・マンの「読書衛生法」というのがあって、執筆(彼の場合小説)する際に、小さな図書館の蔵書に匹敵するくらい参考書を集めて読みまくるのだそうだ。確かに、材料を得たり、典拠をあきらかにしたり、時代背景を知ったり、読書が果たす役割は大きいと思う。また、「書く」ことに疲れた場合、本を読むことは格好の気分転換になるし、思わぬヒントがわくことが多いだろう。司馬遼太郎さんも似たようなことをやっておられたようだ。金のないわれわれ(失礼!わたし)には、今までこのやりかたは無理と思われていた。
 ところがインターネットのおかげで似たようなことが出来るようになってきた。たとえば、ERDとRDBについての解説を書こうと言う場合、チェン先生やコッド先生の原論文は読んでおかないと話にならないが、予算の都合上孫引きですましてきたとする、今は違います、Wikipediaなどからたどれば、インターネットで歴史的な論文を手に入れることが出来る。関連資料も手に入る。すばらしい。内容相互の検索に関してはマン先生に勝てるのではないかと思う。一九七〇年代にコンピュータに関するものごころがついた私には、夢のような世界だ。大げさに言えば、生きていて良かったという感じ。

2010年7月14日水曜日

パラグラフ理解とエッセイで日本語改革そして思考の自由化

 最近また見直されているらしい外山滋比古先生が、「學士會会報No.883(2010-IV)」の講演要旨で、従来の外国語理解にはパラグラフの概念が欠如して失敗している。その改善も含め新しい日本語を創造したい。知識と思考が一体となる知的散文(エッセイ)を書くことで知識と思考の閉塞状況を突破したい。とおっしゃっています。
 ごもっともな話なのでぜひこの方向で仕事をしていきたいと思います。(できるかな?)
 パラグラフの話は木下是雄先生も「理科系の作文技術」でおっしゃってましたが、お二人は交流があったのですね。ロゲルギストという集まりで。
 ハーシェルも参加していた月光会というのがその昔イギリスにあったそうなのですが、技術的なことを楽しく話し合えるコミュニティも欲しいものです。本当は「会社」がそうであって欲しいのですが、資本主義社会ではそうも行かないところがつらい。
 ところでハーシェルはすでに大人気ですが、やはり気になる存在ですね。音楽家から天文学者に転身しましたがそのバイタリティーの秘密を探りたいです。

2010年7月10日土曜日

本日の朝ドラ「ゲゲゲの女房」に拍手

 茂旦那が、大手出版の編集者に対し、おおいに漫画出稿への魅力は感じながらも、「自分の不得意な題材でかくのは断る!」と突っぱねたのは痛快でしたね。そののち、編集者は茂がわき目も振らず一心に漫画を執筆する様子をみてうたれていました。次週にはこの編集者があらたな編集方針で再訪し、こんどは好きにかいて良いと言いにやってくるような前振りがされました。
 努力していれば(もちろん自分らしさを追及する才能の裏づけがあれば)がんばった結果は報われるという、不況の中で視聴者を元気付けるストーリー展開にも五つ星をあげたい気分です。そういえば久木綾子さんが18年かけて書いた「見残しの塔」の次の本も出ているらしい。御年とっくに90を超えていらっしゃると思うが、これも元気付くお話です。

2010年7月2日金曜日

LeavittとCecilia Payne-Gaposchkin

 Leavittさんの次世代のひとと言える、英国生まれのCecilia Payne-Gaposchkinは男女の区別を越えたヘビースモーカーでハードボイルドな天文学者タイプと思える。星の温度とスペクトルの関連を研究したとのこと(まだ彼女の詳しい業績は私未調査です)。秀逸な博士論文を書いて一発で認められた。Leavittさんの報告は直接にはほとんど賞賛されなかったのに。
 彼女は当時英国より少しリベラルな米国に来て研究職に就けた訳だが、時代背景、それぞれの年代、個性や持っていた理想、大学の伝統の違いなどなど、2人の違いは多くの問題を提起する。

2010年6月29日火曜日

Leavittあれこれ

 G.Johnsonの"Miss Leavitt's Stars"に書かれたように、個人的データがあまりにも少ないと思う。Johnsonはハーバード大学図書館に出向いて古い(たぶんピッカリング天文台長や同僚たちの)手紙類を覗いてきたようです。ここが電子化してくれればいいが、いまのところ現地に出かけるしかない。こちらはインターネットで細々と探していくとしましょう。
 1900年前後の時代背景(特に天文学界の)を知らなければ、彼女の仕事の意味と、仕事上の立場(後任?の英国生まれの女性天文学者セシリア・ペイン=ガポシュキンの批判する)を正当に理解できない。米国とほか(例:英国)でのその差も調べないといけないでしょう。
 たまたま読んでいる中村真一郎さんの「文学としての評伝」の方法論はおおいにやくだちそうです。