2011年6月24日金曜日

小塩節先生の「トーマス・マンとドイツの時代」を読んで



190ページを読んではっとしました。
「トーマス・マン文庫」(ここも行ってみたいところだが、私のドイツ語能力では...)にいれてもらい、過去のメモを調べていたら、1900年代のはじめの4-50センチの大きな束があり、付箋の一つに「銀河系宇宙」と書いてあったそうです。
どんな記事やメモがファイリングされていたのかは記述がありませんでしたが、これはぜひ見てみたいです。
後に書かれた「フェーリクス・クルル」の後半部に、この資料で得られた知識が使われたのでしょう。もっとも1900年代前半には「銀河系宇宙」に関する人類の知識は大幅に拡大されたので、この資料だけでなく、常にトーマス・マンはこの分野の新しい発見の記述を追い求めたのだろうと思います。苦しい亡命生活のなかでも。
何事かを成し遂げる人は、どんな悪い環境下でも、知的生活を続けるのでしょうね。それがまた心の支えともなるのでしょう。

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