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2016年11月26日土曜日

やはり推測は的中。しかもど真ん中でした。

 昨日に引き続き、プリングスハイム教授の素性を調べる。まったく偶然に先日購入した『Man of the World』を、家人の買い物のおつきあいで、ホームセンター駐車中の車のなかで拾い読みする。この自伝の著者はトーマス・マン夫人の甥のKlaus H. Pringsheimである。



 索引をみると、当然、何人かのPringsheim家の人々がリストされている。その中に「Pringdheim, Prof. Peter」という方がいる。Prof.がキーワードだ!
 118ページに、トーマス・マン亡命先のカリフォルニアで、Peter, Katja(トーマス・マン夫人), Klaus(自伝の著者の父)の三兄弟が25年ぶりに集まったと書いてある。そしてPeterおじさんはシカゴ大学の物理学の教授であるとも書いてある。

 このひとがプリングスハイム教授にちがいない。トーマス・マン夫妻と同様に、ナチスの手を逃れて米国に亡命したのであろう。

 名前が「Peter Pringsheim」とわかったので、あとはググるだけで幾つかのページが出てきた。これとかこれ。坊主頭は寺田寅彦の記述通り。若いとき(寺田寅彦があったのは1909年)からこうだったのですね。

 おまけだが、クラウス(父)プリングスハイムは日本で戦中まで高名な指揮者として活躍。戦争末期に米国へ出国。その息子の一人(ハンス・プリングスハイム)が戦後日本で外人タレントとして「連想ゲーム」などで活躍したという。
 
 一方で、『二億電子ボルト』も読み進める。ナチスは1933年に選挙で勝つ。ドイツ国民はヒトラーが選挙中におこなった極端に過激な暴言は、責任ある立場に付けば和らげられるだろうと期待したのだ。しかし、その甘い期待は完全に裏切られる。約束された経済的発展はもたらされないまま、ユダヤ系の人々への迫害がきびしくなるばかりとなった。

 このあたりは、現在の世界の指導者の今後の行動をうらなう上で、見逃せない歴史事実と思う。


 外国籍でその迫害を逃れていたリーゼ・マイトナーも、その母国オーストリアがドイツに併合されてしまい、亡命を余儀なくされる。しかし亡命生活の中で、中性子による核分裂反応の論文を書く。それは原爆の製造と使用に結果として利用されてしまう。

2016年11月25日金曜日

読んで調べて読んでまた読んで〜♫

 電子版全集本の編集の仕方を批評するのは本意ではありません。やはり、読書の世界にとびこんでもがくのが面白い。もがくとは以下のような狂態をいう。

 寺田寅彦先生の1909年のベルリン大学への留学記を読む。途中に「“若くて禿頭の大坊主で、いつも大きな葉巻を銜えて呑気そうに反りかえって黙っていたのはプリングスハイムであった。」とある。トーマス・マンのファンとしては、これはカーチャ夫人(旧姓プリングスハイム)の親戚ではないのかと思いたい。いろいろ調べたがなかなか証明はできない。ドイツ語が読めればベルリン大学の資料を調べるという手があるが…

 調べているうちに、このプリングスハイム教授は、『二億電子ボルト』なる自費出版本(著者は重山康祐氏)の55ページにちらっと登場されることを発見。リーゼ・マイトナーの先生だったらしい。(『二億電子ボルト』はGoogleプレイブックスで無料で入手可能。)

 これで、リーゼ・マイトナーと原爆のことなど調べたくなる。まず、この『二億電子ボルト』を読まなくてはいけない。

 ついでに寺田先生が留学するときの客船を調べた。日記(岩波四六版全集第一三巻)にルドウィッヒ号となっているが、これでしょうね。
1万トンの堂々とした船。第一次大戦後、英国籍になったようで、名前は変わっています。



 ここで妄想がムラムラ湧く。この船に、作中人物だが世界漫遊帰りのフェーリクス・クルルがのっていたらどうだろうか?時代は少し違うが、妄想なのでいいだろう。ついでに、寺田寅彦がヨーロッパで卒業旅行中のリービットさんにあっても、面白い。すくなくともブログ記事のネタにはなる。

 このように読んだり、調べたり、関連するものを読んだり、それらから得たトリビアを組み合わせて空想にふけったりするのが、私の読書法で、この泥沼にはまると、特定の一冊の読書スピードはおちるけれど構わない。楽しいから\(^o^)/

 昨夜はNHKBSでハッブルをとりあげていた。一応全部見た。今朝のTwitterで、ハッブルはアスペルガー症候群だと決めつける発言があり、反論されていた。人間にある種類のラベルをはるのは慎重であるべきだ。人間は多種多様な側面をもち、多種多様な場面で、予測できない行動をとる。ともかく人類の宇宙への認識を飛躍的に拡大させたハッブルの業績は大きい。ノーベル賞のレベルを超えている。

 もっとも、ハッブルの業績を支える礎は当時も今もめだたないリービットさんの仕事である。これを番組でも取り上げてほしかった😢