検索キーワード「蝶々は誰からの手紙」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
検索キーワード「蝶々は誰からの手紙」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示

2021年8月1日日曜日

丸谷才一『蝶々は誰からの手紙』を読むと書評の勉強がはかどる


『蝶々は誰からの手紙』の冒頭を読んだ。丸谷才一の書評論は、日本の書評を語る上で絶対に避けて通れない。「良くも悪くも」丸谷才一は書評の帝王で、書評の地位を高めた功労者。書評は文化の批評として大切なものという認識を深めさせてくれる。

少し引用する。30頁〜31頁。毎日新聞の「今週の本棚」に関する和田誠との対談。

「高価な学術書を買って読むのは大変だけど、評者のダイジェストした五枚を読むのは楽ですよ」

「書評はいわゆる読書人はもちろん読むべきものです。でも読書人でない人はもっと読むべきものだ」

そこで和田誠の言っているように、読んで面白い書評ということがあるわけだ。

36頁。

「新刊の良書に一通り目を通すことは不可能だろうが、書評をある程度読むことはむずかしくないし、それは時間の上手な使い方かもしれない。」

44頁。歴史的なことの記述。

「「週刊朝日」の書評ページ「週刊図書館」は1951年」(昭和26年)2月にはじまったのだから、まもなく42年目を迎へようとしてゐる。……扇谷正造はいはば日本の書評文化の創始者であった。……「文藝春秋」は……1977年(昭和52年)、半藤一利編集長のときに「鼎談書評」をはじめた」

「代表的な書評者は……」(たくさんあるので今日は略す)

45頁。

「週刊朝日」の書評欄の代表作を選んだ『週刊図書館40年』3巻があるそうだ。日本文化の縮図となっているそうだ。調べたらこれは近所の図書館で借りられるので予約しておきたい。

47頁〜48頁。

「戦後日本の書評文化は二人のジャーナリストによつて作られた……「週刊朝日」の扇谷正造と毎日新聞の斎藤明です。」

この直後にイギリスの書評の歴史の記述もある。そしてその水準の高さについても。

51頁。

「「週刊朝日」はイギリスの書評を目ざしてゐる、……「週刊図書館」草創期の筆者は、浦松佐美太郎、河盛好蔵、坂西志保、中島健蔵、中野好夫、など」

44頁の書評家とともに、これらの書評家についてもこのブログのどこかに業績をまとめておきたい。特に彼らの『書評集』について。

55頁。

「扇谷編集長は「週刊朝日」の読者を想定するのに、「高等女学校卒プラス十年の人生経験」といふのを考えてゐた……おもしろくて役に立つ。たとへば鹿島茂による『医心方』「房内編」(筑摩書房)といふ平安期のセックスの教科書の書評、すごい反響でしたよ。」

まだ、先は長いのだが、どこを読んでも勉強になりそうな本だ。買ってよかった。

***

ARの巻頭言チームのなかの会話で、ミチコ・カクタニさんの話が出た。この方のことも知りたい。たとえば、ここを読んでみよう。

https://archive.nytimes.com/www.nytimes.com/library/national/041498kakutani.html

2021年8月4日水曜日

『蝶々は誰からの手紙』は丸谷才一流書評の教科書だ

もちろんすべての書評をロハで読むわけにはいかない。少し前の書評集なら古本で安く入手できる。それを手元に置いて書物の宇宙を探検する手掛かりとするのが、大人の知恵では無かろうか。

書評そのものの価値を宣伝し過ぎると、古本の書評集の価格も騰がってしまうおそれがあるが、まずは心配しなくても良さそうだ。少し残念な希望的観測。

古本になったときの値段こそ、その本が読者にとって望まれているかどうかの判断材料である。良いかどうかではないのが悲しいのだが。

朝活読書をここ数日続けているが、じっと読んでいると腰が痛くなってくる。時々は動かないといけない。同様に読んでばかりいると頭の筋肉が痛くなってくるので、書いたり話したりしないといけない。

***


ともかく、『蝶々は誰からの手紙』を立ったり座ったり寝転んだりしながら読み続ける。

266頁。

「中年男になると」はイタロ・ズヴェーヴォ/堤康徳訳『トリエステの謝肉祭』の書評。著者はジョイスの年上の友人で実業家・作家。代表作『ゼーノの苦悶』。

丸谷才ーは『トリエステの謝肉祭』の方を買っている。その作品原題『老年』の英訳にジョイスは『中年男になると』と題を与えた。そしてアナトール・フランスより巧みだと評したが、丸谷才ーはプルーストに勝ると好評価。

この書評を読むと、書評が読書宇宙そのものと思えてくる。素晴らしいのだが、『トリエステの謝肉祭』を読まなくても読んだ気になってしまう。これも丸谷才ーの技なのでありがたく受け取る。

239頁。

「日本近代文学は彼ではじまった」津野海太郎『滑稽な巨人 坪内逍遙の夢』

私の場合この書評の題名「日本近代文学は彼ではじまった」と津野海太郎と書名『滑稽な巨人坪内逍遙の夢』だけでノックダウンされて、PCのところに行って図書館で予約してしまう。もちろん「じつに愉快で、哀れが深くて、読みごたへのある伝記」と言う丸谷才一の意見があったからだが。

246頁。

「あの戦争から60年」

「あのいくさのあひだ書き記された日記類は多いが。共感を禁じ得なかったのは清沢洌『暗黒日記』。マス・ヒステリーの日本を誠実にそして知的に批判し、希望を捨てない。敬愛の念をいだいた。」毎日新聞に2005年8月14日の掲載された書評だが、今もいや今だからこそこの本を読みたくさせる記述。

259頁。

「作文で困ったとき」

「近代日本語は口語体の成立以来、小説家によって作られた傾向があるのだが、その代表である自然主義作家たちは語彙が貧弱で、それが社会全体に強く作用してゐたからである(たとへば政治家の言葉づかゐの低調さ)。『日本語シソーラス』はこの文明の疲弊を正す本になるかもしれない。」

この批評精神も見事だし当時(2003年毎日新聞掲載)だけでなく、今にも見事に通用するのは恐ろしいくらいだ。

上記4つの書評は丸谷才ーの考えるところの、良い書評のお手本のようなものだ。

このような書評模範例の紹介と、初出情報のダイジェスト、対象本の傾向などを「書評の勉強」ページに追加したい。

2021年8月5日木曜日

書評集『蝶々は誰からの手紙』(丸谷才一)の書評文章中の批評精神に脱帽



『蝶々は誰からの手紙』を朝の一時間(6時~7時)で本文を読みおえる。

306頁。

村岡素一郎『史疑』(民友社)の話が出て来たので、国会図書館デジタルで眺める。この本の末尾にある民友社の宣伝頁で紹介されている本と著者のラインアップがすごい。福地桜痴の『幕府衰亡論』もある。

313頁。

「兼ねる辞書」で、丸谷才一の机の回りの本の様子がわかる。その中で『日本国語大辞典』に自分の言葉に関するメモを貼りこんで、スクラップブックとしても活用しているという話がさらりと書いてあって凄い。

323頁。

「読書という快楽への誘惑者」で向井敏が紹介されている。「読書という快楽への誘惑者として最高の人」と。「毎日新聞」「週刊朝日」「文學界」「東京人」ヘ寄稿。向井敏の言葉、「数百字の渺たる書評が大冊の評論にはるかにまさる『批評』を蔵している例は数知れない」も紹介。向井の方法の特質は次の通りだそうだ。

1.格式や序列を無視。差別から遠い。
2.ディテイルを大事にした。
3.大局観。(教養と博捜のたまもの)
⒋新人を見出す眼力。(鹿島茂、村上春樹、池澤夏樹など)
まとめると「好きこそものの上手なれ」。

向井敏の『残る本 残る人』を注文してしまった。

https://allreviews.jp/review/2352

344頁。

「考へるための道具としての日本語」の一節。

「言語には伝達の道見という局面のほかに、思考の道具といふ性格がある。人間は言葉を使ふことができるから、ものが考へられる。言葉が寄り添はなければ、思考は単純になつたり、しどけなくなつたりする。その思考の道具としての日本語についてはちつとも配慮しないのが近代日本の言語政策であつたし、言語観であつた。」

355頁。

「いま日本経済はあやふく、政治はひどいことになってゐる。」

2002年7月31日朝日新聞夕刊の記事だがこれも現在書かれたと言っても通用する、いや現在の方が切実と思えるような文章である。丸谷才一の先見性。

末尾に「初出一覧」が掲載されている。ここは重要。その後に「書名索引」と「著者名索引」と「訳者名索引」があり便利。

書評の初出媒体の主なところは、

・毎日新聞(あたりまえか)

・朝日新聞

・日本経済新聞

書名索引には100冊弱の本。

奥付けの後ろに出版社の本の紹介付き宣伝のページがあり、これを読んで、『いろんな色のインクで』を注文してしまった。

***

新聞記事横断検索サイトを一つ見つけた。私は大昔にNiftyのIDを取っていたのですぐアクセス可能だった。記事のダウンロードには料金が必要。

https://business.nifty.com/gsh/RXCN/

***

新型コロナワクチン(ファイザー社製)接種2回目。近所のかかりつけ医のK内科クリニックで受けた。いまのところ副作用なし。解熱剤はこの春同じクリニックで処方してもらったものがあるが使わなくて済みそうな気がする。希望的観測。

2021年8月2日月曜日

「書評はおもしろい」と丸谷才一が『蝶々は誰からの手紙』で教えてくれた

午前中は町内会(自治会)のオシゴト、敬老祝品配布先調査のチラシの印刷に時間を費やす。誰かがやらなければならない仕事なのだが、もう10年以上やっているので、そろそろ若い人に代わってもらいたい。しかし町内会の活動をしているのはお年寄りばっかり。若い人は忙しいのだ。きちんと予算をつけて人を雇うべきなのではないか。単独の町内会では仕事量が少ないので複数の町内会がまとまればいいのではないか。今度提案してみたい。

***

BGM

Dvořák: Piano Quintet In A Major, Op. 81
by Antonín Dvořák; Peter Serkin; Alexander Schneider; Felix Galimir; Michael Tree; David Soyer
Vanguard (SRV-288SD / SRV-288 SD)

https://archive.org/details/lp_dvok-piano-quintet-in-a-major-op-81_antonn-dvok-peter-serkin-alexander-schneid_0/disc1/01.01.+1.+Allegro+Ma+Non+Tanto.mp3

***

朝一で『ブック・カーニヴァル』を読みつぐ。『終末のオルガノン』も読みたくなる。

***


昼寝の前に『蝶々は誰からの手紙』を読みすすめる。

昨日、この本の抜粋を作りながら考えたことをもう一度反芻してみた。なぜ書評に関わるのかの答えは、書評を読むことが書物を読むことと同質の喜びを与えてくれるから、なのではないか。三中さんの言葉を借りれば、私の「工房」のなかでは本を読むことと、書評を読み・書くことが有機的に結びついている必要がある。

61頁。
篠田一士の『現代イギリス文学』のなかの書評の話も読んでおきたい。

***

「書評の勉強」を書き継ごうとしながら、以前の井波律子の『書物の愉しみ』の内容を思い出そうとした。ブログには図書館で借りて読んだときの印象しか書いていなかった。実際に「書評の勉強」の一部にするには、印象記だけでは不十分で、

https://www.iwanami.co.jp/book/b454625.html

に書いてあるような情報つまり、目次内容・初出一覧・主要作品名索引/主要著者名索引などが欲しい。上記ページにリンクを貼るといいが、初出情報や索引ワードなどはやはり実物にあたって手に入れなくてはならない。基本は実物の本に当たらなくてはならない。手間を惜しんではいけない。

2021年11月10日水曜日

「日誌は未来の自分に宛てて書いているのだ」(ポール・オースター『内面からの報告書』より)

朝霧。


ポール・オースター『内面からの報告書』の再読を続ける。

第二章は「脳天に二発」。

若い「君」(オースター自身のこと)に影響を与えた映画を2つ取り上げている。

『縮みゆく人間』については、以前このブログで取り上げた。ただし、もっと青春期の「君」に大きな影響を与えたのは、『I Am a Fugitive from a Chain Gang (1932)』だろう。

https://fb.watch/9aULoHAWeB/  (このリンクはいつまであるのかわからない。)

第一次大戦で勲章をもらい帰還した若い軍曹が、戦後の大恐慌のなかで零落しついには刑務所に入れられて破滅していく姿を描く作品。朝鮮戦争やベトナム戦争を身近に感じていた「君」は、将来に明るい希望を見いだせなくなったのだろう。

第三章「タイムカプセル」はもう少し明るいタッチ。元妻のリディアに若い頃書いた手紙が出てきたので、それをもとに当時の日誌を書いている。なぜか、彼は日誌をないがしろにしていた。

153頁。

「日誌は未来の自分に宛てて書いているのだということが見えていなかった。」

これが47年間続く。

60歳代末からやっと、ブログ上ではあるが、毎日日誌を書き始めた私よりは少し早い気付きと言える。

***

以下は、さっきALL REVIEWS(友の会ではない方)のSlackに書いた書評調査に関する文章。これ実現したい。

「丸谷才一は、書評には「藝」が必要としていて身辺雑記が「藝」の域に達していればエッセイ的な書評も認めていたような気がします。文芸評論は完全に書評の仲間に入れているようです。

『蝶々は誰からの手紙』を始めとした彼の書評集たちを精読・勉強して、「丸谷才一にとって書評とは何だったのか」的な文章を作ってみたくなりました。少し時間をとってやってみます。

ところで、この手の書評の話をするチャンネルも作りたいと思っています。ここにおられる皆様のお知恵も拝借したいので……ひとまずは#070_雑談と交流chでやるのがいいですかねえ。」

***

メモ。
とりあえず撮れた。ピント合わせがムツカシイ。35mm、F2.2、10秒、セルフタイマー、D700



2021年7月31日土曜日

高山宏さんの『ブック・カーニヴァル』は超弩級の本、分厚いだけではない

土曜日なので今日もお孫様のお世話手伝いに行ってきた。ついでに、当地の図書館(カウンター)に行って、『ブック・カーニヴァル』(高山宏さん 自由国民社)を借りた。


孫が昼寝したすきに、『ブック・カーニヴァル』を読むことにした。1000ページを超える大著で、借用期間中に読み終わるか疑問なので少しでも早く読み始めたかった。例の5万5千冊の索引作りの話はもちろん、英語やフランス語などをともかく初級文法だけ習ったら原書を読みまくれと言う話、辞書は全部読めという話、目が丸くなるが、理にかなったエピソードが満載。まだ最初の67ページまでしか読んでいないが。少し先に鹿島茂さんの高山宏評「卓越した問題集に解答はない」が掲載されている。これを読むと、「世の中には「解答集」と称する凡庸な本が満ち溢れて」いるのだが、高山宏さんの本は「斬新な問題を満載した」そして「卓越した「問題集」である」とあり、なるほどと膝を打つ。

ここまで読んだ限りでは、なんとか読みきれそうである。そしてきっと今手掛けている「書評の勉強」の参考にもなりそうだ。

***

孫とさんざん遊んだあと、帰宅すると注文していた丸谷才一『蝶々は誰からの手紙』(マガジンハウス)が届いていた。これも嬉しいし、「書評の勉強」が捗るだろう。

***

夕食を済ませて、PCを立ち上げてみたらSlackの通知が表示されており、ARの月例定例会が開催されていたのを知った。遅刻したが顔を出してみた。カリヨン奏者の方がいらして、面白いお話を聞けた。カリヨンに興味を持ったので図書館で

書名 『世界カリヨン紀行 とんぼの本』  
著者名 アンドレ・レア/[ほか]著
出版者 新潮社
出版年月 1994.11

を借りることにした。

以下のビデオも視聴。
https://youtu.be/UhRPsTtbb6E

世界大百科事典によると、

カリヨン
carillon[フランス]

教会や市庁舎などの塔に据え付けられた,それぞれ一定の音高に調律された一組の鐘。音域,鐘の数は時代,地方により異なるが,全半音階を有する2~3オクターブのものが18世紀の標準的なもの。語源がラテン語quadrilionem(四つ一組の意)であるように,市民に時を告げるために4個の鐘を塔の上から打ったのがその原形とみられる。13世紀にオルゴール方式の自動演奏装置が,16世紀初頭にげんこつでたたく棒状の手鍵盤と低音用の足鍵盤の機構が採用され,演奏の可能性が拡大した。16~17世紀にフランス北部,ベルギー,オランダで特に愛好され,各都市が競って設置し,カリヨン製作と演奏の中心地となった。近代になり一時衰退したが,19世紀末より復興の動きがいちじるしく,奏者養成所の設立,定期演奏会の再開などにより,カリヨンの響きが再び町の名物となった。これと並行してアメリカにも多くのカリヨンが設置され,アメリカは20世紀のカリヨン音楽の第2の中心地となっている。

"カリヨン", 世界大百科事典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2021-08-01)

カリヨンはいい音だと思った。

鹿島茂さんとのカリヨンに関するコラボ企画のアイデアが出た。実現して欲しい。

***

思い出した。出先の書店で『独学大全』を眺めた。これもいわゆる鈍器本。買おうか買うまいか迷ったが持ち帰るにはおもすぎるのでひとまず断念。どうしようかなあ?Kindleだと安いが読みにくそうだし。

2021年8月8日日曜日

丸谷才一『いろんな色のインクで』はこの本そのものを読むことがとても愉しい書評集

書評集の題名には趣向が凝らされているようだ。

鹿島茂さんの『歴史の風 書物の帆』という題名については以前書いた。

https://hfukuchi.blogspot.com/search?q=%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%81%AE%E9%A2%A8%E3%80%80%E6%9B%B8%E7%89%A9%E3%81%AE%E5%B8%86

この書評集を読んで書いた以上の考察が、私を書評の勉強に駆り立てた。

前回読んだ丸谷才一の『蝶々は誰からの手紙』。蝶は三好達治の詩を思わせ、同じ詩でヨットの帆も連想させる。安西冬衛の詩も少し思い出す。

この書評集の冒頭の「はしがき」に並んだ様々な色のインク瓶のことが出てくるが、これは今回読む『いろんな色のインクで』に呼応する。そして帯の言葉にも「手紙」が登場している。なお、装丁はもちろん和田誠。「はしがき」のインクと筆記具の話も趣き深い。


本文冒頭は……

「I 書評のレッスン」

「藝のない書評は書評ぢゃない」

挑戦的な題名だが、丸谷さんの書評を知っている人にはそうでもなく、内容は丁寧な書評の書き方の手引きになっている。書評ファン必読。

その後の「実例」書評。ふたつ。

「マンゾーニ『いいなづけ』の書評を書き直す」

「カズオ・イシグロ『日の名残り』の書評に書き足す」

「II 74の書評」

スバラシイ書評満載。いくつも読みたくなる本が紹介される。たとえば、

「ミセス・ブラウンの配色」では『マティス・ストーリーズ 残酷な愛の物語』。

「辺境のキリスト教」では『聖者と学僧の島』。

「文学的伝説」では『失われた世代、パリの日々』。

ここまでしか読んでいないが、まだまだ読みたくなりそうだ。

「書評集」そのものが読んで楽しいことを再認識させてくれる、古本で安く買ったのだがすごいコストパフォーマンス。