2022年1月10日月曜日

樋口直美さんの『誤作動する脳』(医学書院)を読み始めたが一挙に140頁まで進んだ

 PASSAGE書店の準備進行状況最新版は下記の通り。楽しみなことだ。



***


樋口直美さんの『誤動作作動する脳』(医学書院)を、今日の「通勤」電車の中で読み始めた。帰りは空いている普通電車に乗ったので、かなり読書ができた。142頁まで進んだ。

この本は、昨日までに読み終えた『私の脳で起こったこと』の日記体とはちがい、樋口直美さんが病を「克服」したあとに書かれたものなので、「安心」して読める。言い換えると『私の脳で起こったこと』ほどの苦しい緊迫感はない。以下に樋口さんの文章をかなり引用しながら、この本の読みどころを押さえておこう。

4頁。

道に倒れていた白髪の女性のもらした言葉。「あなたも、いつか私と同じ病気になったときに、わかるわ」は樋口直美さんにとっては、「過去」に置いてきた感情を含む。

72頁。

NHK「ためしてガッテン」のディレクタは、まだ自分のことをうまく夫以外の他人に伝えきれていなかった当時の樋口さんの話を、肯定的な態度で真摯に聞いてくれた。これは樋口さんにとっては衝撃的であり、うれしかった。

74頁。

「理解などしてもらえない。……」というのは誤った思い込みで、理解したいという気持ちのある人には、何の壁もなくきちんと伝わる……」このような感情には、覚えがある。私が会社員として自信を失っていた時、配置転換された部署で、おおらかな先輩社員はじっくり私の話を聞いてくれた。そしてそのままの私を受け入れてくれた。このときの感情と同じ。そのときから、自分が変るのを、目覚ましい思いで自分が見つめていた。

80頁。

自分で(独学で)学び、誰も説明してくれない自分の症状の仕組みを、自分で、一つでも理解できた……これも樋口さんにとってはこの上ない喜びであり、自信となった。

*

あと半分は、また明日も続く「通勤」(実は息子一家の引っ越しの手伝いつまり孫の子守の電車往復)時に読みきれるだろう。

*

そうして、全体を読んだあとで、自分の感想をまとめ、昨日のブログで紹介したALL REVIEWS中にある、この本の書評と比べてみる、いわゆる(私が言っているだけだが)「2人読書会」に挑戦してみる。楽しみだ。


(以下翌日書いたものです。)

樋口直美さんの本の題名を間違えて表記してしまいました。

『誤動作する脳』ではなく、『誤作動する脳』でした。

ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。以後注意します。


2022年1月9日日曜日

樋口直美さんの『私の脳で起こったこと』は同病の方々だけでなく皆を勇気づける本だ

樋口直美さんの『私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活』(ブックマン社)を読み終えた。昨日と今日、孫のお世話兼息子の引っ越し手伝いに「通勤」したのだが、その行き帰り計2時間ほどで全部読めたことになる。

昨日読んだ前半部分は、病気に負けた状態だった著者が、今日読んだ部分では、病気を克服した姿が描かれる。「克服」とは快癒したという意味でなく、病気ときちんと立ち向かい主体的に生きることを言う。

著者を変えたのは、考え方の変革だろう。良い意味の開き直り。そしてその「手段」は「書くこと」、「発信すること」だった。

190頁。

「脳の機能の一部を失ったからといって、知性を失う訳ではない。記憶を失ったとしても思考力を失う訳ではない。」

197頁。

「私の思考能力は、衰えていない。私の基本的な性格も変わってはいない。」

できないことを嘆くのではなく、できることがあることを喜ぶ姿勢だ。

223頁。

「〈未知の感覚を恐れてはならない

はるか前から未来はあなたの中にある

ただそれが生まれるのを待ちなさい〉 リルケ』

224頁。

「私は、9月に実名で社会に向けて発言していこうと決めました。」

226頁。

「体調がどうであろうと、病気が何であろうと関係ない。」


引き続き、同著者の『誤動作作動する脳』(医学書院)も読むことにする。

https://allreviews.jp/review/4750

 

2022年1月8日土曜日

勉強不足で「レビー小体型認知症」を知らなかった

樋口直美さんの『私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活』(ブックマン社)を、孫の世話に行った電車の行き帰りで170ページほど読む。かなり壮絶な闘病記録で、この後を読まないと眠れそうにない。今、11時半。戻ってきたのでとりあえず、ここまで書いて、ブログとする。


 

2022年1月7日金曜日

『文体の舵をとれ』の合評会(AR友の会内)の第一回目の回答原稿がほぼ集まった

 「文舵会(ぶんかじかい)」と名付けた『文体の舵をとれ』の練習問題回答合評会を「AR友の会執筆研究部」内で企画し、第一回の回答原稿収集までこぎつけた。14日に第一回合評会をZoomで行う。楽しみだ。自分でマジメに回答を作るだけでも非常に勉強になる。今回やる、練習問題は下記。皆の回答を一つのGoogleドキュメントにまとめた。

明日朝執筆研究部内で公開する。


〈練習問題①〉文はうきうきと 問1:一段落〜一ページで、声に出して読むための語り(ナラティヴ)の文を書いてみよう。その際、オノマトペ、頭韻、繰り返し表現、リズムの効果、造語や自作の名称、方言など、ひびきとして効果があるものは何でも好きに使っていいーーただし脚韻や韻律は使用不可。

問2:一段落くらいで、動きのある出来事をひとつ、もしくは強烈な感情(喜び・恐れ・悲しみなど)を抱いている人物をひとり描写してみよう。文章のリズムや流れで、自分が書いているもののリアリティを演出して体現させてみること。

***

PASSAGE書店のサイトの内部のFAQページの作成の手伝いを行う。内容を云々する前に、ページの編集システムの習得に時間がかかってしまう。昔はITの会社にいたというのが、我ながら信じられない。情けない。ともかくいろいろ教えてもらって、仕事に取り掛かる。これも読む人の反応を思い浮かべながら書く必要があるのを痛感。どちらにせよ、「書く」のはムツカシイが楽しい。

***

AppleTV+の『インベージョン』シリーズ1を観終わる。シリーズ2が欲しい。終わり方が唐突だったので、視聴者数が多ければ、きっと作るだろう。

***

年賀状今日も11枚書いて、夕方投函。曜日の関係で松の内には着かないだろうが、こちらはなにしろまだまだ松の内気分なので、モンダイない。玄関ドアの正月飾りは引っ込めたのだが。

七草粥を夕食に食べる。なので、もう(10時半だ)腹が減った。

***

勉強テーマ発見。

https://research-er.jp/articles/view/106515

***

PASSAGE書店の工事は進んでいるようだ。


2022年1月6日木曜日

終活のためではあるが然るべき価格で売りたい本がある

本棚書店開業始末記(その2 終活のため売りたい本)

売れそうな本をリストにした。

  1. トーマス・マン日記(紀伊國屋書店、5巻 1933〜1946) 
  2. チェーホフ全集(中央公論社、16巻揃い、月報付き、および別巻2) 
  3. 森有正全集(筑摩書房、13巻と14巻(日記)、装丁・栃折久美子) 
  4. 弘法大師著作全集(山喜房、全3巻揃い) 
  5. 鷗外選集(岩波書店、全21巻揃い) 
  6. 寺田寅彦全集(岩波書店 新書判 全巻揃い) 
  7. トーマス・マン全集 

他これも?

  1. 植草甚一スクラップブック(初版全43巻 一冊のみ月報なし) 
  2. 書道全集 
  3. 漱石全集 

本当に売れるかしら。明日は売り方を考えよう。全集は人気ないのでバラ売り?

***


年賀状を11枚書き、ふりしきる雪の中、近所のポストまで出しに行く。

我が物と思えば軽し笠の雪 宝井其角

これで40枚近く完了。明日で全部だせそうだ。「松の内」がおわってしまうのは悲しいが。

***

「黙々と読書する部の読書録」を作っているうちに、 


たまたまAmazonで書誌を見かけた。ご近所図書館にあったので予約。樋口直美さんの『誤作動する脳 シリーズケアをひらく』など。



2022年1月5日水曜日

まだ松の内なのでのんびりと年賀状や他の書き物をしよう

「本棚書店開業始末記(その1 棚主になるか否か)」
(以下、相当にフィクションが混じっているのでご留意願いたい。)

本屋さんの言い出しっぺ、御大の話によると、買いたい本が売っていないのなら、自分で本屋をやれ。てごろな古本屋さんがなくて、蔵書の始末に困るなら自分で売れ、とのことらしい。

自分で買いたい本、たとえば書評本なら、書評家さんに頼んでPASSAGEの棚においてもらい、そこで買う。不要本、つまり私の場合、老後の生活のために自分の手で処分したいが、上記のようなモンダイがあるので、PASSAGEで売る。

ということで、メリットはある。

あとは経済的負担、入会金(13,200円)と毎月の棚借り料(5,500円)を何とかする手立てがあれば、なんとかなる?

「蔵書票」  (詳細はお問い合わせください)って、何に使うのか?

シリーズ物の本を売るときにまとめて売れるのか。

他にもあるがまとめて、Slackで質問した。

私は自分と友人の古本を売りたいと思っています。主に終活のため。😁
以下、とりあえず現状の(薄い)理解の上で、質問させていただきます。

  1. 質問1:月額5,500円、入会金13,200円の負担は大きいのですが、(以下略)
  2. 質問2:仲間と語らって共同で棚主になることはできますか?代表者が窓口になればいいでしょうか?
  3. 質問3:シリーズ本などまとめて値付けしてまとめて販売できるのですか?
  4. 質問4:「蔵書票」の使いみちはなんでしょうか?
  5. 質問5:シール出力はどうすればいいでしょうか?貼るのは自分でやるのですよね。

上記を題材に、「文舵会」の練習問題回答案を書いてみた。(転んでもただでは起きない。)


問1回答

私のような素人にも、この面白そうなスペースで、本を売ってみようかという気にさせる。PASSAGEはそんな魅力のある書店にきっとなる。もしも自分にも書棚スペースが持てたなら、PASSAGE書店の魅力をもっと増すような売り方をしてみたい。そのためのアイデアを毎日朝晩折りに触れ、考えることに決めたのだ。

*

ところで、問1の問題文にある「ナラティヴ」ってなんだろう?
http://www.clg.niigata-u.ac.jp/~miyasaka/id-4/id-2/
うむむ、コニー・ウィリスが得意そうなモンダイじゃ。
この説明によると、さっきの回答は落第。書き直す。

*

問1回答修正版(「ナラティヴ」にした。)

先生の発案で神保町すずらん通りでの書店経営の話がすうっとでてきた。書評家・作家・編集者・出版社・読書家誰でもなんでも好きな方法でなんでも好きな本を売っていいのだ。こいつはオモシロイと俺は喜んだね。なんとかして書棚の権利を手に入れて、こどものときからの夢だった本屋さんをやるんだ。さいわい古い本ならたくさん持っている。ホコリをはらってきれいにならべて、いまどきの新しいひとにも本のよさがわかるようなスゴイ殺し文句を書いた紙切れをはさんで売ってやる。新しい読者にもらわれて、昔の本もずいぶん若返ろうというものじゃないか。そうだ本屋さんやろう。君もやらないか。楽しいと思うよ。

問2回答(これは孫の描写で、書店とは関係ない。)

空腹な1歳の私は待ちきれない。私は手に子ども用フォークを持っている。目の前には小さく切った人参ジャムのサンドイッチがある。母がもっと細かくちぎって私のスヌーピー柄の皿に置く。手づかみでもいいよと言っている。フォークを置いて、手づかみで口へ。パンの香りも好きだし、人参ジャムの味とほのかな甘さが大好きだ。噛む。飲み込む。旨い。空腹な自分の胃の中に好きな食べ物が降りていく感覚。もっと食べたい。次のひときれを指差す。母がまた皿に置く。また食べる。噛む。飲み込む。旨い。次はなにか赤いものと透明なものと茶灰色のものが、人参と大根と里芋の煮物だと母が言う。味付けは薄くしてある。よくわからないが、これらの色や形や匂いは大好きだ。母がスプーンで掬って少しずつ私の口に入れる。赤いもの、人参これはやはり好きだ。しかも汁気がたっぷりしみて柔らかい。食べた瞬間に笑みがこぼれる。すごい幸福感。透明な大根も食べる。つぎは里芋、これもスプーンで小さくして口に入れてもらう。これこそ究極の味。薄い塩味と鶏肉と他の野菜のだしが染み込んでいる。たまらない。また笑ってしまった。里芋は3回おかわりしちゃった。最後にフォークで里芋のかけらをつついてみた。それだけなのに母は「上手、上手」と褒めてくれる。もっとなにか食べたいぞ。

こちらの手直しは明日。

***

Twitterからの情報。

このいわゆる、「interlinear Bible」はたとえばここ。眺めているとオモシロイ。

https://biblehub.com/interlinear/

***

今日は年賀状10枚書いた。Jの書いた分を含めると、通算27通。半分を越した。
「松の内」は昔は田舎では15日までではなかったか?
要するに松飾りを片付けなければずっと松の内であるという説もある(嘘)。 

2022年1月4日火曜日

今日のメルマガ巻頭言はPASSAGE書店開店と巻頭言総集編の紹介文とした

本日夜9時に出たメルマガ「週刊ALL REVIEWS」で、以下の巻頭言を書かせていただいた。

今年も、この巻頭言の執筆と編集は毎週続ける。私の大きな仕事の一つとなる。

***


週刊ALL REVIEWS Vol.134 (2021/12/27から2022/1/2)

読者の皆さま、新年おめでとうございます。巻頭言執筆・編集担当のhiroです。

昨年中は週刊ALL REVIEWSと巻頭言をご愛読いただきありがとうございます。おかげさまで読者数は1500を越え、133号まで発行することができました。今回は134号となります。

この巻頭言はALL REVIEWS友の会有志メンバーの、山本陽子、Fabio、こじま、やすだともこ、hiroが毎週交代で書いています。ALL REVIEWS掲載の書評とそれで取り上げられた本を中心テーマとして、本を読む醍醐味を文章に表現する楽しさを味わいつつ、お互いに助け合いながらの執筆は人生のなかで稀有の体験となっています。

毎年2回、過去半年の巻頭言を総集編としてnote記事にまとめています。昨年後半のものも下記にまとめました。年始の読書のご参考になれば幸いです。どうぞお読みください。

https://note.com/allreviewsjp/n/n32e255a81759

私達の活動の拠点であるALL REVIEWSは、書評閲覧サイトの運営と関連情報の発信(たとえば月刊ALL REVIEWSの提供)を活動の中心としていましたが、今年は書店経営にも乗り出すことになりました。「PASSAGE by ALL REVIEWS」が神保町すずらん通りにこの春に開店します。 書評家・作家の方たちも、出版・編集・販売に関わる方たちも、読者の方たちも自分たちの望む形で書店に棚を持ち、好きな本を売ることができるのがPASSAGEとのこと。こう考えると、PASSAGEは世界に類を見ない素晴らしい書店になると思います。

書籍文化の新たな境地を切り拓く切り札としてのPASSAGEの開業は、われわれの巻頭言執筆にも良い影響を与えることでしょう。楽しみです。

それでは、今年もメルマガ週刊ALL REVIEWSをよろしくお願いします。(hiro) 

PASSAGE書店の開店予告に対する反応がすごいことになっているらしい

PASSAGE書店の開店予告があったばかりだが、随分反響があったらしい。めでたいことだ。

私のような素人でもこの面白そうなスペースで本を売ってみようかという気にさせる。そんな魅力のある書店になりそうな予感がするし、もし自分にも書棚が与えられたら、なんとかPASSAGE書店の魅力を増やすような動きをしてみたい。そのためのアイデアをこれから折りに触れ考えることにした。



***

今日もコタツを設置した。なにしろ狭い住居なので昼間しか設置できない、毎朝運動代わりにコタツを引っ張り出して来る。年賀状書きが捗るはずだったが、孫とその両親がやってくるのを計算にいれていなかった。おかげで今日の実績はゼロ枚。まあ、あわてずに松の内に出せればいいかと、例年思っている。

年末までは孫の体調が悪かったのだが、今日は絶好調で、大いに食べ大いに公園で駆け回る。同じように食べて走り回る体力はこちらにはない。でもどうしたのかという顔で見られるとクヤシイので、必要以上に頑張る。疲れて彼が帰った後はぐったりするが、精神的には満たされて元気になる。夜もよく眠れるだろう。




2022年1月2日日曜日

PASSAGEのティザーサイトが出来ていた!

 今年初のコタツ設置。おかげで年賀状を5枚書いた。明日からもっと頑張る。

***

「高橋源一郎の飛ぶ教室」、1月1日の番組中の対談のなかで聞いた話。谷川俊太郎さんはモーツァルトやベートーベンより今はハイドンが好きである。アノニムなので……とのこと👏

***

太平洋戦争80年・特集ドラマ 『倫敦(ロンドン)ノ山本五十六』を録画(NHKプラス)で観る。

ロンドン軍縮会議で日本側代表だった山本五十六は上層部に階段外しをされた。ちょっと調べたくなったので、図書館で『山本五十六』(半藤 一利著)、を借りることにした。

***

「PASSAGE」のティザーサイトが出来ていた。

https://passage.allreviews.jp/

ここで自分のメールアドレスを登録しておいた。出店料、なんとか払えるだろう。自分で出店した本が売れなかったら悲惨なことになるが。

***

AR「黙々と読書する部」で皆が投稿している書名などをまとめる作業を開始した。ゆっくりとしかできないので今月いっぱいの予定にする。ゆっくりやれば楽しい。



2022年1月1日土曜日

寝正月 寅彦百閒 呑み鉄も

今年の年賀状。今朝の少量の屠蘇代わりの日本酒で酔って寝てしまい、手書き分はまだ一枚も書いていない。ゆっくり書くのでご容赦。> アナログ年賀状派の方々へ。


昨年は、書評サイトALL REVIEWSとALL REVIEWS友の会でかなり身を入れて活動したが、今年はそれを新次元の主体的な活動にしたい。そして、ALL REVIEWSが今年手掛ける書店「PASSAGE」にも積極的に関わりたい。

体力がゆるす範囲で大いにやっていきたい。

***

昨日は寅彦忌。今朝のALL REVIEWS友の会のツイートに寅彦の『柿の種』への言及があった。触発されて内田百閒先生の「寺田寅彦博士」を読んで見る。手元にあるのは『漱石先生雑記帖』(河出文庫)の96頁から掲載のもの。

ある木曜日の晩、漱石先生が私共に向かって、暫らくぶりに寺田が来たけれど、なんにも話しをする事がないから、自分は寺田の顔を見て欠伸ばかりしてゐた。寺田もつまらないものだから。自分の顔を見て、欠伸をし出した。両方で黙つて欠伸をして、それで半日つぶして、寺田は帰つて行つたよと話された事がある。

「水入らずに」親しむとはこのことだが、昔からの親友とはこんなことがあったのを私も思い出した。時々電話でもこれをやったことがある。

漱石の亡くなった後、寅彦は19年間ずいぶん寂しかったことだろう。

***

夕方、久しぶりに六角精児さんの「呑み鉄本線・日本旅」を観る。NHKBSPで二時間。彼も最近の収録時にはやや疲れが見えて前程豪快には呑めないような雰囲気がただよう。体を悪くしていないといいのだが。彼のあの飄々とした生き方を観ることができなくなってしまうと困る。

誰でも年齢には勝てないが、「それなり」に人生を楽しむことは出来るだろうと信じたい。