2017年2月10日金曜日

事故調の福島原発報告書を読み始める、一方マイルス・デイビス自叙伝も読み続ける

 事故調の報告書は中間報告(H23.12.26)と最終報告(H24.7.23)に分かれている。事故が発生したのはもちろん平成23年3月11日だけれど、ずいぶんのんびりした調査だ。

 最終報告書概要というのがあり、きょうはその最初の三分の一、「l.主要な問題点の分析」を読んでみた。自分なりの(不十分だが)抜粋を書いてみた。以下。

ーーーーーここから
 (1)事故発生後の東京電力等の対処及び損傷状況に関する分析
第2原発より古い第1原発では対応マニアルが古い。したがってSC(圧力制御室)の監視や制御が不足。ただし未解明の状況が残されている。
(2)事故発生後の政府等の事故対処に関する分析
現場におけるオフサイトセンターが不充分。首相からの権限委任がうまくいかなかった。官邸側の対応体制も不充分で情報伝達の混乱があった。
(3)被害の拡大防止策に関する分析
特異性の大きな事故。モニタリング体制やSPEEDIの活用不足。避難指示については中間報告参照。プラスアルファあり。
(4)事故の未然防止策や事前の防災対策に関する分析
PSA(確率論的安全評価)手法が活用されてない。
(5)原子力安全規制機関等に関する分析
他組織との交流不足
(6)東京電力に関する分析
危機対応能力欠落(組織、教育、熱意、文化)
(7)IEAE基準などとの国際的調和に関する分析
国際機関との調和を行っていない。
ーーーーーここまで

 この地震と津波の発生は大天災なので、すこしは仕方ないが、事故前後の混乱は実に甚だしい。ほとんどが人災。ここまでわれわれに危機対応力がないとは信じられないがこれが現実だった。これをベースに考えなくてはならない。マイナスにおおきく振れている状況を、ゼロに戻し、プラスにしていくには相当な努力が必要そうだ。


 すこし、めげたので、口直しにマイルス自叙伝を読む。ここではたぐいまれなその能力に磨きをかけ、おおきく羽ばたく寸前の若者がいる。

 自叙伝147ページ以降。
 以前からつきあいのあった、ビリー・エクスタインがロサンゼルスにやってきたついでにマイルスにニューヨークに戻ってこいと告げる。もちろん高給で雇うということ。東に向かう途中デトロイトで悪い仲間に勧められ、コカインとヘロインをやってしまう。元気がでたり、リラックスしたりした。皆は、これをやればバードのような演奏ができると思い込んでいた。しかし、マイルスの求めているのはバードの閃きだ。ともかく、クスリをやったのは大きな間違いだった。

 ニューヨークに戻り、52丁目のJazzのにぎわいを味わった。凄腕のミュージシャンが毎晩いろいろなクラブに出演し、すごい熱気だった。空前絶後だ。

 マイルスはレスター・ヤングの流れるようなスタイルも学んだ。

 戻ってきたバードと共演した。バードの創造性と音楽的アイディアは底なしだ。それを説明してもらうのではなく、感じ取れるようになった。自分が既にわかっていることの他に、もう一歩進んだ演奏をすることを学んだ。何事にも(バードが突然あたらしいことをやりだしても)対応できる準備ができてきた。

 自分自身で学べというのがバードの流儀だった。マイルスは、学んだ。(160ページ)

 このあたりのバードとの名人的師弟関係にはしびれます。



 しびれたので、息子様のCD棚から、マイルスのCDを3枚借りてきて聴くことにした。もちろん、全部Appleのストリーミングで聴けるのだが、CD付属のブックレットで、録音日や演奏者データや解説を読みながら音楽を聴くのもなかなか捨てがたい楽しみだ。

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