2017年2月27日月曜日

クリフォード坊やはいい子だったが、クリフォード青年もいい若者だった(稀有と言っていい)


 『クリフォード・ブラウン 天才トランペッターの生涯』(ニック・カタラーノ著 川嶋文丸訳 2003年 音楽之友社)

 ちょっとだけと思って読み始めたが、再読なのに覚えてないことが多すぎる(*_*)

 1930年生まれ、12歳で父親からトランペットを与えられる。
 母親が「己の欲するところを人にも施せ」と、教えられると、そのとおりに振る舞うような、典型的好青年に育つ。父母同様に、酒を飲まない。学校の先生にも愛される。ビリヤードやチェスが上手い。
 兄弟姉妹にも秀才が多い。

 ここまで褒めて書いてあると眉唾のような気もするが、本当に好青年だったらしい。人間とは思えない。音楽性だけでなく高い人間性の見本として興味が湧く。そんないい人はどうやって暮らしていけるのか??? 誘惑もあるはずだが。

 1840年台には、ワイヤースプール式やディスクカッター方式の録音機が一般に販売されており、彼はそれで自分の練習を録音して学んでいたという。(17ページ)

 ハイスクールでは数学の成績がよく、英語は駄目だったらしい。デラウェア州立カレッジでは、音楽コースがたまたまなく、数学コースに奨学金を得て入学。

 週末には近くのフィラデルフィアに通い、数多いジャズクラブに顔を出した。ジャズクラブには高校時代から行っており、16歳のときにはファッツ・ナバロと一緒に演奏もして、感心させたらしい。彼は後年になるまで、ファッツ・ナバロを尊敬していた。(60ページ)

 レコードはいろいろ聴いているので、なにか映像を探そうとYoutubeを見始めたら、ビル・エバンスが4拍子の曲をワルツで演奏する方法とか、モード奏法とはなにかと言ったビデオがみつかった。タモリさんがマイルス・デイビスに緊張しまくりでインタビューするビデオもあった。マイルスは終始スケッチブックに絵を書きながら余裕綽々で応対している。

 モード奏法とは、旋法(たとえば日本の民謡の旋法とか雅楽の旋法)を中心に演奏するらしい。コードを元に楽器を鳴らすより、メロディーラインを重視するということらしい。(楽器の出来ない私には推測しかできないけど)

 ビデオの中で、「カインド・オブ・ブルー」はいまでも毎年40万枚売れているという。トータルにしたらどれだけだろう。

 ともかく、どの世界のことを「勉強」するにもYoutubeは有力な道具である。

 

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