2019年1月5日土曜日

クライバーンは燃え尽き症候群だった?

 校正のお仕事は昨夜片付けたので、午前中は読書。

 「ホワイトハウスのピアニスト ヴァン・クライバーンと冷戦」を300ページまで読む。Amazon Musicで彼のピアノ協奏曲集を聴きながら読むと、感じが出る。

 コンクール後も熱狂するソ連の聴衆やクライバーンを政治的に利用するために愛想が良いフルシチョフ以下の政府要人たちを後にして、アメリカに帰る。本当は生まれ育ったテキサスの田舎町でゆっくりしたいが、ニューヨークでの歓迎行事や、コンサートが彼を休ませない。ギャラは以前の100倍以上になったが、ゆっくり音楽と向き合う時間がまったくない。徐々に疲れていく。肉体的にも精神的にもガタがくる。

 このままではダメと自分でも思うが、持ち前のサービス精神が休養を自分に許さない。

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 「チャイコフスキー・コンクール」(中村紘子 1991年 中公文庫)を引っ張り出してみた。ギレリスのファンだった中村紘子がこのコンクールの審査員を務めた経験をもとに書いた本。クライバーンのことも17ページから27ページに書いている。アメリカの社会がスーパースターとしてのクライバーンを生み出したが、芸術家として育み成熟させることは出来なかったとも書いてある。

 中村紘子はクライバーンより10歳年下だ。

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 午後は、懸案だった年賀状をついに書き始めて、殆ど書き終えポストに出しに行ってきた。まだ、年賀郵便の特別扱いは続いているらしい。専用投入口がまだ設置されたままだった。

 今年の年賀状はついに印刷を頼んだ。50枚だけだが。古いプリンターで印刷するのは手間がかかるため。インターネットで注文すると2−3日で届く。便利だ。
 図案をご紹介します。


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