2021年7月4日日曜日

小泉八雲、アシモフ、三中信宏さんの「書く(打つ)」姿勢に脱帽する一日

寝起きに、萩原朔太郎『小泉八雲の家庭生活 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ』を。青空文庫で読んだ。八雲と妻との会話が愛らしい。日本語がほとんど読めなかった八雲の日本語の窓になったのが妻だった。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000067/card59303.html

もう一つ、『Yours, Isaac Asimov: A Lifetime of Letters』
ed. by Stanley Asimov, Random House

https://archive.org/details/yours-isaac-asimov/page/11/mode/1up

をInternet Archiveで読む。(一部分だけ。)

生涯で500冊本を書いたアシモフだが、手紙もたくさん書いた。「書くことだけが人生だ」と言ったらしい。(本当に近い嘘)。

手紙を書くときにはカーボンコピーをとるのを欠かさなかった。ボストン大学に大量のこのコピーが残されており、弟のスタンリーが引退後、これを整理した。

アシモフは毎日(週7日)朝7時半から夜10時半までタイプライターに向かい、書きまくった。作家として認められてからは、ほとんど書き直しはしなかったという。


***


注文していた本が一日早く届いた。

三中信宏『読む・打つ・書く: 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々』(東京大学出版局)

まえがきのiv頁によると。

本は読みっぱなしでは忘れてしまうので、「これは!」という本を読んだら三中さんは必ず書評を書くという。そしてご自身のブログに公開する。もちろん、新聞や雑誌などを通じて本の紹介や書評することも多いそうだ。

ブログはここの中に設置されているようだ。尊敬すべきサイトだ。

http://leeswijzer.org/index.html

私も毎日このブログを書いているのだが、まったく比べ物にならない。比べるほうがおかしいのだが。

少し飛ばして、「第2楽章」を読む。

105頁。

三中さんはミレニアムの替わり目に数多くのネット書評を書き、印刷媒体、たとえば、『科学』、『生物科学』、『遺伝』、『日経サイエンス』、『蛋白質核酸酵素』など理系の雑誌に書評を書き続け、2009年からは時事通信社を通じて新聞書評もはじめておられる。その後、2019年から読売新聞の読書委員をつとめられる。

新聞書評体制の変遷に関しては井出彰さんの『書評紙と共に歩んだ50年』(論創社)があるそうだ。この本は県立図書館にあるので地元図書館を通じて借りてみたい。

108頁。

「息を吸えば吐くように、本を読めば書評を打つ」

これはすごいことだが、多少は自分のブログでも行っているつもりだ。

三中さんは科学系の図書の書評家としてぜひALL REVIEWSにお迎えしたいとも個人的には思ったが、上記のご自身のブログがあるので、そことALL REVIEWSサイトを連携させていただくほうが良いような気がしてきた。ALL REVIEWSの方向性として、中核の書評を取り込んだ(現在の)サイトと、もっとゆるく結合した独立したサイトたちがあるという姿のほうが良さそうだ。これはまだ個人の妄想レベルの話。

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