2021年11月25日木曜日

リタイア・ライフを楽しむにはToDoリストは有害だ

新入社員の時買った能率手帳に米国のコンサルタントが、鉄鋼王に仕事のリスト化と優先度付けを教えて多額のコンサル料をもらった話が書いてあり、それを真似することにした。この方法は一般に普及している(たとえばToDoリストとして)。ビジネス上は極めて有効なのだが、会社をやめて10年以上経ついまでも、うっかりするとこの方法をとろうとしてしまう。今朝もそれをやりそうになった。

リタイア・ライフにとっては危険極まりない落とし穴だ。楽しくあるべき生活が、やるべきこと地獄におちる。別の言い方をすると、ToDoリストの麻薬の圧迫から逃れる修行を積まなくてはならない。ToDoリストを書いて、実行していけば何事かをなした気持ちになれる、安心する、しかし実際に行われたことは自分の幸せになるのか。「やるべき」とか「リスト」とかを排除して、好きなことをきままにダラダラとやることが自分を取り戻すための、迂遠に見えて実は近道の方法である。

「やるべき」ことを忘れてしまったとしても、それは自分にとっては「どうでもいい」ことだったとあきらめる。忘れてしまうということは、「あきらめる」必要も伴わないスバラシイ方法である。痛みも伴わない。会社員時代に尊敬していた上司のTさんとは今も酒を酌み交わす仲だが、40歳ごろ(不惑なのに)の悩める私に、「問題解決のベストなやりかたは問題がなかったことにしてしまうことだ」とおっしゃったのを今でも覚えており、人生の指針としている。なかなかその境地には達しない。日々修行にとりくむ。(このとりくむこと自体、いけないのだろう。

元上司の墓所は円覚寺の墓地の中の一等地にある。まだ元気でご存命だが、俺が死んだらここに来て墓参りするように、とのこと。

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朝起きビデオ。

『フォー・オール・マンカインド』傷をおった宇宙飛行士たちはデスクワークを行うが、宇宙への夢をすてきれず、再び宇宙へと旅立とうとする。

夕方ビデオ。


『メッセージ』(ヴィルヌーブ監督)。AmazonPrimeVideoで見始める。Webで見つけた解説に触発されたので視聴することになった。

「因果論的に世界を認識しているが、ヘプタポッドの認識は過去・現在・未来を同一視する、いわゆる同時的認識様式に基づいていた。」( https://fansvoice.jp/2021/02/05/arrival-physics/ Joshuaさんの解説記事 )。「「解析力学」や「変分法」も関連している」のだそうだ。

とりあえず夕食前に初めて宇宙人と意思疎通ができたらしいところまで観た。面白いので、これからまた続きを観る。

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