2022年2月11日金曜日

実朝は和歌の道に何を託そうとしたのか


大佛次郎『源実朝』の前半、「新樹」を読み始める。100頁、3分の2ほど読む。題名「新樹」が示唆する通り、若くして将軍になった実朝が成長していく物語。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公北条義時とその父時政、姉の政子が活躍するが、三谷さんが面白く造形した三人の実像を見るような感じがした。(もちろん、これは大佛次郎の解釈による「実像」なのだが……)

実朝は若く政治向きのことにはなかなか口を出せない、もちろん義時がそのように誘導している。実朝は就寝中に見た夢をいつも忘れずにいてこれまた若い御台所にその話をする。

また、実朝の鬱屈をはらすものとして、鎌倉とその周辺の美しい自然があり、そこで得た感慨を表現する手段としての和歌作りが重要性を帯びてくる。古今集の見様見真似の習作にすぎない出来と思われた18歳の実朝の歌を、都の藤原定家が見て、万葉の歌を感じる。珍しい器量だとも思うし、この歌の良さを理解するのは後鳥羽上皇だろうと感じる。

その後、鴨長明が実朝を訪ねるが二人が理解し合うということはなかった。翌年「方丈記」を書く鴨長明の老成した人柄を実朝がうとましく思ったのは無理からぬ事だった。

明日は「新樹」の後半を読む。実朝と義時の間には決定的な溝ができそうな気配だ。

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明日は孫の世話のための土曜出勤。行きの電車のなかで読み終えるだろう。一昨日発熱して保育園を早退した孫は今日は平熱に戻ったらしいので一安心。暖かければ近所の公園で少し散歩させられるだろう。

図書館で『旅のことば 認知症とともによりよく生きるためのヒント』を予約した。

昨日朝予約した『三大編纂物 群書類従 古事類苑 国書総目録の出版文化史』はもう近所の図書館に届いている。

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