2010年4月19日月曜日

業務領域のモデリングは「科学」であり「芸術」である

 要件定義を行うときにはITエンジニアは顧客に取材して、様々な顧客毎の固有の概念を「言葉」によって整理しモデルによって整理します。まずはシステム化対象業務の世界を理解しようとつとめ、共通の語彙を模索することで顧客との相互理解度を高め、このとき曖昧な用語を使わないように注意します。モデルを使って顧客の世界を記述して検討することが理解を促進します。
 考えてみるとこれは自然科学や社会科学で新しい概念を考え仮説を作り新しい世界の理論を検討していくこととまったく同じです。芸術の世界でも同じで絵画や小説は芸術家が世界を理解するためのモデルと思えば、似たようなものと言うことができましょう。
 なんにせよ、人間がまじめに未知の世界を理解しその中で生きて行くための指針を得るための模索活動はこのようにならざるを得ない。そのようなモデルを創出できる人類の脳はすばらしい能力を持っていると言わざるを得ません。この能力は誰でも持っているので十分活用しないといけないですね。もちろんそうすることを楽しみながら。なおかつ人類の人類たるゆえんはこれを協力して多数の人間でやることが出来ることなのだろうと思います。もちろんバベルの塔というアンチパターンは会ったので、その落とし穴には注意したいです。

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