2018年2月4日日曜日

植草甚一と「楽天囚人」堺利彦

 植草甚一先生が子供の頃、ジャック・ロンドンの「野性の呼声」の訳本を持っていたら、英語の先生が英語の表紙だけ読んで誉めようとして、中が日本語だったので誉めるのをやめたと言う話は有名(だろう)。訳者は堺利彦だった。

 そこで、どんなものだったろうと、「帝國圖書館」で検索してみた。植草さんの持っていたと同じものはなかったが、別の版は出てきた。



 堺利彦も投獄されるたびに、外国語を勉強したり、普段読めない本を読んだりしていたらしい。「楽天囚人」という本が見つかったので読んでみた。独逸語や仏蘭西語を勉強したり、和洋の名著を読む話が書いてある。やはり気が散らない環境で勉強がはかどると、一種の「強がり」を言っている。驚嘆すべき意志力だ。



 房内に侵入する蟻を観察して、蟻の世界にも奴隷制がありそうと推測したりしている。ファーブル昆虫記を訳した大杉栄のことも思い出す。大正時代の本だが、第二次大戦当時よりは、囚人に対して人間的な扱いがされていたかもしれない。

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ところで、「帝國圖書館」はまったく便利なアプリだ。助かっている。





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 植草さんの「コラージュ日記」(全二巻)は、「スクラップブック」付録に収録された手書き日記をまとめたもの。月報を掻き集めれば、読めるのだがまとめて読みたくなった。ひとまず、図書館で借りることにした。南極越冬のコックさんの本も含めて、予約済み。明後日には手に入りそうだ\(^o^)/


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