2018年11月27日火曜日

百鬼園先生は良い弟子を持って幸せだった

 「みみずくは黄昏に飛びたつ」を読了。

 村上式執筆術。第一稿は資料など参照せず、文章の勢いと話の流れを大切にして書き上げる。一日10枚程度。翌日書く時は前日の原稿をざっと見て少し手直しをする。目的は話の流れにうまく乗り直すこと。これらの作業は全部パソコン上。書き終えたら、USBで編集者に送り、印刷してもらって、それを見て直す。

 川上未映子が鋭く、冷静に質問をするが、大抵はうまく受け流す。同じ作家として共感するところは話が盛り上がる。しかし川上未映子が「女流」と呼ばれることに、怒りを見せるところではノーコメント。字面上は、ちょっと、冷たいかも。

 ともかく。面白いインタビュー本だ。「騎士団長殺し」をまた読んでみようと思わせる。実はそのために出版された本かもしれない。

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 さきほどの本もそうだが、最近読むのはほとんど図書館本か過去に買っておいた本。新しい本は買うカネがないので仕方ない。

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 「実歴阿呆列車先生」(平山三郎 1983年 旺文社文庫)を読む。これは飲み仲間のI先輩に頂いた本。百閒の行状を書いた本。昭和24年には還暦のお祝いをしたと書いてある。平山三郎はお祝いの会の幹事の一人。百閒は明治22年、1889年生まれ。したがって私の生まれた昭和24年、1949年に還暦となる。生まれた月も同じだ。

 焼け出されて住んでいた小屋の小さな座卓。その短い方の辺に足を入れて無理やり座って、酒を飲んでいると足がしびれるので、時々立ち上がって足を伸ばす。終電近くまで飲んでいる。その間百閒の奥様は眠れないのでさぞ迷惑だったろう。しかし、平山はたびたび、百閒の錬金術(つまり借金)の手助けをしていたので、帰ってくれとは言えなかっただろう。

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 夕方、図書館でまた2冊借りてくる。

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