2020年6月20日土曜日

極限状態では読書が欠かせない

明後日締切の原稿のプロトタイプを考えた。

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『パトリックと本を読む 絶望から立ち上がるための読書会』(白水社)、副題に惹かれて読んでみた。
https://allreviews.jp/review/4490
米国でマイノリティの置かれている絶望的な立場、そのなかで何度も挫折しながらも、読み・書くことで人間性を取り戻そうとするパトリック少年とその「先生」である著者。著者もまたアジア系のマイノリティだが、両親の助けによりハーバード・ロースクールに進む。弁護士となって、弱い立場の人々を助ける仕事をする。金にはならないが、一人でも多くの人を助けたい。そのきっかけであり、著者が助けたい人物像の象徴がパトリックである。

先月、たまたま『ガーンジー島の読書会』(イースト・プレス)を読んで以来、このような「極限状態における読書または読書会に興味を持った。ひとはなぜ本を読むのか、その答えがそこに見つかりそうな気がする。昨年読んだ『収容所のプルースト』(共和国)
https://allreviews.jp/review/2104
も、同じテーマを追求した本であったと思い返す。
『刑務所の読書クラブ』も同様なテーマの本らしい。今日からはこれも読み始めた。
読書の持つ力、言葉の持つ力に驚きを深くするこのごろだ。
https://allreviews.jp/column/2495

これらの本の多くは、ALL REVIEWSの書評に導かれて読んだものだ。ある意味で、「極限状態」にある我々にとって、人間性を失わないために必要なのは、良い「本」を読むことなのだろう。

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もう一晩寝かせて、書き直ししよう。

『監獄の歴史』や、大杉栄や吉田松陰のことも考える必要がある。佐藤優さんも?

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