2020年7月14日火曜日

『The Man Who Laughs (1928)』を観、『笑ふ人』を読み始める

『The Man Who Laughs (1928)』を観た。
https://dai.ly/x22yaio

(主役の一人、MARY PHILBINは素晴らしく綺麗。)

なかなかオモシロイ。サイレント映画なので、細かいセリフのニュアンスを辿らなくていいし、要所で字幕を全画面で入れてくれるので、筋を追いやすい。筋の理解のために大切な手紙をゆっくり大写しにしてくれることもこちらとしては助かる。

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あらすじは理解したので、邦訳版の『笑ふ人』を読み始める。宮原晃一郎訳。この方は他にユーゴーの『海の労働者・九十三年 (ユーゴー全集 第6巻』や『レ・ミゼラブル 第1-5部 (冬夏社 1921年)』も訳されている。
「英語を基礎に独学でドイツ語、フランス語、ロシア語、イタリア語、ノルウェー語、スウェーデン語、デンマーク語を身につけ、翻訳家となる。」とWikipediaに書いてあるが、そうならすごい。少し追いかけてみたい。

国会図書館デジタルコレクション。『ユーゴー全集. 第四巻』(ユーゴー全集刊行会 (冬夏社内))

『笑ふ人』は最初の110頁まで、すらすら読めた。1922年の訳文なのに、これにもオドロキだ。ユーゴーは亡命生活の最後に、多分ガーンジー島でこれを書いたのだろうか。当時の英国貴族のことなど調べてから書いたらしい。書かれている、英国の社会は、フランスよりも暗く陰鬱な感じがする。そもそも『笑ふ人』として見世物になった若者の存在自体が差別社会の結果であり、それは許されないことだ。ユーゴーは差別された側の人物にかえって高潔な魂が宿っていることを、この作品でも描こうとしている。

邦訳版は読み終えられそうなので、その後、英訳版と仏語版にも挑戦してみる。触りだけでも読みたい。

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